ライターの仕事は記事を書くことじゃない

ライターというのは、記事を書く仕事です。でも、これは100%の正解じゃないと私は思っていますし、記事を書く仕事と思っている限り、キャリアには限界があるとも思っています。

ライターが書く記事には、何かしらの目的があります。私たちライターはその目的に対して、記事を書くという「役割」です。

例えば、オウンドメディアで執筆する場合、そこで書く記事にはいくつかの目的があります⬇️

・自社サービスへの問い合わせを狙った記事
・自社やその商品、サービスのブランディング、認知拡大
・ユーザーの教育(リードナーチャリング)
・アフィリエイト収益を狙った記事 など

例えば私は、本文で正しい情報と役に立つ提案をすることで、読者さんからの信頼を得ます。信頼している相手の提案(アフィ成果や問い合わせなどのCV)は受け入れやすいですし、信頼獲得=ブランディングの重要要素だからです。

記事1本が信頼してもらえれば、価値を感じてもらえれば、回遊や指名検索もしてもらいやすくなります。これがブックマーク登録につながればリード獲得になり、メルマガ登録やホワイトペーパーDLなどによるリードジェネレーションにもつながりやすくなるでしょう。

オウンドメディア以外の例として、求人パンフレットに載せる文章は、新規採用のために書くものです。これの目的は「人材からの応募」ですが、「自社とマッチする人材に響きそうな文章を作る」「相性が悪く、離職しそうな人材からはあえて嫌われるような文章を作る」のような工夫もできます。

例えば私は採用パンフと、会社HPの代表挨拶を書いたことがあります。採用パンフではとにかく応募数が大事なので(合う合わないは採用担当が判断すればいいし、そもそも応募が増えないと、間に入った制作会社の悪評にもつながる)、それに合った文章を書きました。

代表挨拶ではその企業の魅力が伝わること、どんな企業(toBの営業会社なので)や人材がその会社に合っているかが伝わる文章を作りました。極論、合わない人材は代表挨拶を見て応募を控えることになるような一節を入れました。

代表さんには昔かなりお世話になりましたし、9割の社員さんが知り合いの会社でしたので、その会社のビジネスモデルも求める取引先、人材もわかっていたからです。特に人材については、合わない人を採用してもコストばかりかかるし、赤字社員になることがわかっているので、あえて「合わない人には避けられるような一節」を入れたわけです。

もちろん、代表さんにはそのことを伝えてOKいただいております。

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長くなりましたが、このように、私たちの書く文章には目的があります。その目的を理解し、目的達成につながるように書くことが私たちライターの仕事です。

記事を書くのは仕事ではありません。

クライアント企業のブランドを売ること、利益を発生させたり、利益を出せる人材を獲得したりすることが、ライターの仕事です。

ライターは営業担当者であり、マーケターであり、採用担当者であると自覚して、お仕事をしてみてください。

※今回はわざと、マーケ系の専門用語をいくつか入れています。私はアサインとかジョインとかアジェンダみたいな、日本語でも一言で表せるのにカッコつけてるだけ(っぽい)横文字は嫌いなのですが、今回使った横文字は、理解することがマーケティングの理解にもつながります。

興味のある方は、ぜひご自身で調べ、その意味と意義を理解してみてください。

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