超現実的で超具体的なお金の増やし方

資産形成って具体的にはどうしたら良いか分からないそこのあなた
ビジネスマインドチャンネルです

今回は、YouTubeチャンネル「ハック大学」を通じて、キャリアやマネーなどの教育テーマを中心にビジネスパーソンに有益な情報を発信しているぺそ氏による、
超現実的で超具体的なお金の増やし方
について解説していきます。

本書は、会社員のまま経済的自由を手に入れる方法を現実的に教えてくれる一冊です!

それではさっそく本書の要点を4つお伝えしていきます。

要点1
資産形成の要諦は、スタートとゴールを決めること。あとは2~3年に1回見直せば、基本的に「ほったらかし」でよい。

要点2
自分の真のお金の実力を知ろう。今のお金の実力に、将来のお金を加えて三次元化することが、資産形成のスタート地点となる。

要点3
資産形成に焦りと野心は不要である。資産運用は、自動化することで上手くいく。

要点4
投資への不安は、リスクプレミアムの理解で払しょくできる。お金の悩みから解放されれば「真の豊かさ」が手に入る。

このチャンネルを見ている人はきっと資産形成を考えている人が多いですよね。
具体的にどうしたら良いかを一緒に学んでいきましょう!

チャプター1!資産の三次元化が資産形成のスタートである

目標となる金額を設定し、戦略的に増やすことが資産形成である。
資産形成は、使える時間が長ければ長いほど達成しやすい。
つまり、早く始めることで戦略的に目標到達できる可能性が高まると言える。資産形成の戦略を考えるには、現在の「お金の実力」を把握し、目標達成のためのスタート地点を確認することから始めよう。例えば、「渋谷に行きたい」と思ってもどのような交通手段が必要か、時間はどの程度かかるのかを把握していないと思い通りに到着しない。資産形成も同様で、目標がはっきりしていても、自分の今のお金の実力を正しく把握できなければ、目標にたどり着く正しい戦略を立てることはできない。

もちろん、思いつきでなんとなく投資を始めることはできる。しかし、思いつきでは、目標を達成できるかは不透明となるし、お金の不安を拭い去ることはできない。だからこそ、スタート地点の把握が重要となる。

スタート地点を把握するポイントは、目に見えるお金だけで自分の「お金の実力」を把握しないことである。手元にあるお金や自分に見えているお金だけにとらわれると、すでにスタート地点にズレが生じることになる。

資産には、お金のほかに保険や不動産、貴金属なども含まれることを前提とし、これらの資産をもれなく確認することが大切である。

自分の資産状況を丸裸にするツールとして、企業経営に必須であるバランスシート(貸借対照表)を用いるといい。保有する資産を現金化したと仮定して資産の部に記載し、ローンなどを負債の部に記載する。資産の部と負債の部の差額が純資産、つまり「お金の実力」が容易に見える化できるのだ。

資産形成の第一歩として、自分のバランスシートを作成してみよう。

バランスシートは、今の自分の資産状況という意味で、二次元である。現状のバランスシートを作成したら、将来にのびる時間軸を加えてみよう。つまり、20年後、30年後も入ってくるであろう、将来のキャッシュフローを加え、資産を三次元化してみるのだ。会社員として働く限り、これからも給料は毎月入ってくる。資産の三次元化で、「真のお金の実力」が判明することになる。

年齢が若いほど、資産の三次元化の効果は絶大である。今の自分のバランスシート(二次元)を作成すると、年齢が若いほど資産が少ない傾向があり、お金の実力が乏しいことに愕然とするだろう。

しかし、今の資産に、将来のキャッシュフローを加えると、自分のポテンシャルは意外と高いことに気づくはずだ。

例えば、現在の実力(資産額)が300万円の場合、毎年100万円を30年貯めることができると、真の実力は3300万円となる。「お金の実力」を300万円と捉えるか、3300万円と捉えるかで、資産形成の戦略は大きく変わっていく。

資産形成の出発点は、資産を三次元で捉え、「真のお金の実力」を見える化することである。それにより、投資に回せるキャッシュはどの程度あるか、どの程度のリスク許容度があるかを把握する。そうすることで、より広い視野で資産形成の戦略を立てることが可能となるのである。

チャプター2! 資産形成はスタートとゴールを決めたら基本的にほったらかし

スタート地点を把握できたら、目標とするゴールを設定し、最適なポートフォリオを構築する。ポイントは、「背伸びせずに、現実的に達成可能な範囲でストレッチする」ことだ。ゴール地点の設定に正解はないが、リスクとリターンは表裏一体だからこそ、投機ではなく投資であることを意識して、身の丈に合った目標設定を行うことが大切である。

最適なポートフォリオを構築するポイントは、「目標金額」と「目標リターン」という2つの目標を設定することである。例えば、今3000万円の資産を保有していて、30年後に5000万円を目指すなら、「目標金額」は「30年後までに2000万円増やすこと」となる。「目標リターン」は、(1)年何%の複利運用が必要か、(2)どの程度の利回りが必要か、(3)どれだけの期間投資を行うことができるか、という視点で時間的価値を考慮しよう。

例えば、年利6%で初年度に100万円を投資して5年間運用する場合と、5年間20万円ずつ投資して運用した場合とでは、5年後の成果は、前者が133.82万円、後者が119.5万円となり、その差は約14万円となる。どのタイミングで、どのくらいの金額を投資できるかで「目標リターンは変わってくる」のだ。

当然、「目標リターン」が変われば、ポートフォリオの組み方も変化する。本書では、「目標金額」を達成するために必要な利回りをエクセルで簡単に計算できる方法を詳述している。

