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『 好きなものたち 』 .5




『 その他のもの 』

これ等のものは、ジャンクと言うか、何と言うか 人から見たらガラクタみたいなものかも知れません。しかし、どう言う訳かこの様な物が好きで、人から怪訝な顔をされる所以でしょう。


高さ 約8cm       径 約11cm


ガラスの器。ちょっと信じられない程、薄くて軽いのです。こんな薄いものをよく作れるものです。まるで風船の様。形と言い全体の雰囲気と言い、作ろうとして作られたものでは無い自然発生的な所がたまりません。一体何に使われたのでしょうか?


高さ 約2.8cm       幅 約1.8cm   奥行き 約2.3cm


これは小さな招き猫。まあ可愛いですね。猫が好きな私達は以前からいい招き猫が欲しかったのですが、中々いいものが見つかりませんでした。が、とうとう見つけました、しかし、小さい!


縦 約25cm       幅 約9cm


これは左官屋さんが自分で作ったコテらしいです。こんなものを仕入れて来る方も来る方ですが、買う方も買う方ですね。こんな物を仕入れて来るオーナーに「マニアック〜!」と言われました。「お前もじゃ!」


高さ 約7cm    径 約8,5cm


これはちょっと見では、まるで縄文土器の様に見えますが、実は昔の使い捨ての紙コップです。かっこいいですよね!このまだ何も整理整頓されていない作りがたまりません。しかし、残念ながら一部猫にかじられてしまいました〜。


高さ 約26cm       幅 約14.5cm   奥行き 約7cm


これは、何かの面の型ではないかという事ですが、出処不明のもの。綺麗な形ですね。


柵:  縦 約90.5cm        横 約67cm


こちらは鶏小屋の柵の一部と、鍬やスコップの先です。こうやって飾ると中々面白いですね。


縦  約 24cm   横  約 17cm


こちらは外国の、ワインを作るための葡萄を収穫する時に使った細い針金で作られた袋だそうです。針金などで、こんな手間をかけて作っていたのですから結構古いものではないでしょうか?何とも繊細で美しいものです。


左:高さ 約6cm     径 約8.5cm     右:高さ 約6.5cm     径 約9cm


左のものは、中国の真鍮の容器、右は東南アジアの編組品。以前からどう言う訳かこの様な丸いものが好きなので、家内からは「酉年だから玉子みたいなものを見ると コケー!ってなるんじゃないの?」と笑われています。


長さ 約32cm   幅 約16cm  厚み 約2cm


こちらは一見すると現代彫刻のようですが、平置きして使う、ゲームなどで使ったコインを並べて置く入れ物だそうです。コインなど寸法が決まっているものなら、当然今ならプラスチックの容器になるに決まっていますが、少し古い物なのでしょうか、手彫りで彫り出されました。寸法が決まっている規定のものが、この様な自由(?)な造形になっていく所こそ、手仕事の妙と言うべきでしょう。


縦 約50cm     横 約67cm  厚み 約3cm


この一枚板は、見るなり気に入ってしまい抱えて持ち帰ったもの。裏を見ると四本の足をはめた四つの穴が空いていて、元は机として使っていたのでしょうが、節穴はあり、割れはあり、木目はうねり、板はそり返り、一体どうしてこんな物を使おうと思ったのでしょうか? 時々、田舎の民家などで曲がった材木を平気で梁に使っている家を見かけるのですが、そんな生活に共通するものを感じます。こんな凸凹の板を平気で机に使っていた昔の人の逞しさを思います。そして、それが実に素晴らしいとは一体どういう事なのでしょう。良い物を作るにはまず良い材料からーという常識はここでは通用しない様です。

今の物の様な、合板に木目のプリントを貼っただけの物の対極にある物です。
物の良さとは、ただ眼に見えるだけのものでは無く、それに触れ、それを使う事でさらに体に入り込むものだと思います。私はお宅訪問の様な家を訪ねる番組が好きで良く見るのですが、必ずといっていい程、床材やテーブルに使っている木材の種類を尋ねるのです。そして、それにあらゆる木材が使われている事に驚かされます。そして「裸足で歩くと気持ちがいいんです。」と言う意見が多いのです。理屈では無く、このような所から人は知らず知らずのうちに自然の大事なものが体に入り込んでいるのではないかと思うのです。昔聞いた話ですが、小学校や中学校の時、木造校舎と鉄筋コンクリートの校舎で過ごした生徒では、発する声の柔らかさや優しさが異なってくるーという事だそうです。今の科学ではどの様に証拠立てられるのかは分かりませんが、何となくすんなり受け入れられる様な気がするから怖いですね。


