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(染色6)向井詩織さんのワークショップその後、化学染料を受け入れる

植物染料を使うべきかどうか、化学染料で良いのかどうかって永遠に答えが出ないかもと思い込んでいた課題は終わった?

ほぼほぼ出ていた答え
「もう化学染料で染めちゃえ!」
という気持ちが、ワークショップで腹落ち

向井さんのインド伝統の手法にこだわる姿勢を目の当たりにすると、私には別世界というか、ずっと憧れていれば良いなぁって良くも悪くも諦めがついたのだ

植物染料を扱う覚悟はどうしても持てないし、逆に言うと、化学染料を捨てるのももったいない
ここ15年ぐらい染めていなかったとはいえ、学生時代だけでもなく化学染料をしっかり勉強していたんだと実感もじわじわとしてきた

50歳以降、もう若くないって様々なことで感じるが、自分の過去を肯定することも老を意識するからこそできるようになったと感じている
若くないって悪くないことも、まああったりする

それにしても、名古屋金山 24Pillarsでのワークショップは面白かった
書かなきゃと思いながら、染めたいことが溢れ出て遅くなってしまったけれど、まず金山は世界の山ちゃん本店があったり、何だか不思議な喫茶店ブラジルコーヒーがあったり、石材補修職人時代に名古屋に何度も出張で来ていたけれど、金山は初めて訪れた場所で刺激的だった

老舗喫茶店ブラジルコーヒーを発見
名古屋といえばトーストにあんこ

ワークショップの会場24Pillarsは、おしゃれ空間
カフェ、ギャラリー、木工アトリエが共存
だからこそ、ワークショップ空間になるんだなぁと
ブロックプリントに使える木片が転がっていると同時にワークショップが可能な環境って、そんなに多くはないのではないだろうか
昼間っからワインも飲めるし


書かなきゃ書かなきゃと思いながらも、ワークショップから1ヶ月以上経過してしまった
技法だけでも発見が多すぎて、試しているうちに時が過ぎ、自分の更紗もとりあえず形になり
やっと、振り返る気持ちになった


顔ハンコのモデルのテリーさんの手元に届いた
ワークショップで作った布

自分の化学染料で染める作品の染料の強さの基準として、この布を使っていた
それもあって、送るのがちょっと遅くなっていたんだけれど、妄想が構想になって実物になった感動は久しぶりだった

私は、何か大切なことは、その想いを染めていた
そんなことを思い出すきっかけになったワークショップの話は、そろそろクローズ

学生時代の恩師の恩師というか、雲の上の存在である柚木沙弥郎先生のお言葉を借ります
柚木先生の高島屋で開かれていた展覧会でエピソードとして紹介されていました
撮影禁止だったので、一言一句間違いが無いと言い切れないけれど

 単純な形でいいから早く仕事を始めなさい。
 そして仕事の過程を楽しみなさい。

この言葉は、きっと多くのモノづくりにこだわる人を応援すると思うし、少なくとも私は救われた
次作は単純な形で遊んでみよう



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