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OVERWRITE

OVERWRITE - SELF LINER NOTES

こんにちは。SOLITUDE A SLEEPLESS NIGHTS改め、EversolitudeのGen Sunamiです。

今回、3/12にメンバーチェンジ/改名後初めてのシングルでありミュージックビデオの”OVERWRITE”がリリースされました。(サブスクは今日3/13配信)新ボーカルのTayoriを始め、色々と今までの俺たちを知ってくれている人は驚くことも多かったんじゃないかな?と思います。もしまだチェックしていない人がいたらここから聴いてみて下さい!

music video

各種サブスクリプション

とまあ改めてこの節目にバンドとしても、俺としても大事な曲が出来たので今回この”OVERWRITE”という曲の解像度を上げたくてセルフライナーノーツを書いてみました。

今回のセルフライナーノーツでは、曲名作曲の面、そして歌詞3点にフォーカスを当ててどういった意図でOVERWRITEがOVERWRITEになったのかを紐解いて共有できたらと思っています。

・曲名について

まずは曲名から。

OVERWRITEとは読んで字のごとく、上書きを意味しています。
バンド改名、新ボーカルの加入にあたってバンドとしても大きな節目であることや、自分自身としても”今まで”を上書き/清算、決別して新しい展望を描きたいという思いが強く、決意にも意思表示にもなる曲を書きたかったのが由来です。
今までは比喩的で結構遠回りした表現のタイトルや歌詞を好んで書いていたので、今回はそう言った点でも直接的なこのタイトルを使いたかったのと、サビでもド頭にくるフレーズなので印象つけることができたかな?と思ってます。個人的には、今までリリースした曲も今後リリースする曲も基本全て曲名で歌詞や曲中の情景をパッケージングできることを強く意識しているのでそう言った点でも納得がいっている感じでもある。

・作曲の面について

曲名に続いて、曲についてです。

自分はギタリストである以前にコンポーザーであるという意識が多分強いので、長くなると思います。真顔。

大まかにどういう意図でOVERWRITEを作ったかを言うと、去っていったメンバーの意思も自分たちの主義嗜好に息づいて現在に繋がっていることを音像でも表せるような曲。もう少し音楽的な言い方をすれば、聴く人の捉え方によってメタルコアやポストハードコアでもあり、アニソンにもアイドルにも邦ロックにも海外のインストにもなる曲、多面性というか、自由な曲が書きたかった。

前体制の時にBeyond Causalityをリリースして以降、自分がバンドで演奏したい音楽の嗜好が少しずつ移り変わっているのは感じていて、それをNefertitiのリリースで実際に形にしてみて確信に変わった思い出がある。
その辺りから以前のnoteでも書いたが自分がバンドで作る曲について逡巡することが増え、色々考えた結果今自分がやりたい曲を作る。という決断に至った。もちろんメタルコアや叙情が嫌いになったわけじゃないが環境だとかそういうものに少し気疲れしてしまったところもある。

自分の内面的なことはさておき、OVERWRITEを作ったにあたって個人的にこだわった点はやはり、整合性の破綻してないアシンメトリックなギターの交錯したりしなかったりの絡みとそれを邪魔しない割には出るとこは出るメリハリあるベースかなと思う。この辺はかなり自分が作ってきた曲の中でも好きだ。
ドラムもより有機的なニュアンスがあって然るべきだと思ったのでタスクくんが購入したVdrums(エレドラ)を使ってmidiデータではあるけど実際に演奏されたデータでやり取りして少しでも人間味が出るようにした。
そしてなにより女性のボーカルの曲を作ったことがなかったので全てが挑戦だったけど、今までの自分ではやらなかったであろう箇所と今まで好き好んで行い続けてきた手法、やりたかった事がうまくマッチできたんじゃないかな?と思っている。
なんというかまあ今の俺がどういうものを好き好んでるかをとりあえず全ツッパした感じである。

