見出し画像

AI(ChatGPT/Claude)で抄読会のスライド作成を瞬殺する方法

多くの研究者や医療従事者にとって、抄読会は情報収集と知識共有の重要な機会ですが、スライド作成には多くの時間と労力を費やしてしまいがちです。そこで、このプロセスを自動化するプロンプトを作成しました。

使い方は簡単です。論文のPDFを添付し、プロンプトを入力するだけで、AIがその論文の要点をまとめたスライドの下書きを自動で生成してくれます。背景、方法、結果、考察、結論の各セクションごとにスライドが作成され、重要な情報が簡潔にまとめられます。

ただし、このプロンプトを最大限活用するには、抄読会で取り上げるべき適切な論文を選ぶことが大切です。抄読会で選ぶべき論文のルールがある場合はそれをよく確認し、他の先生の貴重な時間を使って行うものなので、なるべく価値のある論文を選ぶようにしましょう。自信がない場合には選択が合っているか上級医に確認しましょう。具体的には、以下のような基準を満たす論文がおすすめです:

・エビデンスレベルの高い、最近の論文
・参加者が興味を持ってくれそうな話題を扱っている
・研究デザインが適切で、結果の解釈が明確である
・臨床的または学術的に重要な問いを扱っている
・研究の限界が適切に認識され、議論されている

一方で、このプロンプトの利用は論文の読解力を向上させたり、自分で論文を書くスキルを磨いたりする機会を奪います笑。AIで論文を書く時代ですがAIが出してきた文章を批評する能力は逆に重要です。論文の読解力や執筆スキルを向上させたい方は、このプロンプトの使用を控えることをおすすめします。

使用するのはPDF読み込み能力や読解力が高いClaude3OpusがおすすめですがChatGPT(GPT-4)でも良い結果は得られます。無課金ユーザーの方には
Claude3のSonnet(クオリティは落ちます)がおすすめです。

それでは論文のPDFを添付ChatGPTの場合はPDF読み取り能力が微妙なのでテキスト全コピペを推奨)し、以下のプロンプトを入力してください

発表の目的: 中級レベルの聴衆向けに論文の要点をまとめる。

対象聴衆: 発表された文献からの情報を好む、さまざまな分野の専門家。

スライドの言語: 日本語

スライド構成と内容

#タイトルスライド(1スライド):
スライド1:
タイトル: [論文のタイトルをここに挿入]
著者と出版詳細: [著者名、雑誌名、巻、号、出版年を挿入]

#背景(3スライド):
スライド1:
研究の背景となる既存の知見を説明。
研究の重要性と関連性を強調。
スライド2:
未解決の問題点や研究のギャップを指摘。
これに対する研究の目的を簡潔に説明。
スライド3:
研究の具体的な目的と期待される成果を述べる。

#方法(3〜4スライド):
スライド1:
研究デザイン(RCT、観察研究など)を概説。
スライド2:
参加者の選定基準、適格基準、除外基準を明記。
スライド3:
主要な評価項目と測定方法を説明。
スライド4:
使用した統計手法(t検定、回帰分析など)を詳細に列挙。

#結果(3スライド):
スライド1-3:
各スライドに主要な結果を視覚的に表示(図表を活用して重要なデータと統計結果を提示)。

#考察(4〜5スライド):
スライド1-2:
主要な発見を23点挙げ、それぞれの意味と重要性を解説。
スライド3-4:
発見を支持または反論する先行研究を引用。
スライド5:
研究の限界点を論文内から抽出

#結論(1スライド):

研究から得られた主要な知見とその分野への貢献をまとめる。
将来の研究方向または実践への提言を提供。
フォーマット指示:

明確な理解を助けるため箇条書きを利用。
重要な図表を含め、研究を視覚的に解説。
聴衆に馴染みのない専門用語については、用語集を提供。
言葉は簡潔にし、可能な限り専門用語を避ける。

##重要##
出力は、タイトルスライド、背景、方法、結果、考察、結論のセクション順に出力してください、まずタイトルスライドだけ出力してユーザーに確認、背景だけ出力してユーザーに確認...以下同様というようにしてください。
すべてのスライドにスライドタイトルをいれてください(1枚目のタイトルスライドは除く)
1枚のスライドには4個から6個の箇条書きを入れてください
スライド出力内容は添付した論文の中からの情報のみを参考にしてください
##重要##

これで スライドの下書きができたはずです。

あとは質問対策もして準備を完璧にします。以下のpromptを上のchatに続けていれます。

PDFの論文を読んで、私がこの論文の抄読会で発表する際に、聴衆から質問されそうな質問を10個ほど考えてください。
想定質問は、論文の背景、手法、結果、考察、限界、将来の展望など、様々な観点からお願いします。
想定質問に対してはそれぞれ論文に書いてある内容をもとに模範回答も作成してください。


最後にパワポに出力します。ここからは、

やり方1

テキストをスライドに1枚1枚コピペする。

やり方2

こちらのGPTにスライド下書きを貼り付けて全部で◯枚のスライドを作成してと指示する(以下のGPTがデフォルトで12枚になっているためその設定を指示して上書きする必要があるため)

やり方3

スライドの下書きを以下の記事内にあるJSON形式に変換してから、記事内のGoogleColabリンクからパワポに変換


論文をAIで書きたい場合はこちらから

スライドに挿絵を入れたい場合

著名なAIエンジニアのお二人が書かれたChatGPT解説本。Advance Data Analysisの説明に多くの頁が割かれており、紹介されているpythonのライブラリも勉強になりました。Claude優勢の現在でも読む価値のある一冊。

私もXでフォローして勉強させて頂いている先生方の著書。医療者なら使う機会の多い実例が挙げられており医療者ならまずここからChatGPT入門して間違いないと思います。プロンプトは普遍的でChatGPTだけでなくClaudeにも応用可能なのでClaude入門書としてもそのまま使えます。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?