資産形成は、GBA(ゴールベース・アプローチ)で考えるといい。

GBAは、ゴールである目標から逆算して金融商品を選び、ポートフォリオを構築し、運用するという手法である。ポイントは、運用中は、「基本的にほったらかし」にしておくことだ。そこに、焦りや野心は無用である。焦りや野心は、間違った判断を招く可能性が高い。

さらには、ポートフォリオは2~3年に1回程度、ざっくりと調整すればいい。資産運用は、良くも悪くも景気や金利、社会情勢の影響を受ける。自分が思い描いた通りの軌道を通ることは、まずない。結果を気にするあまり、定期的に確認してしまうと、お金に対する不安が生じ、精神衛生上も良くない。投資は「ゆったり構えてほったらかしでちょうどいい」と肝に銘じよう。

資産形成を始めると、自然と経済動向を気にするようになる。会社員として本業以外に目を向けるようになるメリットは意外と大きい。お金への不安から解放されると、頭に余裕が生まれ、その結果、仕事のパフォーマンスが向上し、収入アップへつながり、資産形成がさらに楽になるという好循環が生じる。

また、資産形成には、「強い意志」も必要ない。なぜなら、資産運用の多くは自動化できるからだ。例えば、毎月定額を積み立てる「iDeCo(個人型確定拠出年金)」や「貯蓄型の終身保険」は、口座から自動的に拠出金が引き落とされ、自動的に運用してくれる。株式や投資信託、債券投資においても、契約が完了すると資産が増えるのを待つだけとなる。そこに「意志力」は必要ないのである。

資産形成において大変なのは、将来を含めて自分の「真のお金の実力」を把握して目標を設定すること、目標達成のためのポートフォリオを構築するまでだ。ひとたびポートフォリオが構築できたら、あとは実行するかどうかの決断をするのみである。なお、本書には著者独自のモデルポートフォリオも掲載しているので、参考にするとよい。

投資を実行すると決めたら、できるだけ早く始めるに越したことはない。「早ければ早いほど、時間を味方につけることができるし、お金の不安からも早い段階で解放され」、豊かな人生を歩むことが可能となる。

チャプター3!リスクを理解し、お金に強くなる

投資経験が少ないと、投資にお金を回すことに対して不安になるのは当然だ。その不安を払しょくするポイントは、「リスクプレミアム(リスクの対価として得られる利益)」を理解することである。

投資の目的は、お金を増やすこと、つまり利益であるリターンを得ることにある。リスクとリターンは表裏一体かつ比例関係にあるから、投資で大きなリターンを狙うとリスクも大きくなる。

ここでいうリスクとは、「投資対象となる金融資産の価格の振れ幅」のことを指す。つまり、投資する行為は、大きな値上がりを期待できる反面、値下がりする可能性も高く、そのブレの大きさを受け入れたということになる。

投資で重要なのは、利益をもたらす要因である「プレミアムの源泉」だ。例えば、企業が事業拡大を図る際、株式を発行して効率よく事業資金を調達する。そして事業拡大の結果、得られた利益の一部が株主に分配される。これが「リスクプレミアム」であり、企業活動が健全に遂行される限り、株式を保有する人は、利益を得られる。

「プレミアムの源泉」を理解していれば、短期的な日々の株価の変動などに対する不安は少なくなる。

もちろん、投資に絶対はない。しかし長期的には、リスクプレミアムに着目して資産を選択すれば、リターンを得る確率が高くなる。より確実に目標を達成するには、分散投資が鉄則である。

例えば、企業や国にはデフォルトリスクがある。それらのリスクを回避するために、投資先を分散すれば、リスクに備えることができ、1つの資産で損失が生じても、他の資産でカバーできる可能性が高くなる。

ポイントは、投資商品の特徴を理解し、毎月一定額を、長期的に、分散投資することだ。例えば、株式と債券は、逆の値動きをする特徴がある。この2つを組み合わせて保有すると、景気が上向くことで株価は上昇するが、債券価格は下降する。株式と債券を組み合わせて持つことで、トータルの価格の変動幅が抑えられ、結果、リスクヘッジとなる。加えて、一度に投資するのではなく、毎月一定額を投資し続けることで、価格変動リスクを抑えることもできる。

おすすめは、投資の専門家が作成する投資信託だ。運用のプロに任せられるうえに、自動的に分散投資してくれる会社員に最適な商品だといえる。金融商品が利益をもたらす理由を理解していれば、運用に多少のノイズがあっても、長期的にはリターンを生むと安心できる。さらには、将来のお金の不安から解放されて、経済的自由を手に入れることができるのだ。

資産形成は、スタート地点の把握から始まる。資産を三次元化し、スタート地点が明確になったら、ゴール地点と目標利回りを設定して、自分に合ったポートフォリオを構築する。そして、ポートフォリオに最適な商品を毎月一定額投資していく。あとは投資のプロに任せ、基本的にはほったらかしで、「自分の人生に集中」しよう。

総評

本書は、投資に必要な知識を盛り込みながらも、自分の資産の実力や将来的なポテンシャルを踏まえた上で、戦略的に資産形成プランを立てることの重要性を、平易な表現で説明していました。
非常に理解しやすく、「ちょっと投資してみようか」と背中を押される。
また、具体的な事例を取り上げ、実際のポートフォリオの組み方などが記載されていました。
加えて、節税対策などの付録までついており、至れり尽くせりの内容だ。
会社員として働きながら、経済的自由を手に入れたいなら、絶対に読むべき一冊であると感じます。
本書で得た知識が、あなたの人生の役に立つことは間違いないでしょう!
きっと、会社員でも資産形成に希望を持てるはずですよ!

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