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【合格体験】行政書士試験(600時間で一発合格)

はじめに

  今回は令和3年行政書士試験に600時間の勉強時間で一発合格しましたので、少しでも勉強方法の参考にしていただければと思い執筆しました。

この記事が参考となりうる対象者

  この記事で参考となりうる方は、仕事や家事等で勉強する時間を確保することが難しい方、時間をかけずに合格したい方となります。潤沢に勉強時間を確保でき、1000時間以上の十分な時間を掛けて高得点を取りたい方は対象にはなりません。
  自身は完全法律初学者です。今までに法律に触れたことが無い初学者でも問題なく参考になるかと思います。

オンライン講義を受講する意義

  行政書士試験を合格するためにはオンライン講義は必須ではありません。しかしながら短時間で合格を目指すのであれば必要と考えています。その理由は3つあります。
  1つ目は法律の内容は初学者には取っ付き難いことが多く、講師の噛み砕いた説明の方が理解しやすいためです。行政書士試験では一般人には難解な条文をいかに理解し吸収するかが鍵となります。
  2つ目は試験範囲の重し付けの理解が出来ることです。どこが重点的に勉強しなくてはならないのか、どこがあまり勉強しなくてもよいのかを知らなくては短時間で合格は出来ません。独学であると非重要範囲に無駄に勉強時間を取られる可能性があります。
  3つ目は法改正への対応です。法律は毎年改正されています。それに伴い過去問の答えが変わることが頻発します。スクールは独学よりも法改正への対応は厚いと思います。
  通いではなくオンライン講義を選択する理由ですが、オンラインであれば2倍速で再生出来ることと、理解が追いつかない時は直ぐに巻き戻して再生出来ることが大きいです。講義は万人に理解が追いつくようなスピードで作られていますので、自分の理解が追いつく速度で再生することで短時間合格に近づくでしょう。
  オンライン講義を受けずに受講代を浮かせることと短時間合格を両立させることはやや困難であることは理解すべきです。

どこのスクールを選んだか

  私はフォーサイトのバリューセット2を受講していました。フォーサイトを選んだ理由は、合格実績が高いことと受講代もそこまで高くはなかったことで選びました。フォーサイトを選んだことは間違いなかったと思います。1は講義と過去問、2はそれに加えて直前対策、3は2に更に答練と過去問一問一答が加わります。講義が1番大事なので1,2,3のどれでも良いと思います。私が再度受講するなら1を選びます。
 正直どこのオンラインスクールでも良いと思いますが、短期間合格を目指すのであれば、スクール選びに時間をかけるよりもいち早く学習を開始することの方が重要であることは自明かと思います。

勉強時間と試験結果

  勉強期間は約13ヶ月で勉強時間は600時間でした。毎日平均して1時間半程度勉強時間する計算となります。当日の試験結果は190点でした。行政書士試験は300点中180点が合格ラインになりますので(科目ごとの合格点もありますがここでは省略)、600時間は合格するための最低ラインと言えるでしょう。もちろん法律を勉強したことのある方や、業務で法務に携わっている方、より勉強効率の高い方は更に短い時間で合格することも十分可能です。


実際に行った勉強方法

  まずは実際に行った私の勉強方法を紹介します。最初に1科目ずつ以下の3まで行い、3まで到達したら新たに別科目を開始します。全ての科目で3が7,8割程度理解できたら4.5に移行します。6以降は試験1ヶ月前でギリギリ間に合うかと思います。学習順は憲法→民法→行政法→商法で行いました。

1.講義を1周聞く
2.基本問題集と2周目の講義を同時に行う
3.基本問題集を5-7集回す(全ての選択肢の正誤判別が出来ている問題は飛ばす)
4.肢別問題集を5-10集回す(1度解けた問題は飛ばす)
5.1000本ノックを3集以上回す(1度解けた問題は飛ばす)
6.記述対策
7.模試形式

1は試験範囲の広さを把握することと、学習の流れを掴むことを意識して行います。基本2倍速で聞きます。多少分からなくても次に進むことが大切です。他の内容を勉強する中で理解が追いつく場合があります。

