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ゲーテの言葉

最近、絵や習字ばかりでまともな文章を書いていないので、リハビリとして、ゲーテの言葉の引用をしてみる。(「ゲーテ格言集」高橋健二編訳・新潮文庫より)

仕事へのヒント
・すべてをすぐに探ろうとするものがあるものか!雪が溶ければ、ひとりでに見つかるだろう、ここで今これ以上骨を折っても無駄だ!バラならば、花咲くだろう。(←仕事での課題がいっぱいあっても、しばらく放っておくと7割くらいは課題が消失するものだということを若い人に知ってもらいたい。)
・人はみなわかることだけ聞いている。
・役に立たぬ人とはだれか。命令することも、服従することもできぬ者。(←まさに自分がこうであった。トホホ。)
・虹だって十五分も続いたら、人はもう見ない。
・砂漠のインド人は魚を食わぬことを誓う。
・記憶は消え去ってよい。現在の瞬間の判断があやまらなければ。
・奇妙な身ぶりをして人は浮身をやつす。何かになろうという人はなく、みんなもう何かになったつもりでいる。

年をとること
・年をとることは何の秘術でもない。老年に耐えることは、秘術である。
・私の褒め得ないことについて、私は語らない。何かを非難するには、私は年を取りすぎている。(←年をとって非難ばかりしている自分。トホホ)
・寛大になるには、年をとりさえすればよい。どんな過ちを見ても、自分が犯しかねなかったものばかりだ。

知性について
・愚かなことは、多少の理性で補ってやろうとするより、そっくりそのままにしておく方がよい。理性と愚とがまじわると、その力を失い、愚も愚なりに往々役立つ性質を失ってしまう。(←愚かさの力というのがたしかにある。)
・人は少ししか知らぬ場合にのみ、知っているなどと言えるのです。多くを知るにつれ、次第に疑いが生じてくるものです。
・どんな賢明なことでも既に考えられている。それをもう一度考えてみる必要があるだけだ。
・真理は人に属し、誤りは時代に属する。
・真理はわれわれの性質に逆らい、誤りは逆らわない。真理はわれわれが自分を限られたものとして認識すべきことを要求するのに反し、誤りは、われわれが何らかの仕方で限りないものであるかのように、お世辞をいうからである。
・現象の背後にものを求めようとするな。現象そのものが学理なのだ。
・空はどこに行っても青いということを知るために、世界をまわってみる必要はない。(←大好きなフレーズ。これをどこかの文章のでバシッと決めてみたい。あるいは、私のように隠遁しているものが、さんざん外でリサーチしてまわっているひとに嫌味を言うときにつかおうか。)
(←そういえば松山千春に「空の青さはわかるけど、空の広さはわからない。」という歌があったけど。)

芸術について
・形作れ!芸術家よ!語るな!
・詩なんてものは、傑作であるか、さもなくば、全然存在してはならない。最上のものを作る素質のないものは、芸術を断念し、その誘惑に対してまじめに警戒するようにすべきである。(←そうはいっても。ゲーテの周りにも多くのへっぽこ芸術家気取りがいて人生を誤ったのかもしれない。)
・「なぜ私は移ろい易いですか。おおジュピターよ。」と美が尋ねた。「移ろい易いものだけを美しくしたのだ。」と神は答えた。
・君の胸から出たものでなければ、人の胸をひきつけることは決してできない。
・感覚は欺かない。判断が欺くのだ。
・才能は静けさの中で作られ、性格は世の激流で作られる。
・君の努力、君の変更しがたい方向は、現実のものに詩的な形を与えることだ。他の人々はいわゆる詩的なもの空想的なものを現実化しようと試みるが、それによってできるものは愚劣なものにすぎない。(←これはまさに建築の設計の事だ。多くの愚劣な(万博のパビリオンのような)建築をみよ。)


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