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死ぬ瞬間の5つの後悔

みなさんどうもこんにちは
ビジネスマインドチャンネルです

突然ですがみなさんは、これまでどんな後悔をしたことがありますか?

小さな後悔も、人生を左右するような大きな後悔もあるでしょう。
コメントで教えてください。

今回は、ブロニー・ウェア著書の「死ぬ瞬間の5つの後悔」について解説をしていきます。

後悔しない人生を送る為にも、多くの人が死ぬときにどんなことを後悔しているのかを知っておきましょう。

著者のブロニー・ウェア氏はオーストラリア生まれで、緩和ケアの介護を長年つとめ、数多くの患者を看取った経験があります。
その経験を基にして書いたブログが大きな注目を集め、それをまとめた本書は26ヶ国語で翻訳され、世界中で読まれています。
イギリスでGuardian紙に掲載された本書に関する記事は、日本でも紹介され、大きな話題を呼びました。

著者の紹介はほどほどに、本書の要点について3つ解説していきます。

要点1
「死ぬ瞬間の5つの後悔」は、「自分に正直な人生を生きればよかった」「働きすぎなければよかった」「思い切って自分の気持ちを伝えればよかった」「友人と連絡を取り続ければよかった」「幸せをあきらめなければよかった」である。

要点2
もしも死の間際になって、自分の人生を後悔したとしても、ありのままの自分を受け入れ、許すことで、心の平安を手に入れられる。

要点3
後悔しない人生を歩くためには、自分の心に正直に生き、すべての幸福に感謝することが大事である。

チャプター1! 自分が望む人生

著者が在宅介護を担当した緩和ケアの患者グレースは、小柄な体に大きな愛情を秘めた女性だった。
グレースの結婚生活は50年以上にもおよびました。
自分の役割を果たし、子どもや孫の成長に喜びを感じる一方で、暴君の夫のためにつらい思いをしてきました。
そのため、夫から離れて旅することや、あれこれ指図されず、シンプルで幸せな生活を送ることをずっと夢見てきたのです。

彼女の夫が終身の老人ホームに入ることを了承したときは、解放された思いだったようです。
しかし、待ち焦がれてきた自由を手に入れてまもなく、グレースは不治の病によって寝たきりになってしまったのです。

グレースは死に直面してはじめて、やりたいことをやる強さを持てなかったことを後悔し、自分に腹を立てていました。
世間体を気にして他人に期待されるとおりに生きてきたことは、自分で選んできた道であります。
先を恐れて何もできなかったことに気づいたのでした。

グレースは最期の日に「自分に正直に生きてちょうだい。他人にどう思われるかなんて気にしないで」という言葉を著者に遺したのです。

著者が在宅介護の仕事をする中で聞いた最も多い後悔は、「自分に正直な人生を生きればよかった」というものであるそうです。
そして、自分に正直でいるためには勇気が必要なのです。

30代後半のアンソニーは、危険なほどに向こう見ずで挑戦的な生き方をしてきました。それにより、内臓と手足を痛め、一生つききりの介護が必要となった男性です。有名な実業家一族に生まれた彼は、ユーモア、茶目っ気があり、知性やチャンスにも恵まれていた。しかし、同時に、自己評価の低さを秘めていました。

回復が見込めないことがわかったアンソニーは、療養施設へ。
死が近い老人たちに囲まれて生活することになりました。
他の年老いた入居者たちは彼をかわいがり、彼は家庭のプレッシャーから解放されました。そのせいか、施設に入ることに不満はなかったようでした。

しかし、アンソニーはみるみる明るさを失っていきました。
外出をしたがらず、何か学んでみたらという提案にも聞く耳を持ちません。

他の入居者よりも30歳は若いはずなのに、アンソニーは輝きを失い、老け込み、環境に染まってしまいました。
数年後に亡くなったが、アンソニーは、施設から外に出ることも、家族の集まりに参加することも拒み、「放っておいてほしい」と言っていたといいます。

もう人生を向上させる努力をする気力がないことを認めたアンソニーは、大きな恐怖心に支配されていました。
決まりきった日課だけで毎日が過ぎていくのは、安全であるが、満足感は得られません。
長い間、自分に合わない環境に身を置くと、そこに染まってしまい、本当の幸せと満足感を知る機会を失ってしまうのです。
自分が向かっていきたい方向に合った環境に身を置くことが大切だと言えます。

