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44 巨匠

今日は学校にアルゲリッチ(マルタさんって呼んでた)と海老先生がいらして公開リハーサル
無料でしかもめちゃくちゃ近くで聴かせていただいて意味不明
そして急遽招待券をいただいて明日の群馬公演も行くことになってて
2日連続アルゲリッチという信じられない現実と向き合うために今必死に群馬に向かってます

たしかクラシックを聴き始めた頃
だから小学5年生くらいかな
そのくらいの時に母がブックオフで見つけてきたCDが
ホロヴィッツのベートーヴェン三大ソナタ“悲愴”“月光”“熱情”

アルゲリッチのチャイコフスキーピアノ協奏曲1番
だった
今みたいにYouTubeも盛んじゃなかったし
音楽配信サービスとかもあんまりなかったからCDを買ったり図書館で借りたりしてたな

それまでその所謂世界の巨匠!みたいな演奏家の演奏を聴いたことがなかったから
正直凄い人なんだろうけど凄すぎて実感が湧かないというかこういうふうに弾きたいとは思えなかった
もはや同じ人とは思えなくてさ

その時は想像もしなかったけど今日その人と会っちゃったんだよね!!
凄すぎて未だによくわかってないけど
びっくりしたのは意外と背が低いことくらいでそのほかは想像通りというか
期待を裏切らない、これぞ巨匠という感じ
演奏もオーラもすごかった

リハであれってことは本番のスイッチが入るとどうなるんだろう
てかスイッチとかあるの?笑
常に今の演奏より良くしようという意識がすごい伝わってきて
あんなに上手くて(もはやこの言葉さえ失礼)
あんなに認められてて
地位と名誉を確立してて
それなのに毎秒毎秒真剣でより良い音楽を作ろうとしてるのが凄い伝わってきて
なんか凄かったって感想しか思い浮かばない

ペダルは16部音符ごとに変えてるんじゃない?ってくらいずっと足が動いてて
あとカルテットの時の眼光の鋭さが尋常じゃない
正直私があれを受けたら怖くて失神する
あと音楽の前進力が尋常じゃない
緩徐楽章なのにまったりしないんだよー
けど落ち着きは保ってて曲調は理想系で
なんだろうねー

あと海老先生も人間の出す音じゃなかった
正直ショパンコンクールの審査員という印象で演奏はあまり聞いたことが無かったんだけど
なにあの音?
身体をよく使って表現されてて
突発的に出た良い音のように聞こえるんだけど
それが全て計算済みの音っていうのが緻密な演奏から伝わってきて
いやー感動とかそういうレベルじゃ無かった

おふたりとも背格好も似ていてきっと年齢も近いと思うんだけど
共通して言えることは現代の体格の女性でも出せないであろうダイナミックな音を響かせていたということ
ちょっとこれは語弊があるかもしれないけど
そうなんだよねー

とりあえず信じられない時間を過ごして
ぼーっとしてたら
乗り換えの小川町で迷子になり
やっと特急に乗って夜ご飯を食べれて
ほっとしているところでした

さあ!明日も聴くぞー

♪Piano concerto No.1/Tchaikovsky(演奏 Martha Argerich)

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