NY近郊でルアー釣りの対象になる魚種あれこれ

この記事では釣りの対象魚について書いておきます。すぐに気づくと思うのですが、日本から11000kmも離れた別の大陸のことなのでまったく違うサカナばかりなのに、その魚種構成は東京湾や大阪湾とそっくりなのが面白いと思っています。いわゆるパラレルワールドってやつです。

東京湾でも大阪湾でも、ルアーフィッシングの主軸となるフィッシュイーターはシーバスと青物がツートップでしょう。ニューヨークも同様で、シーバスに相当するのがストライプドバス(和名シマスズキ)、青物に相当するのがブルーフィッシュ(同アミキリ)です。どちらもルアーで釣りやすく、サイズも数も出しやすく、釣り人を楽しませてくれる大事な主軸です。

これにフラットフィッシュが絡んできます。ヒラメに相当するのはフルークで、見た目はそっくりですが日本のヒラメほど大きくはなりません。そしてマゴチはほとんどいないのですが、代わりにシーロビンというホウボウやカナガシラの類縁種がいて、これがマゴチ相当。あとウィンターフラウンダーとサンダイアル別名ウィンドウペインフラウンダーというカレイの仲間もルアーに食ってきます。

メバルないしカサゴに相当するポジションには、ブラックシーバスがいます。アメリカ東海岸で単に「シーバス」というと一般にブラックシーバスのことを指し、日本のシーバスとは似ても似つかない、黒いロック系の魚のことです。メバルよりは大型になりますが、ブレード、メタル、ワーム、なんでも獰猛に食ってくれるいいやつです。

夏限定の青物も回ってきます。NY市内のショアから狙えるのはスパニッシュマッカレル(ほぼサゴシ)とフォルスアルバッコア(ほぼスマ)。もうちょっと足を伸ばすかオフショアに出ると、ボニート(ほぼハガツオ)とチャブマッカレル(ほぼゴマサバ)、アトランティックマッカレル(ほぼマサバ)、バンデッドラダーフィッシュ(ほぼショゴ)が、ブルーほど簡単ではないですが、釣れます。

チヌに相当するのはシープスヘッドという石鯛柄の黒鯛なんですが、これはニュージャージーがざっくり北限で、ニューヨーク近郊ではめったに見かけません。タイの仲間ではチダイそっくりなポーギー別名スカップというのがいて、これは最大でも40cm程度と大きくなりませんが、エサ釣りではポピュラーなターゲットです。

スギという和名で知られているコビア、ニベの仲間でウィークフィッシュとノーザンキングフィッシュ、この3種は日本に似た魚を探すのが難しい気がします。外道としてはドッグフィッシュ(ほぼアブラツノザメ)、スケート(ガンギエイの仲間)、スティングレイ(ほぼアカエイ)、オイスタートードフィッシュ(ガマアンコウ)、あとアメリカウナギ。どうでしょう、なんとなく海の様子がイメージされてきたんじゃないかと思います。

ルアーで釣れてくれる魚はほぼこんな感じで、書き忘れてるとしたら沖に出ればキハダとクロマグロが狙えます。私は釣ったことがないですが。あとエサ釣り限定ですが、トートグ別名ブラックフィッシュというそこそこ大きくなる黒いベラと、トリガーフィッシュというグレーのモンガラカワハギも人気です。

加えて、接岸の時期が限られていますがロングフィンスクィッド、通称カラマリというヒイカにそっくりなイカがいて、ヒイカ用のエギやスッテで数釣りが楽しめます。ベイトフィッシュについてはこれは話が込み入るのでまた別の機会に。いずにせよ世界的に有名な大都市の近郊としては豊かな海だなーと思っています。

なお私はほとんどやりませんが、フレッシュウォーターではラージとスモール、あとブラウントラウトを釣った経験があります。今年はノーザンとチェインピッカレル、2種類のパイクにトライしてみたいですが、ただ食べられないのであまり熱心になれそうにはないですね。

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