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黄土高原史話 by 谷口義介

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書き手:谷口義介(GEN会員) 研究分野は東アジア古代史・日中比較文化。寄る年波、海外のフィールドはきつくなり、いまは滋賀の田舎町で里山保全の活動。会報に「史話」100回のあと、…
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2023年4月の記事一覧

黄土高原史話<11>カササギはめでたき鳥と古詩にいふ by谷口義介

   2000年、GENが立ち上げたプロジェクトXが“カササギの森”計画。  大同の技術者の希望とツアー参加者の要望がマッチして実現しました。  大同県聚楽郷で、約600haの土地の50年間使用権を購入。  谷底には細い流れがあり、ポプラやサージが自生。高いところは、標高1,400m余(遠望すれば点々と明代のノロシ台、足もとには各時代の土器片が散布)。  この直営林場だと、成果を焦らず気兼ねせず、「草を茂らせてから木を植える」こともできますし、これも直営の霊丘自然植物園から

黄土高原史話<12>中国4000年か、5000年か by谷口義介

 取り立てて語るほどもなき人生ながら、1度だけ主役になったことが。  1990年6月9日(土)、所は熊大グラウンド。熊本大学教官チームと私の前任校(熊本商大・短大)との春の定期戦。わが方からはかつて藤間生大先生も出場されたこともある伝統の一戦ながら、ここ数回負け続け、しかも当日わが軍のエースが風邪でダウン、相手側からはピッチャーを貸そうかという申し出も。たまたま世話役をしていた私、責任を感じて急遽マウンドへ。もちろん初めての経験とて、内心ビクビク。ところが意外な好投で、2点失