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逆に強迫を愛した結果

社会で生きていく上で強迫観念はかなり邪魔です。

お店や工場といった生産系のお仕事では時間内にいかに効率良く働くかが重要視されます。

というかほとんどの会社やお店等の仕事では一般的に効率が求められ、強迫性障害の方は生き辛さ半端ないのはあまりにも自然なことです。

なので仕事上、人間関係、社会上では、人々に「合わす」ことができれば楽をできます。

なかなか難しいですが、割り切れればそれに越したことはありません。

私はあと2、3年すれば強迫性になって30年くらい経ちます。

恐らく死ぬまで続くでしょう。

体からタマスィーが抜け出ても、ホントに死んだのか確認する為に、49日以上はこの世に残るかもしれません(笑)

私は20代の頃、玄関の鍵をかけるのに、鍵の抜き差し、ドアノブのガチャ確認、振り返り確認、一度建物から離れてからの戻り確認、写真、ムービー…

一度外出するたびに、何分かかっていたか分かりません。

今は全て一度にすることが出来ており、客観的に見ても強迫性障害だとは悟られずにいるでしょう。

しかし私は未だに強迫性障害ですよ。

私は今、どうやって外出しているかというと。

①玄関から出てドアを閉めます。
このとき一度でしっかりとドアを押し閉めます。

②ゆっくりと鍵を差し込みます。
このときズボボボと、音もしっかり聞き取ります。

③鍵をひねります。
このときゆ〜っくりしめます。
カ………チャ……。

④鍵を戻します。
このときまだ抜かず、ひねり戻すことだけに意識を向けます。

⑤鍵を抜きます。
このときゆ〜っくりと抜きます。
ズボ、ボ、ボ、とカギが間を通過する様を見届けます。

これで完了です。

カギさんが、穴に入り、閉め、再び戻ってくる一生を見届けてあげます。

私は40代に入り、強迫性障害を治すのを諦めました。

認めたのです。

私は強迫とともに生きることを選びました。

愛をもって、強迫だからこそ体験出来るこのゆったりとした空間を一人で楽しんでいます。

先程述べましたが、社会では理解されず、又、邪魔です。

あくまでも、一人の時間に楽しみます。

これは強迫性障害になった人だけにしか体験出来ません。

せっかくの人生、強迫と、とことん付き合っていきましょうよ。

強迫さん、逃がしませんよ(笑)


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