もうすぐ90歳になるジョンは、不治の病に侵されている。
あるときジョンは、自分が抱えている後悔を著者に吐露し始めました。
「働き過ぎたから、今、こうして孤独に死んでいこうとしている。引退してからずっと一人だった。そんな思いをする必要はなかったのに」。

ジョンと妻のマーガレットは、5人の子どもを育て上げました。
全員が成人し、巣立ったところで、マーガレットは、ジョンに仕事を引退してほしいと話しました。
豊かな引退生活を送るための十分なお金もあったし、何よりもマーガレットは寂しかったのです。
しかし、ジョンは、それから15年間もの間、引退を望むマーガレットを待たせてしまいました。
ジョンは仕事も仕事上の地位も満喫していたのです。

ジョンは妻の寂しさをやっと理解し、引退する決意を伝えたとき、マーガレットは喜びの涙を流しました。
ところが、それは「1年後に」という条件つきでした。
期限まで残り3か月というところで、マーガレットは病気で亡くなってしまったのです。
それ以来、ジョンは罪悪感にさいなまれて生きてきました。

ジョンは、地位が自分の価値を決めると考えていたため、引退を恐れていたのです。
死を目の前にして、地位や物質的な成功で自分の価値をはかることに意味がないと気づいたのです。
より良い暮らしを求めることは悪いことではありません。
だが、求めすぎると、愛情や好きなことをする時間といった、本当に大事なものから離れてしまうことも大いにあります。

ジョンが著者に遺した言葉はこうです。
「働きすぎるな。バランスを失わないようにすること。仕事だけが人生じゃない」。

もし今この動画を見ている人の中にも、家庭を顧みずに仕事ばかりをしている人がいるのなら、それが本当にあなたの幸せなのかを一度考えてみて下さいね。

チャプター2!シンプルに生きること

患者の命があと一週間になると、患者本人は心の平安を取り戻すことが多いようです。
一方で、その子どもたちは親を亡くす恐怖や、その際にどんなにつらい思いをするかという恐れから、気持ちが張り詰めてしまいます。
そのせいで子どもたちが感情をコントロールできず、恐怖とパニックに振り回されることはめずらしくありません。

チャーリーの家族も同様でした。
残された時間が少ないチャーリーのベッドをはさんで、成人した2人の子どものグレッグとマリアンが、怒鳴り合いを始めました。
きっかけは、遺言状の内容です。
グレッグは父親に尽くしているのに、家を出て自分の望む人生を歩んでいるマリアンが財産を同じだけもらうことに怒っているのです。
2人の諍いは、遺言状に限らず、20年以上も積もり積もってきたといいます。

また、チャーリーはグレッグを心配していました。
自分に尽くしすぎるうえに、子どもの顔を見る時間もないほど、長時間働き続けていたためです。
「ただ、幸せになってほしい、どんな親も自分の子どもにはそう願うだろう。あんなに働くのをやめて、シンプルな暮らしをしてほしい」。

そこで、著者はチャーリーに「グレッグに愛していると伝えてはどうか」と提案しました。グレッグがチャーリーに愛されていることを理解していないのではないかと感じたからです。

チャーリーはグレッグに自分の気持ちを伝え、それを聞いたグレッグとマリアンは距離が近くなりました。3人の心が通じ、癒される瞬間だったのです。

チャーリーが逝去した後も、グレッグとマリアンはよい関係を続けています。
そして、グレッグは、チャーリーの望んだとおり、転職し、以前よりもシンプルな生活を送っています。
収入は下がったものの、子どもと過ごす時間が長くなり、生活の質はあがったといいます。

チャプター3!幸せをあきらめなければよかった

国際的な企業のエグゼクティブであるローズマリーは、その州で女性初の経営者として高い地位に就きました。
しかし、そんな彼女には不幸な結婚の経験がありました。
精神的にも肉体的にも虐待を受け、離婚をしていたのであります。
当時、離婚はスキャンダルでした。

名家だった家族の評判を損なわないためにも、町を離れなければなりません。
そう考えた彼女は心を閉ざし、頑なになっていました。
ひたすら努力し、男性優位の世界での成功に全てをささげていたのです。

そんなローズマリーは80歳になり、余命宣告を受けました。
ヘルパーに対して威圧的で、気に入らないと次々にクビにしていく。
そんな彼女は、著者のことだけは少しずつ受け入れていきました。

あるとき、ローズマリーはこんな言葉を漏らしたのです。
「幸せになりたいけど、どうしたらいいのかわからない」。
離婚で一族の名前と評判に傷をつけたため、幸せになる資格がないと思いこんできたのでした。

