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包み紙<こぼれ話>



一保堂の包み紙


一保堂の包み紙は
しにせ茶舗の風格があって
大好きです。

和紙のバージョンも
本店にはあるそうです。

ある時まで
印刷の文体は
和の味わいがあって
良いな~ぐらいで
気にしていませんでした。

ですが
「茶経」に出会い
「茶は南方の嘉木(かぼく)なり」の一行が
くっきり、、、

“なるほど、なるほど”
「嘉木」は一保堂の
お煎茶の銘にとても
ふさわしい、、、と

僭越ながら
感じ入った次第です。

「茶経」は唐代に
茶聖と呼ばれた陸羽(りくう)が著した
世界最古の”お茶に関する専門書です。



カルピスの包み紙

中村彝(つね)(1887~1924)の作品に
「カルピスの包み紙のある静物」があります。
夭折した大正時代の画家です。

はじめて目にした一枚は
「頭蓋骨を持てる自画像」で
倉敷の大原美術館でした。

どちらも亡くなる前年の作で
作風が似ています。

ルノワール風のタッチが
感じられる
重要文化財の「エロシェンコ氏の像」は
東京国立近代美術館にあります。


茨城県近代美術館

この1923年に描かれている
絵画の包み紙は
カルピスの青に白ドットです。

会社が1922年に
使用しはじめたそうです。

青色が今よりくすんだ色見ですね、
下画像の色とおもいます。

それとカルピスが
大正時代からの飲み物とは
しりませんでした。


カルピスの歴史より

東京都新宿区下落合の
中村彝(つね)のアトリエ跡には
新宿区立中村つねアトリエ記念館があります。

短い生涯を過ごした住まいは
どのような空間だったのでしょうか、
訪れてみたいものです。



戦後の身近な包み紙

小学校にかよっていた
昭和20年代後半は
戦後の混乱が
だいぶ落ち着いたころです。
でもなんでもおさがりの時代で
物を大切にしていました。

もちろん教科書には
ブックカバーをかけていました。

学校で使用する大切な教材
ですから、当然でした。

そのカバーに使われてたのは
身近な包み紙。

デパートや名店等のです。
紙質が丈夫、上質で
絵柄が個性豊かでした。
もちろん美しかったですし
今でも絵柄が思い出せます、、、

カバーを
かけてくれたのは父でした。

とても几帳面で器用でしたから
教科書に寸分違わずピッタリで
子ども心にも自慢でした。

名前も毛筆の達筆で
お習字の楷書
そのものでした、、、  

ひとりごと、、、

たっぷりの大福茶を
あじわっていると
はじめに
老舗包み紙話が、

つぎに
noterさん達の
記事から
カルピスの包み紙話が
こぼれてきました。

おわりは
父の思い出でした。

海人さん,
本条寺京太郎さんの記事を
ご紹介いたします。

中村彝(つね)の生涯に胸がつまります。
ありがとうございました。


                        



おうちで
ゆったりとしたひと時に
こぼれてくるあれこれを
掌(たなごごろ)にうけ、
愛でたひと時は
格別でした。



みなさんありがとうございました!


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