全力で推したいダジャレ【#毎週ショートショートnote】


「ついにこの時が来たな!」
緊張している私にマネージャーが意気揚々と話しかけてきた。
「ずっとみんなに知ってもらいたいって言ってたからな!本当いいチャンスに恵まれたよ!」
しかし、私は不安を拭えずにいた。
「マネージャー、もしこれがみんなに受け入れて貰えなかったら…」
「心配することはない!あれだけお前が好きならきっとみんなも好きになってくれるさ!何しろその為に全力で頑張ってきたのを一番近くにいた俺が知らないわけないだろ!」
「マネージャー…」
私はパンッと頬を叩き気合いを入れた。
「そうですよね!私が弱気になってちゃいけませんね。全力で推していかなきゃ!」
「そうだ!思いっきりぶちかましてこい!」
「はい!」
出番になった私は壇上へ上がっていく。
「それではMs.吉田。お好きなタイミングでどうぞ」
司会はにこやかな顔で言った。
観客は固唾を呑み込みこれから出てくる言葉を待っていた。
そして、ついにその時が来た。
私は目をかっぴらき、大きく口を開いた。
「タモリの…いた森!!」(428)

ギャグテイストのショートショートを久しぶりに書いた気がします。色々なテイストに挑戦していかないとですね。

お毎度たらはかにさん本当にお疲れ様です。
そしてお大事に。

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