【浪人期】うつ病の回顧録

最後に大学の精神科を受診してから3ヶ月。今は完全なうつ病では無い。

僕は高校生の時に大学受験の失敗の末に浪人し、その夏休みにうつ病にかかった。夏休みが終わってもうつ病が消えてくれることなんてさらさら無く、共通テスト、そして二次試験の時までまともに勉強なんか出来なかった。

大学入学後、一時はうつ病が引っ込んだ気がしたが、大学のクラス内で孤立し、再び自分の中に棲みついた。

6月大学の保健センターに精神科があることを知り、カウンセラーと投薬の末に8月辺りから気分がマシになり物事を考えられるようになった。

夏休みが終わり、再び大学に戻ってクラスで授業を受けるので、もしかしたらまたうつ病を再発するのかもしれない。


特にうつが酷かった浪人時の夏休みを振り返る。

当時の1日のスケジュールはこうだった。

朝 7:30 親に起こしてもらい、用意してくれた朝ごはんを食べる。 
  8:00 両親が仕事に行くのを見届けた後、二度寝する
  13:00  起床。図書館で勉強しようとするが、家を出ない。目的なく                              Youtubeを見続け、現実から目を背けようとする。
        15:00  まだ出ない。30分後に出よう。これを繰り返す。
        17:00   なぜもっと早く家に出なかったのか自分を責める。
        18:30   両親が家に帰ってくる前に図書館へ向かう。
               図書館ではフリースペースでYoutubeを見るか、本を読む。
  22:00   図書館から帰宅。夕飯を頂く。
        23:00   部屋にこもる。今日一秒も勉強しなかったことを激しく後悔。
      我が家は経済的に豊かではないのにもかかわらず、自分を信じて
      浪人させてくれた両親に申し訳なさが込み上げる。
      申し訳なさを感じつつもいまだに参考書を開こうとしない自分を
      嫌いになる。心の苦しみから逃れようと自殺する方法をネットで
      調べる。自殺の際の痛みが怖くて実行できない自分に腹が立つ。  
      布団に入り、うつ病の消し去り方を探し続ける。
翌日 3:00 力尽きて就寝。

これを夏休みの間永遠にループしていた。両親には、朝の8:00には家を出て、夜の21:30まで勉強していると言っていた。参考書を開くと心が握り締められた感覚がフラッシュバックし、半ば反射的に閉じる。そのくせ、図書館へ持っていくバッグには7,8冊の参考書とノートをパンパンに詰め込んでいた。
自殺願望が特に高まった時は帰宅後、川から高さ40メートルほどの橋を訪れた。歩道の脇にある柵は高々1メートルほどで飛び降りようと思えばいつでも飛び降りることができた。柵の前に立った時だけは胸の苦しみがスッと消え、楽になれた気がしたのだ。ただ、やはり死に際の痛みが怖くて飛び降りは出来なかった。

なんでこんなにうつ病は自分を苦しめるのだろう。
なんでこんなものが存在するだろう。

夜中こんなことをひたすらに考え続けていた。

夏休み期間中にうつ病を撲滅させるためあらゆる物に縋ったが、結局意味は無かった。無駄に治ると希望を抱かせて再び地の底に落とされるだけだった。あらゆる物と言ったが、精神科には行っていなかった。

今考えると矛盾するような話だが、自殺願望があるというのに僕は精神科に行くほど酷くないと思っていたのだ。

夏以降は僕の異変を察した友達のおかげで少しずつマシになった。(結局のところ18歳くらいの年齢だと友人関係が何よりも優先されるのかもしれない)

ただ、結局共通テスト前日までまともに勉強もせず、私立の受験も入試本番当日になって行きの電車で初めて入試問題を見る、ということになった。

なんとか僕は大学に進学出来たのだが、友達がいなかったらどうなっていたのだろう。耐えきれずに死んでいただろうか、それとも夏休みのような植物状態で生きていたのだろうか。


もし、あなたがうつ病で苦しんでいるのであれば、もし僕が再び希死念慮を伴ううつ病を再発したのであれば、

うつ病は一生付き合っていくものだと思ってほしい。

この病気には完治というものは無いのだと思う。

精神科に行けば多少良くはなると思うが、あまり期待しない方がいい。

ただ、決してあなたは孤独なのではない。

会うことが二度となくとも、うつ病の同士は世界中に3億人いる。

あなたが自死を選ぼうと、苦悶の末に生を望もうと僕たちはその選択を強く尊重する。


おそらくうつ病についてはもう少し、考えをまとめておきたいことがあるため何個がnoteに記す。

最後に僕が精神を落ち着かせるためによく読ませて頂いているコンテンツを紹介する。
『僕が僕であるためのパラダイムシフト』

今自分が生きていてよかったのかは分からないが、少なくとも自分の寿命を伸ばしてくれた作品である。

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