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起業は意志が10割

みなさんどうもこんにちは
ビジネスマインドチャンネルです。

皆さんはサラリーマンとして仕事をしていますでしょうか?
それとも起業し、自分で仕事をしていますか?
そのどちらともという人も今は増えていますよね。

三者三様だれにでも身になる、守屋実氏著書の、
「起業は意思が10割」
について解説していきます。

起業には興味が無いよ、という人も一度最後まで見てみて下さい。

それではさっそく本書の要点を3つお伝えしていきます。

要点1
ウィズ・コロナで、商機と勝機が生まれた。
これまでにない「不」が生まれたからだ。その「不」を解消する気づきを素早く行動に移すことができれば勝者となれる。

要点2
連続起業をしてきた経験を踏まえ、起業に必要なポイントにいくつも気づいた。その中でも特に重要なことは9つ。
原点となるのが「起業は意志が10割」ということだ。

要点3
失敗しよう。そこから学び、型を作り、次の挑戦に生かそう。その先に必ず成功があり、失敗を生かすからこそ「プロ」となれる。

意思が10割、なるほどですね。
たしかに起業で成功するには強い意志が必要ですよね。

では本質はどんなことを言っているのか、
より深堀していきます。


チャプター1!商機と勝機を逃すな!

コロナ禍で社会の不透明さが続くなか、起業はリスクではないか、そう思う読者もいるだろう。しかし著者は「不」が生まれたからこそ、必ずそこに商機と勝機が発生するという。つまり、今こそ新規事業を創出する好機なのだ。

窮地の産業があることは事実だが、その市場自体がゼロになるわけではない。例えば、外食をしていた人が自宅の食事に移行し、そこに「不」が生まれた。だからこそたくさんの「おうちごはんビジネス」が生まれた。外食産業の新たな進化といえるだろう。

市場が「瞬間蒸発」した飲食、旅行、イベントなどに人々の欲求がゼロになったわけではなく、むしろその欲求を抑えられている今、それらを解消する術を探している。代替できるサービスを提供できれば、新規事業として大きなパワーを発揮するだろう。

ここで気をつけるべきは、新規事業は「減った自社の売上を穴埋めする」ためのものではないということだ。つまり、新規事業の主語が自社になっている場合だ。本来、事業というのはお客様の「不」を解決するためにある。お客様に自社の売上減の穴を埋めてもらうのではなく、喜んでもらうことを最優先にしなければ事業の目指す道がそれていってしまうだろう。

チャプター2!新規事業に必須のポイント9つ

著者は30年間新規事業を続けてきた中で、起業をするにあたり大切なことは無数にあるという。その中でも特に大事なポイントとして9つを挙げている。いくつか紹介しよう。

最初は、「起業は意志が10割」ということ。この本の題名にもなるほど、すべての原点になる考えだ。意志を持たない人が事業を始めてはいけない。
これに挑戦したい、絶対に成し遂げたいという、ほとばしるほどのエネルギーこそがその事業の成否を決めることになる。

次に「顧客から考える」こと。
顧客の立場に立ち、顧客の問題を考えよう。往々にして起こりがちなのが、最初の動機は顧客視点だったにもかかわらず、途中から自社都合にすり替わってしまうこと。
自社視点になっていないかを注意しよう。
また顧客視点を持つうえで重要なのが「顧客解像度」だ。
例えば「シニア」と一括りにしても、年代、性別、生活環境も様々だ。
顧客を具体化し、顧客解像度を上げ続ける努力をしなくてはならない。
そのためには、顧客に直接会いに行く、話を聞きに行く、意図をもって調査するなどできることはたくさんあるだろう。

また、「勝ち筋の確立」というポイントもある。
事業開発のプロセスはこの勝ち筋を作り上げる工程といってもよい。
「勝ち筋」とは、「勝利の物語」と「勝利の方程式」に分けることができる。勝利の物語は、成功・成長のストーリーをイメージできるよう文章で表したもの、勝利の方程式は実際にその事業の成長を数字で表したものだ。

