2020/04/25

休業してから見始めたNetflix配信ドラマ「ブレイキング・バッド(以下、BB)」も残すところ3話だったので朝起きて最後まで見た。シーズン5までで全62話。見始めた当初は途方もない長さで途中で断念すると思っていたけど、脚本の素晴らしさや愛すべきキャラクター造形といった様々な要因によって、もはや生活の一部としてのドラマになっていた。以前のnoteにも書いた様に確かにシーズン4〜5の前半部までは失速していたのだけど、後半の息を飲むのを忘れる様な怒涛の展開には感服。ラストの終わり方も素晴らしくて本当に見てよかったなと思えるドラマだった。BBシリーズでも多分人気であろうソールという胡散臭い弁護士にスポットを当てたスピンオフ作品の「ベター・コール・ソール」も同じくらいの話数があるみたいで長い付き合いになりそうです。

BBを見終えてから、ご飯を2合分炊き回鍋肉を作る。いつも薄切りの豚バラ肉を使ってるのだけど、オードリーの若さんがInstagramに鶏ムネ肉で作った回鍋肉の写真を載せていたので真似をした。回鍋肉は一人暮らしが作る料理の頻度ナンバーワンだと思う(当社調べ)。カロリーを消費する為に散歩に出掛ける。歩きながらラジオは「宮下草薙の15分」と「アルコ&ピース D.C.GARAGE」と「佐久間宣行のANN0」を聴いた。アルコ&ピース平子さんが小学生の頃に3cm程の軍隊アリを見つけた話を相方・酒井さんに信じて貰えず当時の同級生に電話して証言して貰うという流れは思わず笑ってしまった。特に散歩の目的はなかったのだけど、歩いてる途中にホームセンターでマスクを売っているのを見つけ購入。Twitterを見てるとマスクを買えたと呟いてる人が多かったのですが、ここ2ヶ月くらい僕はお目にかかれてなかったので、ただのマスクに対して何か凄い物を見つけてしまった様な心臓の高鳴りを感じで震えてしまった。ただのマスクなのに。

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河川敷を歩く。川を覗くと1カ所だけ川の真ん中辺りまで男性器のような形で地面が伸びていて、そこにお爺さんが座って釣りをしていた。すぐ横には下水道との合流地点があって果たして何か釣れるのかと気になった(ちゃんと下水処理場で綺麗にしてるとは言え、川自体がそもそも濁って汚いので疑問しかない)。コンビニで買ったコーヒーとパンを携え、河川敷沿いにあるベンチで村上春樹氏の「猫を棄てる」を読んだ。陽射しと心地良い風の中での読書も中々良いですね。本作は村上氏の父親を主題に、父親と生活していた少年期の生活などが語られていた。タイトルにもなっている通り村上氏が少年の頃は"猫を棄てる"という行為はありふれた物であったらしい。当時は去勢をする事が普通ではなかったから猫が増え過ぎてしまい、そうする人が多かったという事だ。言われてみれば子供の頃に見ていた再放送の昭和のアニメなんかで捨てられた犬や猫の描写なんかが頻繁にあったのを思い出す。確かに今はこういう描写ないし、現実にもそうそうお目にかかれない。僕はペットを飼った経験がないので捨てられた動物を拾うという状況に子供の頃は凄く憧れを抱いていた気がする。他にも祖父が歴史あるお寺の僧侶で、もしかしたら村上春樹氏が僧侶になっていたかもしれない事など興味深い話が多かった。また父親の戦争経験に絡め、戦争と死についての考えなど語られている。本作の中で海岸で猫を棄てたけど、家に戻ったら先に棄てたはずの猫が帰っていたという話があった。消えた猫が行方不明になって後で戻ってくる「ねじまき島クロニクル」を思い出して少年時代の猫を棄てた話が影響してるのかなぁと思った。後は村上氏は父親と長年断絶状態にあったらしいのだけども確かに村上作品って父親が不在である作品が多い気がした。あまり詳しくはないのだけど、あるべき存在として描かれる事が少ないなと思った。読んでいて村上作品のルーツを感じられる部分も幾つかあったのでハルキスト(及び村上主義者)の方々は読んで損はないのかなと思います。そして装丁やイラストも素晴らしかった。

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帰ってからNetflixで「エルカミーノ」を見た。本作はBBシリーズの後日談であり、主人公ウォルターの相棒のジェシーにスポットを当てた内容となっている。そもそもBBシリーズが終わったのが2013年らしく、本作の配信が去年2019年との事でファンにとっては待ちに待ったという反面で改めて見直す必要があったのではないでしょうか。前述した通りBBが素晴らしい終わり方だったので本作が蛇足である事は否めないのだけど、ジェシーのその後を見れたのは素直に嬉しいなと思う。BBの後半でジェシーは悪い奴らに監禁されて麻薬を作らされる日々だったのだけど、ラストでウォルターに助け出され逃げる所までが本編で描かれていました。その逃げた後が「エルカミーノ」では語られていた。しばらく監禁されて一文無しのジェシーが家でお金を探すシーンがあるのですが、部屋を上から俯瞰で収めたショットがあって凄かった。どうやらコレを撮る為にセットを作ったらしい(写真参照)。後はドラマ版だとアスペクト比がビスタサイズ(現在のテレビ画面の大きさ)なのだけど、本作は劇場版との事もありシネスコサイズで撮られていてより映画っぽさを感じる作りになっていた。車が荒野を走るシーンなんかは、シネスコに映える感じでバシッとハマっていてカッコいいし、綺麗な景色を広角で捉えてたりと映像面もかなり良かった。西部劇の様に馬じゃないけど車が荒野を走るシーンがあったり、まんま西部劇の早打ちバトルがあったり全体的にイーストウッドっぽい静かで渋い内容なので絶対意識してる作りだと思った。全体を通して凄い良かったし、長いドラマ版を見た甲斐がありました。時間を持て余してる方には是非とも見てほしいBBシリーズ。



※村上春樹氏の「猫を棄てる」ちょこっと読めるみたいです。



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