#59_学びに向かう力を伸ばす

学力で最も大切な要素は何?と訊かれたら、わたしは迷わず「意欲」と答える。

本日、CRTテストの結果が返ってきた。
わたしが担当する教科(理科)は、5教科のなかでも学びに向かう力が抜きん出ていた。

それぞれの項目に対する指数は
① 教科学習を粘り強く取り組む態度   112
② 教科学習を自己調整しようとする態度 117
③ 教科学習への興味関心        118
④ 教科に関する自信          117
(全国平均はすべて100)

他教科はおよそ、96~106。
なぜこのような結果が出たのか、自分の授業をふり返りながら分析してみた。


1.問題解決的な学習の手法を取っている

問題解決的な学習は今さら説明するまでもないと思うけれど、理科の場合は日常に潜む問題を見出し、その解決に向けて計画を立て、実験や観察を通して解決するために思考して結論を出す、という流れが一般的。

特にわたしは、導入に力を入れてきた。
子どもたちと自然事象とを出会わせる際、驚きや発見、感動を味わえるように、どの単元も工夫してきた。

例えば、平坦に終わりそうな「植物の分類・動物の分類」の導入では、20枚ほどの生き物(ものも含める)の写真を提示して「生き物はどれ?」と問いかけて子どもたちに分析を促した。

双子葉類やシダ植物、哺乳類や昆虫類などの動植物だけではなく、新型コロナウイルスや熊のぬいぐるみ、太陽など「生き物?」と思うようなものも写真にいれた。

子どもたちは夢中になって、分類とその理由を語り合っていた。
これを明らかにすることを目的として、単元の学習を進めた。

2.子どもたちの問いから学習問題を立てる

これは、導入後の子どもたちの意識から学習問題をつくるという学習過程。
子どもたちは、自分たちの問いをもとに追究を始める。
共通の問いと個別の問い。
共通の問いは単元のなかで、個別の問いは単元のなかと同時に、単元の最後に位置づけた時間を使って解決して、レポートという形でまとめる。

あまりうまくいった記憶がないんだけど(子どもたちの意欲が低下してしまったり、時間が足りなくなってしまったりだった)、CRTの結果を見る限りでは子どもたちにとってはこれも面白かったのかもしれないと推測できた。
少なくとも、子どもたちは楽しみながら学んでいた。
わくわくしながら学びを綴っていた。
長期的に考えたら、この子どもたちの姿こそ大切なのかもしれない。

3.個別学習のなかに自己選択できる機会を取り入れる

子どもたちは自分で決める機会が大好きだ。
例えば、学習する順序を選べるだけでも、大喜びして自分で学びを創ろうとする。
一見遊びのような内容でも、自分で選択したことは比較的責任をもって最後まで取り組む傾向があるように思う。

課題を選ぶ。
順序を選ぶ。
問いを選ぶ。
学習材を選ぶ。

普段の授業にプラスアルファするだけで、大喜びして学ぶ。
1時間に1回は、子ども自身が選択できる機会をつくれると、意欲は増幅する。

まだまだ要素はありそうだが、とりあえず、今日はここまで。
また気付いたことを書き綴っていきたい。

お読みくださり、ありがとうございました。
何かのお役に立てたら嬉しいです。



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