勝ち筋はすぐに見つかるものではないし、思った通りに行くものではない。勝ち筋が見えるまでいかにもがき苦しみ、試行錯誤ができるか。その先にしか、本当の勝ち筋は見えてこない。

最後に挙げられたポイントは「成功と失敗の定義」だ。起業における成功の定義とは一般的には黒字化できたかどうか、イグジットできたかなど経済的な評価指標を思い浮かべるだろう。しかし、著者が考える「起業における成功」とは着手しきれたかどうかにある。たとえ黒字化しなくても十分やりきれたなら「成功」だ。一方、着手しきれず実行を見送り続けた時は「失敗」だ。

そのほかにも、「一筆書きの高速回転」、「報酬と4つのステップ」など著者ならではのポイントが挙げられている。9つのポイントを意識しつつも、自分のアタマで考え、カラダを動かすこと。それらを続けた人に必ず未来は拓かれる。

まさにやりたいことをやり切れたかどうかが重要ということですね。
このチャンネルでは何度も言ってきていることですが、
やりたいことを出来ずに我慢している人は、すぐにやりたいことに着手する一歩を踏み出しましょうね。

次は、起業における必修科目はなんなのかについて解説していきます。

チャプター3!大切にしたいのは、道徳>国語>算数

起業に際して持つべき考えやスキルとして、大切な必修科目は道徳、国語そして算数だ。優先順位もこの順番である。

まず「道徳」は、あなたの意志やミッション、強い想いのこと。スマートなテクニック論や今熱いビジネスは何かといったトレンドではなく、結局自分は何をしたいのか、貫き通すという経営者としての意志、それが道徳だ。

また、どんなに意志を持っていても一人で実現できるわけではない。周りに説明する力としての必要なのが「国語」だ。いかに仲間を作り、顧客に理解してもらえるか、選んでもらえるか。何度もコミュニケーションを取り、説明し続けるために国語力は必須だ。

そして「算数」とは数字感覚のことだ。事業である限り、儲かるように仕組み化しなくてはならない。私たちは会社に存在するだけで固定費が掛かっているし、儲かると思っていた事業が最終的には赤字になるなど、ビジネスに「オカネ」の問題は避けて通れない。

数字感覚はオカネだけではなく、時間の感覚つまり生産性に対する感覚でもある。今やっていることは成果につながっているのか、儲けになっているのか。非生産的な活動は避けなければならない。

コロナ禍の1年間で、デジタル化や従来の秩序に対するマインド変化が5年分くらい進展した。それに合わせて起業の必須3科目も「新3科目」に変化をしたと考えている。

新道徳では、その人らしさから醸し出される信念や善良さ、情熱がより重要になっている。さらに「会社のプロ」から「仕事のプロ」となることが求められている。企業に勤めている人は、「急にそのように言われても……」と戸惑うかもしれない。しかし、誰しも継続していれば「プロ」になれる。自分は何のプロだろう。内省したり周りの人に聞いたりして探ってみよう。

コロナではコミュニケーションの取り方も大きく変わった。リモートが主流となり、直接会わなくてもいかに信頼し合えるかが大きなポイントとなった。そこで、新国語では相手に分かりやすく、シンプルだけど強く思いを伝えることが重要になる。そのためにはしっかりとした準備が必要だろう。

また、リアルのよい点として、雑談などから偶発的にアイデアが生まれる場面は今のリモート状況では難しくなった。だからこそ、事前に相手のことをリサーチしたり、その場で気づいたことを事後に確認したりするなど、より軽やかなコミュニケーションも心がけたい。

コロナ以前から進みつつあったシェアエコノミーはさらに加速した。それによって所有する力よりも、動ける力のほうが重視されるようになってきた。つまり動くリスクより動かないリスクのほうが大きくなったのだ。

では動けるためにはどうしたらよいか、その時に必要なのが新算数だ。資金がショートするまでに残された時間である「ランウェイ」や顧客生涯価値を顧客獲得コストで割った「ユニットエコノミクス」(単位当たりの経済性)といった数字を使いこなして、サバイブしていこう。

