福島ダービー 〜ボランティアの楽しさ!
2月28日(日)のJヴィレッジスタジアムは、快晴!
少し風は冷たいけれど、抜けるような、そして中通りや会津の住人からすると羨ましくなるような「浜通りブルー」の空が広がっていました。
2011年3月11日の東日本大震災からもうすぐ10年。
福島第一原発からわずか20kmに位置し、長い間スポーツ施設の顔を返上して、復興の最前線に立ってきたJヴィレッジが本来のスポーツ施設に戻って2年半。
この日「福島ダービー」と称して、いわき市をホームタウンとするいわきFC(JFL)と福島市をホームタウンとする福島ユナイテッドFC(J3)の親善試合が行われ、私もルーターズのメンバー4人でボランティア参加してきました。
全体の運営はJヴィレッジスタッフといわきFCスタッフを中心に、シミズオクトさんやe-plusさんも入ります。ボランティアはルーターズの男女各2名(全員50代^^;)と、JヴィレッジSCの中3男子5名の計9名という布陣です。
最初のミーティングから、Jヴィレッジスタッフの笑顔が輝き、サッカーイベントを行える喜びをみんなで共有することができ、高揚感がありました。なにしろ13時からの試合なのに、9時半にはすでに列ができ始めていました。サポーターの熱気はスタッフのスイッチをONにします!
e-plusのバーコードチェッカーの扱いの講習の後、ボランティアは入場者プレゼントやマッチデープログラム、配布チラシ等の準備にかかりました。
中3生はいわゆるサッカーエリート君たちで、全員4月からは親元を離れ、強豪校やプロチームのユースへ入ることになっているそうです。まだまだあどけなさがありますが、スポーツマンらしい爽やかさと確かな自信を兼ね備えた元気な子たちです。ボランティアは初めてで、バイトもしたことがありません。
JヴィレッジSCのコーチからは、「ルーターズさん、鍛えてやってくださいね!」との言葉がありました。(これが結構ありがたい!)
チラシをセットする作業を始めた時は「楽勝〜」とニコニコだったけど、300ほどできたところで、「飽きた〜」「腹減った〜」との声。
「まだ300だよ〜!今日は2500くらい作らなきゃだから、あと8倍ね!」というと「マジで〜?」「ムリ〜」
「じゃ、仕事交代しようか!」
なんやかんやと励まし、1000くらい作ったところで、開場の時間となってしまいました。
ゲートでのバーコードチェック、感染対策のアルコール消毒、チラシの配布などの業務をボランティア9人で行います。どの持ち場もお客さんと直接関わるところで、思わぬ質問やトラブルも起こりうるので、シミズオクトさんの指示でルーターズと中学生が混ざり合っての配置となりました。
最初ちょっぴり恥ずかしそうだった彼らも、どんどん声が出始めます。
お客さんだって嬉しいですよね!若くて可愛い少年たちが一生懸命声をかけてくれるのですから。「こちらのゲートもどうぞ〜」という声に人がそちらに流れていきます。ん〜、こればっかりはどう頑張っても50代ではかないません。羨ましいな〜、若いって!
お客様は想像以上に多く、切れ目なく、お弁当を食べた15分くらいの休憩がやっとという盛況でした。
チラシは? やっぱりセットできなかった分はそのまま放置となっています。
案の定、ルーターズのパンフも1000部近く残っているではありませんか!
「これ、配るの手伝ってくれる?」帰りがけの人に何とか配ってしまいたい!
「あ、いいっすよ〜」
中3生たちは爽やかに、二つ返事で請け負ってくれました。そしてここでもまた、「よろしくお願いしま〜す!」と大きな声と笑顔!
受け取ってくれますよぉ、そりゃ!・・・というわけで、見事完了!
ボランティアの魅力は色々あるけれど、今回の活動はそれがほとんど詰まっていました。
1 自分がスポーツイベント遂行の役に立ち、やりがいを感じることができる
2 観客やスタッフとのふれあいがある
3 自分の業務を工夫する余地がある
4 ボランティア同士の交流がある
5 業務量が適正で、心地よい疲労感と満足感がある
6 非日常の出会いや活動によって新たな世界を感じることができる
今回は、50代の私たちと中3生という、まさに非日常の世代間交流がありました。サッカーエリート君たちにとっても今日の経験が後に「貴重なもの」になってくれるといいなぁ。
それをお膳立てしてくださった主催者側のスタッフの皆様の心意気に感謝です。
そして何よりも、福島のスポーツ団体だけでなく、飲食、観光、行政、マスコミなどが一体となって「スポーツによる復興」を目指した結果、
この日の青空のように、たくさんの人の心に晴れ晴れとした開放感、未来への希望をもたらしたと思います。
やっぱりスポーツって最高です!
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