2は各章に対して最重要項目を勉強します。基本問題集は答えがあっているかではなく、全ての股のどこが間違いなのかしっかりと理解出来ているかを重要視します。講義は2倍速で聞き、分からないところは速度を落としたりある程度分かるまで聞きます。全く分からなかったら飛ばしてしまっても問題ないです。全体的な理解とともに急に理解できるタイミングが来ます。因みに市販の基本問題集とフォーサイトの過去問集は内容がほぼ同じです。独学の場合は基本問題集、オンライン講義受講者は過去問集に当たります。

3は、1周目は1ヶ月は要するかと思います。そうすると、初めの章の内容は記憶からある程度飛ぶと思います。5,6周すると1週間で1周出来るようになります。このレベルに達すると試験範囲の全体的な内容がある程度把握出来る状態になります。3を回して全体の記憶を保持したまま、別科目を開始します。ここでの重要点は分かっている問題は飛ばすことです。また、行政書士試験は3の状態では到底合格点には届きません。そのために次の4が非常に大切になります。

4は最も点数を伸ばすフェイズになります。ここの勉強を始めると3の学習がどれだけ浅いものかわかるかと思います。股別問題集は簡単に言うと過去問の似たような選択肢を寄せ集めたものです。例えば民法の抵当権の問題があったとしても、抵当権に関する様々な問題が作られます。基本問題集は網羅性が無く最重要項目しか学習出来ないですが、股別は網羅性が高く様々な問題に対応する能力が得られます。ここでの重要点は1度解けた問題は飛ばすことです。問題を飛ばせないということは、理解出来ていないことになります。

5は過去問外の問題に対応するために行います。この手の資格試験は過去問で問われていない問題でも理解出来ているかがポイントです。1000本ノックは過去に出題が無い問題の寄せ集めになっています。

6は股別で見るような重要フレーズを正確に書けるように練習するフェイズです。行政書士試験の記述ではフレーズをそのまま覚えて書けるかが大事になります。記述は40字の制限がありますので、試験範囲の中でも40字で解説できるものが記述試験で問われる部分になります。

7は試験時間に慣れるために行うものです。市販の模試も行いましたが、問題が難しく全く合格点に到達しませんでした。模試の出来はあまり気にしなくて良いかと思います。

使用教材

1.フォーサイトのテキスト
講義を聞きながら読みました

2.合格革命テキスト
辞書のように使っていました。無くても問題ないです。

3.基本問題集
基本的な問題集です。1つの章当たりの問題数が少ないため、無くても問題ないです。(後述)フォーサイト受講の場合は過去問集が本書の代わりに当たります。

4.股別問題集
最も重要かつ点数を上げるために必要な問題集です。この本無しで試験を受けるのは無謀です。

5.1000本ノック
まだ過去問で出ていない予想問題集です。試験では本書の内容が多く出題されたので、股別と併せて重要な教材です。

6.記述対対策系
フォーサイトでは記述対策本が支給されるのでそちらで対応可能です。私は問題数を稼ぐために合格革命の問題集も解いていました。股別で記述を想定した勉強も有効なので、こちらは必需品ではないです。

合格後に思う勉強方法の改善

 私が行った勉強方法は前項に記したものになりますが、いくつか改善出来ることがあると考えています。改善のポイントは2つです。
1.基本問題集を回さずに股別を行う
2.もっと条文に触れる

 1に関して、前項では基本問題集と講義を同時に行うと記しましたが、基本問題集の問は講義内容の1部でしかありません。基本問題集の代わりに股別を行っても良いと感じます。その代わり股別は問が多いため全体的な進度は遅くなります。股別は問題の重要度がA,B,Cに別れていますので、1周目はAだけ行うなども良いかと思います。
 2に関して、行政書士試験の問題は同じ内容でも問われ方が異なります。私は問われ方が異なるだけで急に解けなくなる経験が多くありました。この原因は条文に慣れていなかったためだと考えています。行政書士試験は条文の内容を意訳して問いが作られます。そのため意訳された問にだけ慣れており、その源流が掴めていない場合だと本番で解けなくなるのです。行政書士六法という書籍があるので、そちらを使うのが良かったかなと思っています。

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