そこで著者は自分自身を許し、幸せになってもいいと伝えました。
提案したのは、「幸せなふりをすること」です。
30分間だけ否定的なことを言うのをやめ、微笑みを絶やさずに素敵なことを言うのです。
幸せになるには、意識して努力することも必要です。
やがて、ローズマリーは幸せになってもいいと思えるようになり、笑う回数も増えていきました。

ローズマリーの後悔は「もっと幸せに過ごせばよかった」というものであります。
「自分には幸せになる権利がないと思い込み、他人の意見に引きずられて幸せにならずにいるなら、それをやめればいい。そんなの本当の自分ではない。どうしてもっと早くに気付かなかったのかしら。最近は本当の自分が好きになってきたわ」。
そう話すローズマリーは、最期を迎えるまでの数か月間を幸せに過ごすことができたのです。

チャプター4!後悔しない人生とは自分を愛すること

著者は多くの終末期の患者を介護し、いろいろな面で成長しました。
同時に疲れきってしまい、あるとき介護を離れることにしたのです。
自然豊かなコテージで創作活動をしながら、平穏で感謝に満ちた生活をしていました。精神面ではすべてうまくいっているはずだったのに。

ところが突然、心が折れ、そのままどん底の状態になってしまいました。
気力は一晩で消え去り、鬱状態に陥ってしまったのです。
若い頃に批判され続けてきた苦しさ、そのままの自分を受け入れてもらえなかった苦しさ。
こうした自覚がないままに心の奥に積もっていた苦しみが、一気に浮かびあがってきたのです。

これ以上、生きていけない。
そう思い詰めて、遺書を書き終えた著者を引きとめたのは、保険の勧誘の電話でした。
明るく陽気に保険を勧める声で我に返ったのです。
そして、自分がいかに無神経であり、自分のつらさで頭がいっぱいになっていたかに気づいたのでした。

鬱状態を乗り越えた著者は、新しい自分が生まれたことを実感しました。
誰にも邪魔されず、罪悪感もなく、自由に幸せを感じていい。
自分を憎んだり、苦しんだりすることをやめて、ようやく本当に自分を愛せるようになったのでした。

どん底から立ち直った著者は、看取った患者たちの後悔を聞いた経験から、いつ人生が終わっても後悔しないように生きる決意をしていました。

終末期の患者は、人生を振り返る時間を与えられた人たちです。
たしかに、死が迫るにつれ、否定、恐怖、怒り、後悔、自己否定などの感情を経験する人は多くいました。
しかし、最期の数日間は、心に浮かんだ思い出に愛情や喜びをかみしめていたのです。
そして、後悔の原因を作った自分を許し、穏やかな気持ちになっていったのでした。

もし、不慮の事故などで突然亡くなった場合、心の平安を見つける時間はないかもしれません。
そうなると後悔しながら人生を終えることも考えられます。

だからこそ、今のうちに自分の人生について改めて考えてみることが大事になってきます。
間違ったやり方で幸せを追い求め、手遅れにならないためにも、自分の心のままに生きる強さを持つべきでしょう。
そうすれば、他人にも自分にも優しくなれるし、人生を変えるための力を見出せます。

人生はあっという間に過ぎていきます。
正しい人生を歩み、人生を目一杯生きるには勇気が必要です。
自分に与えられたすべての幸運に感謝することが、残された時間を大切に生きることにつながります。


まとめ

「死ぬ瞬間の5つの後悔」は、
「自分に正直な人生を生きればよかった」
「働きすぎなければよかった」
「思い切って自分の気持ちを伝えればよかった」
「友人と連絡を取り続ければよかった」
「幸せをあきらめなければよかった」です。

先人たちの言葉から、この後悔をしないような人生を送りたいですね。

本書を読むと、人が本当に望んでいることは、とてもシンプルなことだと感じます。
余計なものを持ちすぎているから、本当に大切なものが見えにくいのかもしれません。
今回は「死ぬ瞬間の5つの後悔」のうちの3つを取り上げています。
紹介していない2つの後悔に関しても、ハッとさせられ、共感を寄せる人も多いのではないでしょうか。
人生の終わりは必ずやってきます。
元気なときには気づけないことはたくさんあるはずです。
だからこそ、いつの日か「やり切った!」と思える人生を歩むためにも、自分自身の正直な気持ちと向き合っていただきたいと思いました。

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