久々に貪り読んだ「史記」
キングダムからの史記
ぼくはキングダムが好きだ。
今までは「竜馬がゆく」「三国志」「キングダム」など歴史物を読んできて、北方謙三の「三国志」は2回読んだが、北方謙三の「史記」はいつか読みたいと思ってようやく読み終わった!
概感
サラリーマン20年弱の自分としては、「史記」からサラリーマンの行き方を学んだように感じるが、大きくは戦でボコボコにやられた匈奴が、力を蓄えていき、漢を破るストーリーは圧巻だった!
具体的には
漢の帝「劉徹」を会社の社長とすると、雇われ社長でなかなか権力を持てなかった自分が、衛青、霍去病など自分の思いを汲んで実績を挙げる部下が頭角を現わすことで宿敵「匈奴」を破るが、圧倒的な権力を持ってしまうことで自分をコントロールできなくなり、かつ匈奴の頭屠の並々ならぬ打倒「漢」への思いによりドラマのように匈奴に打ちのめされる壮大なストーリーが、人生のようで引き込まれてしまった。以下は引き込まれポイントを列挙する。
引き込まれポイント
・帝とは
現代だと天皇かもしれないが、サラリーマンの自分には会社の社長に見え、最初は雇われ社長として自由がなかったが、戦で「匈奴に勝つ」という事業を掲げ、衛青、霍去病という有力な本部長?部長?を得て、実績を挙げ、圧倒的な権力を握るものの、権力に溺れて自分に非を述べる延臣を追いやってしまい、逆に国力を下げてしまう様は前職のベンチャー社長を見ているようで腑に落ちた。。
・役員とは
帝が幼い時から一緒だった桑弘羊が、霍光に言われた「あなたは国に仕えているのではなく、帝に仕えているのだ」というのは会社?社長?という真に考えないといけないのは何か?を考えさせられた。
社長にヨイショしていくら優秀な役員でも、会社に真に必要なことを考えないと会社は潰れてしまう。
・部長とは
衛青や霍去病、頭屠を見て、自分の専門フィールドで圧倒的な実力を発揮する、社長の目線・立場で考えられる、マネージャー、部下を育てる。
軍、部としてどう動くべきか行動指針を示せて、部下を育てられる人物、何よりも広い視野と高いモチベーションが重要だと感じた。
・現場とは?人とは?
自分がどう生きたいか、が最も大事だと思った。
ここは李陵や蘇武、司馬遷からそのことを感じた。
3人とも専門は違えども、李陵は戦人として頭角を現そうとするが謀反者と誤解されて族滅されてしまい、匈奴の降将となる。蘇武も漢の出世競争で戦っていたが、匈奴に捕らわれてしまい、家族ともバラバラになり、匈奴の極寒の自然で匈奴に服することなく一人で生きていく術を身につける。司馬遷は寝返ったと誤解された李陵をかばった罪で去勢されてしまうが、帝の側で身分を上げていき、いい感じの大人になっていく。
それぞれ自分はどうしたいのかを真剣に考えて自己実現をしていく。
この辺が自分のモチベーションや生きがいをどう持つかに一番役立ったかもしれない。
・結論
北方謙三の筆の巧みさもあり、1ヶ月くらいで全7巻を読了しました!
自分は李陵タイプだったかな。リピートするかもです。
皆さんもぜひお読みください!
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