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自転車旅行の話  第3話

第3話
僕はいいつものように自転車を走らせていた、もう随分来たように思えてので、一体ここは何県になるのだろうと思いながら走らせていたが、お昼ご飯の時間になったので、僕は昨夜のストリートライブで聞いた、行列ができるという名店のラーメン屋へと立ち寄った。店に着くと噂通りに行列が出来ていて、僕はその列に並んだ。40分位並んでようやく席へ案内されたので、僕はお腹ペコペコだった。僕はそこで鶏ガラチャーシュー麺を注文した。ほどなくラーメンが運ばれて来て、食べようと思った時に定員さんに「相席よろしいですか?」と言われた。相席なんて今の時代には珍しい話だが、この店は行列のできる名店だけに、一人で二人掛けの席を占領するなんて失礼というものだ。だから僕は定員さんに「いいですよ。」と二つ返事でokした。前の席に座ったのは50代位のオジさんだった。彼も鶏ガラチャーシュー麺を注文した。僕はそのオジさんの顔を何処かで見た顔だと思った。しかし芸能人にしては花が無さすぎる。僕は確かに何処かで見た顔だ。きっとテレビに違いない。しかし芸能人でないとすると、この人は一体何者なんだろうか?僕は気にし始めると止まらない性格なので、自分の疑問を思い切って彼にぶつけてみた。「オジさん、僕あなたの顔何処かで見たことあるような気がしてならないのですが、オジさんは一体どなたですか?」するとオジさんは答えた。俺はついこの間まで刑務所にずっといたんだ。冤罪でな。そして今日見事に冤罪が証明され出所出来たので、俺が以前からずっと食べたかったラーメンを食べるためにこの行列に並んだという訳さ。」
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