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ゆめみコーポレートサイトリニューアル裏話 -プロデューサ目線 前編-

こんにちは、工藤@ゆめみ取締役です。

本日、ゆめみのコーポレートサイトがリニューアルされました。
前回のリニューアルがたしか2016年だったかな?個人的にはまだ4年前とも思えるし、もう4年も経ったのかというところです。
前回のリニューアルも、プロデューサーは僕が務めたので、今回はどういう気持ちをコンセプトに昇華して臨んだかというのを共有したいと思います。

■リニューアルに向けて

今回リニューアルを迎えたわけですが、前回のリニューアル、つまり既存のサイトに関してですが、実は僕自身はよくできているサイトだと思っています。しかし一方で、リニューアルの構想が生まれたのは2018年の春頃、つまりすでに2年前からこの構想はあったのです。

リニューアルの動機となったのはいくつかあります。

1. サイト構造そのものを見直したい
2. パフォーマンスを超☆劇的に向上させたい
3. 今のゆめみを表すグラフィック
4. DevOps / CI + GrowthHackしていきたい

といったものです。

具体的にどういった構想・コンセプトだったのか具体的にオープンにしていきます。

※以下は、実際の企画書を元に書き直しています。

■「全コンテンツCEO」サイト構造

ご存知の方もいらっしゃると思いますが、ゆめみは全メンバーがCEOです。全員がCEOとしてチーム、顧客企業、エンドユーザ、社会へと影響の渦を広げるような存在であってほしいという願いを込めています。

それは、ゆめみの看板とも言えるコーポレートサイトも同じです。コーポレートサイトは、お客様窓口であり、人事窓口であり、働くメンバーのご家族への回覧板でもあります。つまり全てのコンテンツは、「●●のため」という、ステークホルダーを限定的にしたものではないと、僕は考えます。

この役割をゆめみサイトに担ってもらうにあたり、サイト構造に制約を設けました。それが「1:n 構造」です。新サイトは、全ての情報コンテンツが、

yumemi.co.jp/hogehoge

というような、ドメイン直下にコンテンツを置くという構造を実現しています。この構造により、一般的なディレクトリ構造やカテゴリに縛られずに、コンテンツそのものが持つ属性や文脈といった、曖昧性や多様性を表現できたと思っています。つまり、コーポレートサイトも、その中のコンテンツもCEOとして情報発信するのです

またこれは、ゆめみのメンバーが全員CEOとして、上司部下の関係を持たずに、ゆめみの環境で独立した個性を持って存在するという組織構造そのものを、コンテンツで示している事を意図しています。

この構造については、既に次のステップ構想があるのですが、これはまた別の機会に控えておきます。

■爆速Webサイト

Webアプリケーションにおいて、爆速は正義です。今回は、絶対的に速いサイトを目指したアーキテクチャを実現しています。

まず目をつけたのがSSG(Static Site Generator)です。
後述するDevOpsフレンドリーにも繋がりますが、今回のサイトは全コンテンツが Amazon S3 に、静的なhtmlファイルとして格納されています。クライアント側からは、 Amazon CloudFront 越しにアクセスしますので、従来のWebサイトよりも速くページ表示されると思います。動的な部分にはNuxt.jsを使っており、ページ全体はSPA(Single Page Application)で生成されています。

具体的な技術的な要素に関しては、今回のプロジェクトを担当してくれたメンバーが記事を書くはずなので、詳細はその記事を御覧ください。(誰か書いたらリンク貼ります)

■「ゆめみ=成長」を具現化するグラフィックデザイン

ゆめみは、全員CEOというメンバー一人ひとりだけでなく、組織そのものが変化・成長していく有機的な生命体でありたいと考えています。
ここから発散させた結果、キーワードは「フラクタル」「フィボナッチ」に収束しました。

メンバーが増える事により発信できるコンテンツの量が増えたり濃度が上がったり、サイトそのものが成長していく事を願っているので、グラフィックもこのメタファーに則った表現を考えました。

今回、デザインパートについては信頼できるパートナーと、内製したデザイン専門組織「CDC」による協働によって理想形を描きました。初期ローンチでは、描いた理想の10〜20%ほどを放出しています。これからこのサイトが進化していく上で、よりその時のゆめみらしく姿を変えていくでしょう。

■DevOps / CI + GrowthHack

どれだけ先進的で、安全で、読者にとって価値があったとしても、運用者にとって触りにくいものであってはプロダクトとしては機会損失です。ここでの運用者は、
 ①情報発信するマーケティング担当
 ②保守運用エンジニア
 ③機能追加エンジニア
 ④デザイン更新クリエイター

など、多様な職種を指すので、一般的なDevOpsより範囲は広いかもしれません。しかし、コーポレートサイトに限らずWebサービスを運用するというのは同じように多様な職種が関わります。コンウェイの法則にならうならば、顧客企業となる事業会社のWebサービスを一緒に成長させる我々もまた、自社のサービスを成長させられる体制でいなくてはならないと考えます。

これまでコーポレートサイトは、パートナー企業さんにお願いして開発制作いただくというのが通例でしたが、今回は内製比率にこだわりました。デザインに関してはパートナー企業さんに、客観的な意見をいただきながら幅を広げました。

その後の開発については、完全な内製にこだわり、社内のエンジニアリソースで開発を進めました。結果的には、外部的にはこだわりあるアウトプット、内部的には良質なチャレンジ機会という時間を生み出せたと思っています。また、これにより社内引き継ぎやソースリーディングもスムーズになっていく事を期待しています。

加えて、社内でマーケティング・CMS担当との要件定義が行われ、既存サイトからのデータ移行や運用フローといった重要な工程を丁寧に行う事ができていると思っています。

■最後に

反省や振り返りポイントは数多くあるのですが、まずはこの20周年というゆめみのターニングポイントに、サイトリニューアルという形で関われたのがプロジェクトメンバー全員にとって大きな体験だったなと思います。

デザイン、アートディレクション、フロントエンドWeb、サーバサイド、インフラ、アーキテクチャ、プロジェクトマネジメントなど、多岐に渡るスキルを持ち合わせたメンバーが集まって一つのプロジェクトを成し遂げる様子や工程を見るのは、本当に大好きです。あとは、自社のサイトが変わるという所を全面的に任せてくれた、全メンバーに感謝です。

サイト内ニュースにも書いた通り、これからのゆめみのサイトは進化・成長するサイトです。「ゆめみ」という存在が、今後どのように変化していくか、楽しみにしていただけると幸いです。

これからも、よろしくお願いいたします。
それではまた。

続きます!

サポートありがとうございます。 インプットと実践を通して、自分なりの知見や仮説を書いていきます。皆さんの何かきっかけになれば嬉しいです。