ときはながれなにおもふ

 「      」

 と叫んで、泣いて、崩れ落ちて……
 あれから十一年の月日が流れようとしている。
 その間に色々な人達と出会ったし、色々な出来事があった。
 怒りもあったし、悲しみも、喪失感も失望も。もちろん辛い事ばかりではなかったけれど、辛い出来事の方が心に深く根付いてしまうものだから。
 灰色の空間が彼方此方に蠢いていて、今僕の見ている空は、もしかしたらメガネでフィルターをかけた青い空なのかもしれないな……なんてふと思ったりもするんだ。

 いつか訪れる " アレ " は誰も避ける事は出来ないけれど、十一年経って僕は今改めて何を思い、どう今を過ごしているのだろう。
 それを僕は詩に認める事にした。

 夢も希望もなかった訳じゃあない。
 笑えない日がなかった訳じゃあない。
 でも何故あんなに死にたかったのだろう。死んでしまいたかったのだろう。
 毎日見ていたミドリ色の空も。
 振り返ると笑うピンク色の山羊も。

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767字
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