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抜粋ノート① 共産党宣言

 こんにちはボウズンボーです。

 今回は、マルクスの著書『共産党宣言』の抜粋ノートです。

 この本自体は1848年に出されたものですが、現代の問題に十二分に関わっており、『資本論』と同じく読み返す必要がある著作であると言えます。

 原始の時代争いや貧富の差(格差)というものなく、人々は平等に暮らせていたと言います。格差がないので上の階級の人とか下の階級の人というのはなかったようです。

 しかし人々がモノ(資産)を持つようになってからたくさん資産を持つ富豪と資産を全然持てない貧民に人々は分かれていきました。

全てこれまでの歴史は階級闘争の歴史である。(P43)

 平等な原始の時代が終わってから人類の歴史上様々な争い事が起きましたが、それは結局のところ「たくさんの資産を持つ上の階級」と「持てない貧民である下の階級」との闘争であるとのことです。
 奴隷VS所有主、貴族VS平民、労働者VS雇い主等時代や地域によって呼び方は変わりますが構造は同じであります。

 このように上の階級に対して下の階級が戦いを挑み、その結果新しい国が生まれたり、社会の仕組みが変わってきた。それを繰り返してきたのが人類の歴史であるとのことです。

 そしてこの「貧富の差」こそがあらゆる悲惨な争いの根源であると言えます。

 現代における雇い主と労働者の関係も、奴隷と所有主との関係に変わりはありません。下手をしたら奴隷より巧妙に搾取されているのが現代人です。

 さらに労働者は雇い主の金を増やすためだけに生きていると言います。労働者は基本的に自分の生命を維持するためのお金しかもらえず、貯蓄ができません。

 しかし雇い主は、労働者に稼がせたお金を蓄積させることができる。そしてそのお金を使い次のビジネスにて労働者を雇いお金を稼ぐ形を作る。それにより労働者は奴隷となりと繰り返しです。

 ビジネスだけでなく教育、道徳、宗教などあらゆる文化が雇い主が労働者から金を吸い上げるためのものである。

 その支配から逃れるために私的所有を廃棄(P60)する必要がある。雇い主がお金を溜め込んで労働者を奴隷化する形をなくし、個人が自分のためにお金を使えるようになれは、格差はなくなり、強いては争いもなくなる。

 「共産主義者は自らの見解、自らの目的を隠すことはしない。共産主義者は、自らの目的に到達し得るのは従来の社会秩序を暴力的に崩壊させた時のみであることを公にする。支配階級は共産主義者の革命に怯えるかもしれない。プロレタリアが革命において失うものがあるとすれば、それは自らを繋ぐ鎖だけである。共産主義者は世界を獲得しなければならないのだ。あらゆる地域のプロレタリアよ、団結せよ」(P79−P80)

 資本主義社会はこれからも継続し続けるのか、それとも終焉が来て別の形態の社会がつくられるのか何とも言えないところですが、どのような社会を目指していくのか、明確にしていくことが大事と言えます。

 そして目的を果たすためには革命を起こすことも視野に入れなければならない。そうでもしなければ世界は変わらないのかもしれません。

 確かに労働者を守る法整備や金持ちに税金をかけるシステムが作られましたが、貧富の差はなくなるどころかさらに広がっていき、中産階級はすでにないものです。

 私はもともと貧富の差をなくしていきたいという考えから大学院に進み、今こうして書いていますが、どのような立場で行なっていくか改めて決意を決めていかなければならないと考えています。

  

参考文献
『新訳 共産党宣言 初版ブルクハルト版(1848年)』、カール・マルクス(著)、的場昭弘(訳)、2010年7月10日、株式会社作品社

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