チャプター4!失敗のラインを引きながら全力で取り組もう

本書は、著者の失敗談も多く登場する。実は著者は会社員時代での新規事業は負け越している。しかし失敗したからこそ多くを学び、起業のプロになれたという。

30年前、著者が初めて担当した新規事業では、コンサルタント会社から有益なアドバイスを受けたものの、社内メンバーの事業推進段階で顧客ニーズや顧客行動を見誤り、失敗を重ねてしまった。その後3回目の事業の方向転換で、ようやく成功することができたという。

30年前の事例ではあるが、実は今も大企業で起こりがちな失敗の典型例だという。「立場を変えて考える」、「極端にして考えてみる」。これらを意識することで新規事業の落とし穴を回避しよう。

大企業の新規事業の失敗経験から、ほぼ当てはまる再現性の高い学びがある。
それは「3つの切り離し、2つの機能、1人の戦士」である。

まず「3つの切り離し」は資金、意思決定、評価だ。
大企業はその経営の根幹を担う本業があり、多くの社員が本業人材だ。
だからこそ新規事業は本業から圧力を受けやすい。

これを避けるには切り離しが有効だ。単年度会計から新規事業の資金を切り離し、会議体を切り離すことで意思決定を別にし、大企業にありがちな減点主義と新規事業の評価は切り離すことでチャレンジを促す環境づくりをしよう。

「2つの機能」は、事業を立ち上げる機能・部隊に加え、社内で戦う機能ということだ。本来、新規事業は顧客、外部だけにパワーを向けたいところだが、本業の延長線上にあるという構図のため、どうしても内部で環境を整える部隊、社内の広報活動も必要になってくる。社内の協力を取り付けることで、社内に経験値がたまりやすくなり、新規事業が起こりやすい会社にもなるだろう。

「1人の戦士」とは、大企業の新規事業人材は経営者候補であるべきだということだ。新規事業は既存事業に比べて圧倒的に責任領域が幅広く、経験値が上がることは間違いない。だからこそ会社の未来を託せる経営者人材を投入する必要があるのだ。

さらに、起業する際に注意すべき「7つの大罪」もまとめられている。例えば、意志なき起業、経験なき理屈、顧客なき事業などだ。

これらは著者の30年の経験から抽出したシンプルで忘れてはならない原則だが、穴埋め的に覚えて表面をなぞるだけでは無意味だという。起業の現場はユニークだ。だからこそその場その場で自ら思考し、行動することでしか成功はつかみ取れない。

チャプター5!積み上げた経験を最大限に生かすための工夫

リモート・コミュニケーションで自分を覚えてもらうために、キャッチーな「可視化」が必須となる。例えば、自分自身をプレゼンするマテリアルを用意することだ。

自分自身の魅せ方にも工夫が必要となる。
自分は何のプロなのか、経歴を羅列しただけの履歴書にとらわれず、自分の特徴をパンフレットにして伝えるイメージだ。
「この人にしかお願いできない」、「この人の代わりはいない」、そう思ってもらえることを目指そう。

肝心の「自分の強みとは」と考えて、立ち止まってしまう人もいるだろう。自分で掘り下げることもできるし、周りに聞いてもよい。会社員の経験自体も個性となり得る。稟議書はどう書いたら通るのかなど、企業内の力学や理屈を熟知していることは武器となるだろう。

自分の強みがぼんやり分かってきたら量稽古で強みに磨きをかけよう。閾値を超えた量稽古によって初めてプロになれる。

まとめ

起業が今や身近なものになっていますね。容認する大企業も増えるなど、兼業・副業・複業での起業も増えてきています。
だからこそ、このタイミングで本書を読む意味は非常に大きいと感じました。
果たして自分のビジネスに意志はあるだろうか、「顧客目線」に立てているのか、自分の収入を上げるためだけになっていないだろうか――。そのように原点を確認することができます。

とはいえ、最初から完璧である必要はないし、そんなことは不可能です。
思いをベースにしてその上に試行錯誤を重ねていくことで必ず道が拓けるでしょう。
著者がオープンにしてくれた多くの失敗からの学びは深い。
ぜひ本書を手に取り、起業の要諦を学び取っていただきたいです。

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