高さ 約2.3cm     径 約15cm


これはアルマイトの皿です。まだ現代のものもあるようですが、これは少し古いもの。しかしながら傷一つ無く、新品同様のもの。このような物がどうして残っていたのか分かりませんが、これを見つけた時は嬉しかったのです。
と言うのは、古いアルミ製のものは大好きでよく買って、台所用品として色々使っているのですが、やはり使い込んで傷や凹みがあって味の出ているものが中心で、いつしか、自分の価値観はそんな味わいや風合いに引きずられているのではないかという様な疑問を生じるようになって来たからです。しかしこの一枚を得て、そんな疑問は払拭されました。新品ながら、何と素晴らしい!美しい!
古い物が好きな人は誰でも経験があると思うのですが、自分が好きなのはその古びた風情や古色なのだろうか?との疑問を持つものです。私も若い頃、古い木造建築などに感動する時、ふと、自分が感動しているのは古い材木の味わいとか、風合い等ではないのか?という疑念が横切る事があったりしたものですが、ある時テレビでシルクロードの旅番組を見ていると、ある村で新しく家を作る場面があって、村人がこぞって柱から立ち上げるのですが、その真新しい材木の組み立てからが素晴らしく、古い木造建築に全く引けをとらない美しさなのです。完成した家も真新しい家ながら素晴らしいものでした。その時も、感動しながら この皿を見た時と同様、それまでの疑念がすっかり払拭されたものです。

厚み 約10cm     径 約30cm


これは何かに使われていた車輪です。当然タイヤの無い時代にはこのようなものを使うしかなかった訳ですが、擦り減ったのか、最初からこうだったのか分かりませんが、使い難かったのは間違いないでしょう。よくこんなものが残っていたものです。そして、それが現在こうして我が家で鎮座しているのですから面白いものです。


高さ 約85cm  幅 約40cm


こちらは誰でも見かけた事がある、喫茶店などで使われている折り畳みの椅子です。かなり古い物です、現代の工業製品の物とは大分違うような気がします。細部などを良く見ると中々よく考えられていて、機能的で、そして何より美しいです。現代の物と何が違うのでしょうか?手作業の割合がまだ多いいからでしょうか?どうもよく分かりません。古い工業製品(自動車、電化製品など)を見ても同じような印象を受けるのです。デザイナーの方に是非とも解明して頂きたい事案です。




『 生活用具 』




傘部分  :  径 約 24cm   高 約 5cm


こちらは、よくアンティークショップにある照明器具です。分銅の様なおもりによって傘を上下にスライドできる優れものです。中々美しいものです。傘はアンティークショップのオーナーが作家さんにデザインを指定して作ったものだそうです。形も美しいですね!透けて見えるカーボンだったか、素材感も美しいです。


傘部分: 径 21cm      高さ 8cm


こちらも同じく、上下可動のもの。線がこれだけ長いと綺麗ですね。傘はブリキのものです。高い斜めの天井で厄介でしたが、頑張って取り付けました。


傘部分:  径 22cm      高さ 20cm


こちらは傘の代わりに、昔の古いジョウゴを使ったもの。アンティークショップで見つけて、買う事になったらオーナーが「 照明の傘にしようと思ってたんですよー」と一言、なるほど!! パクリました。ちょっと写真では伝わりませんが、線が美しく、とても雑多な消耗品とは思えません。どうしてこんな美しい線が必要だったのでしょう?


奥行き 約6cm     径 約18cm


こちらは電車の中で使われていた時計だそうです。文字盤といい、針といい、全体のデザインも全てが気に入って、しかも使えると言うので、買ってきたのですが、あまりに遅れて すぐ止まってしまうので、近所の古い時計屋さんに相談したところ、電池にするしかないと言われ、迷ったのですが、使えた方が良いだろうという事になり、ちょっと心配でしたが直して貰う事にしました。出来上がってみると新しい金属がむしろ全体を引き締め、素晴らしく甦りました。秒針まで付けてくれてありがたかったです。



これは私の普段使いの時計です。右のものは家内のお父さんに貰ったもので、もう一生これでいいと思っている程気に入っています。どれだけ持っていても飽きる気がしないのです。左のものは予備に買ったセイコーの古いものです。どうして昔のものはこんなにもデザインが良いのでしょうか?誰かに解明して貰いたいものです。右のものを修理してもらった時に、ベルトの留め金具を一つ無くしてしまったものを、他のものから探してもらってただで直してくれました。職人気質の気のいいお爺さんで、アンティークの時計も売っていたりしてて、家内共々ファンで、ずっとこちらでメインテナンスをして貰おうと思っていたのですが、私達が急に引っ越す事になってしまい残念でした。まだお元気なのでしょうか?


幅 約44cm    奥行き 34.5cm   高さ 約14cm


こちらは、イギリスのリンと言うメーカーのレコードプレーヤーです。まだまだ現役で頑張っています。デザインが素晴らしく、それだけで選んでしまいましたが、実は音も素晴らしいです。この上の上級機にプレーヤーの傑作と言われているものが君臨していましたが、もちろんそんなものには手が出るはずも無く、こちらのものに落ち着きました。当然帯域は狭いのですが、実に音のつながりが良く、何か有機的な再生をしてくれるもので、大いに感心しているものです。デザイン同様に非常にセンスの良いもので、やはり伝統でしょうか、ちょっと日本のものは敵わないですね。多くのリンのファンがいらっしゃるようです。
カートリッジの黄色が泣かせます。こちらは壊れても飾っておきたいとさえ思っているものです。

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