そういう流れで、OVERWRITEを作るにあたりインスパイアされた物をプレイリストにしてみた。

大体こんな感じ。結構偏りあるからわかりやすいような気もする。

ミックスとマスタリングに関しては今回自分で行わず、Beyond Causalityの際にも音源を手がけてくれたSBTWのビトクさんにお願いしました。

めちゃくちゃ勝手にではあるけど、自分の中でビトクさんは続けることの重要性を背中で説いてくれた人で、今まで自分達もメンバーの離脱が多く活動することもままならない状態が多かった際、ビトクさんのインタビュー記事やツイートを見返して、俺はまだ諦めたくないしこの人のように太い芯のある人になりたいと強く思った心から尊敬している人です。
だから、今回の音源のミキシングをお願いした時に快諾してくださった時は本当に嬉しかったし完成した音源もとてと満足いく仕上がりで感謝しかなかったです。この場を借りて改めて感謝の言葉を伝えたいです。

・歌詞について

歌詞については、今までの自分の考え方の中にあった自己矛盾を今の自分の視点から見た時に感じた悲しみや怒り、それを踏まえて越えたいという意思表示を歌詞にしようと思って書きました。
特に歌詞中の

”ありもしない傷を庇う”や”必要以上に痛がったって〜”

のくだりは特に顕著で、今までのソリ男のメンバー、コンポーザーとしての立ち振る舞いでどこか感じていた負い目のようなものがそのまま歌詞になっていると自分でも感じる。
小手先の歌詞でありもしない痛みや悲しみがさも実在するかのように振舞って、存在しない心の痛みを免罪符に人の心に踏み込んであまつさえそれを共有しようとした浅ましさや自分の中の履き違えた音楽観が許せなかった。

そういうことばかりしているうちにいつのまにか大好きだった叙情のカテゴライズが自己嫌悪で聴くことができなくなってしまった。だから過去の自分に向けたできる限りのリアルな感情を歌詞にしたかった。

”もういいかい?まだは待たない”

この曲の中で一番気に入っている歌詞です。

もう誰と仲良くなろうが誰が離れていこうがどうでもいい。自分が背中を預けられる仲間とやりたいことができたら満足だしそれを妥協する気はない。だからもうここまできて"まだ"は言いたくない。みたいな。

ただ、これだけ言っておきながらではあるけど俺はボーカルじゃないという真顔プレー。その辺りは俺個人の感情で落とし込んでいいところじゃないと思うからTayoriが歌い上げて違和感のない言葉選び、やわらかい女性的なリズム、俺の目線だけじゃないバンドの希望ある展望を含んだ歌詞と曲自身との整合性もかなり悩んで自分が思う一番いいバランスを保つのに割と苦心した思い出がある。難しいけど歌詞を書くのは楽しい。Aldebaran Eyesぶりに歌詞を書いたのでめちゃくちゃ感覚を思い出すまで大変だった…。

・最後に

簡潔に済ませようという当初の予定から大きく逸れいつのまにかとんでもなく長くなっちゃったし、恥ずかしくなるくらい赤裸々に色々書いたような気がする。今の俺はだいたいこんな感じです。

今日からEversolitudeという看板を背負い直して、新しい仲間と一緒にまた俺たちは頑張っていきます。

なかなか動きづらくライブも少し身構えてしまうような世の中ではあるけど、SASNを今まで好きでいてくれた人も、これからであってくれるであろう人もどうにかみんなが飽きないような事を少しでもやっていきたい。ていうかやれるように動くつもりだから、これからもよろしく!今はレコーディングの設備を入れ替えたり新曲を作ってプリプロをしたりしている感じです。次のリリース多分みんなが思ってるよりか早いかも。取りあえず今は頑張って作ったOVERWRITEがいろんな人に聴かれて、観られてどんな感想をみんなが感じてくれるかだとても楽しみなので色々感想とか聴かせてくれたらありがてえす。あざした!!

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