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服は何のために着るのか?
タイトルを見て「は?何言ってんだこいつは?」って思った方、その反応は正常ですが、ちょっと足を止めてください。
一応、それなりの考察があります。
服は何のために着るか?
これは、もう、優先順位第1位にあるのは「防寒」のためですね。
人間は古来より、寒さから身体を守るために衣服を作り着てきました。寒い地方の人ほど厚着をし、暑い地方の人ほど裸に近い格好になります。
ただ、防寒に加え、直射日光による日焼け・火傷を防ぐために衣服を着る場合もありますね。砂漠の民は全身を白い衣服で覆います。
これらは、身体保護、生きるための道具としての服を着る理由です。
次は、「社会性としての意味」。
現状、多くの国で、素っ裸で街へ出ることは認められません。
最低でも、男性ならパンツ、女性ならパンツにブラと、ヌーディストビーチではない海での海水浴に行く格好はしていないとお巡りさんがやってきます。
ま、それでも、そんな格好で新宿や丸の内を歩く人は真夏でもいません。一般的に許容される最低限の薄着は、ランニングにショートパンツくらいのもんでしょう。
南国のリゾートなんかだと、男性は海パンいっちょ、女性もショートパンツにブラ水着なんかでも許されるでしょうが、とにかく多くの国の多くの場所で、衣服を着用して性器を隠すことは最低限必須のマナーであり、公序良俗を守るためのエチケットして衣服を着用する義務がある。
この2つが「服を着る理由」として極めて重要な上位のものであると思うのですが、先日、ピアノコンサートに行った時に、そこにいる人の衣服の綺麗さを思ったんですね。
私は最近、エンタメとして楽しんでいるものとして、落語会とか寄席ばかりに行っているんですが、そもそも、そこにいる客の年齢層は老人率が高く、綺麗な服を着てきている人も圧倒的に少ない。アルゲリッチのピアノコンサートと比べると。
私はね、休みの日や買い物に行くときに、近所の遊歩道・サイクリングロードをよく通るんですが、そこにたまにメチャクチャかっこいいジジイがいたりします。
小さめの麦わら帽子にグラサンをかけ、綺麗目なスポーツ系ブランドの真っ白なシャツに、原色の黄色のホットパンツを履いて、カラフルなスポーツ系ブランドのスニーカーなんかを履いているジジイ。
多分、70歳を超えている年齢でしょうが、「こんな感じのジジイになりてえ!」って思わせてくれるような素敵ジジイ振り。かっけえ。
簡単に思い浮かべてもらえるであろうイメージは亀仙人です。
![](https://assets.st-note.com/img/1719476586971-f0J2qvebJ5.png)
そんなダンディージジイが強く印象に残った理由はね、「オシャレをしている老人が極めて少ない」という逆説的な理由になります。
前にそれが気になって、「古希 同窓会」「75才 同窓会」とかで画像検索したことがあるんですね。
それを見ると、年を喰ったジジイの非オシャレぶりは結構なものです。
ハレの場ですからね、持っている服の中でもオシャレなものを着てきているはずでしょうが、「それにしても、これかよ・・・」って思う人が多々いらっしゃいます。
女性はね、やっぱり年を喰っても身なりを整えて綺麗な服を着ている人が多いですが、ジジイは、茶、ベージュ、グレー、黒の服ばっかりで、更にダボついた感じの服を着ている人ばかり。
ま、わかります。年を食うと他人の目が気にならなくなるし、ダボッとしたジャージなんかは楽ですからね。着るのも脱ぐのも生活するにも。
話は変わりますが、お通夜・葬式の時に喪服を着ていかない人はそうはいませんね。
よっぽど急であったり、お手伝いしてくれてる近所のおばさんでもない限り9割9分の人は喪服を着てくる。
それはマナーであり、敬意・弔意の表明であり、衣服によってその意思を示しているもの。
結婚披露宴も、皆、綺麗な服を着ていくでしょうし、子供の入学式・卒業式でも綺麗な服を着ますね。
花火大会では浴衣を着る人が多いだろうし、スポーツ観戦では応援しているチームのユニフォームを着る人が多いでしょう。
何を言いたいかといいますとね、衣服を着ることの極めて大きな意味の一つとして「社会性の維持と社会性を維持できる人間であるかの確認」というものがあると思うんです。
公園にジャージで行こうが誰も何も言いませんが、上に挙げたような結婚式、葬式、子供の入学式・卒業式なんかにそんな格好で着たら、まあ、イチャモンをつけられることはないとしても「あいつ、なんなの?」って裏で言われる可能性は極めて高い。
小1の入学式でそんな親がいたら、「あそこの家の人とは距離を持とう」って思う人は間違いなくいるはずです。
いや、何を着ようが自由なんですよ。私だって、これからの時期はほぼずっとTシャツに短パンですからw
ただ、とは言っても、個人として出来るだけ綺麗な服を着る努力はすべきだし、社会の構成員の1人としてもその時々のTPOとして、人を不快にしない格好をしていきたいものだと思った次第です。
というのは、上記のような限定されたイベントの場でなくても、広義の「社会という場」における構成要素を私達一人ひとりの格好が作り上げていると言ってもよい。
ディズニーランドが楽しいのは、ディズニー自体の魅力と共に、ディズニーキャラの服を着た人とかめっちゃいて、さらに浮かれすぎてしまって変なグラサンとかかけている人もたくさんいて、あの来場者の衣服による場の雰囲気の形成力が、楽しさを作っていることは間違いない。
マジで、古希・同窓会で画像検索しておっさん方の格好を見てみて。「あ、このじいさん、かっけえ!」って思う人、全くいないからw
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