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連休の連戦と、もやもやと。

2024年5月6日、長野Uスタジアムを会場に、
2023-24WEリーグ第19節
AC長野パルセイロレディースvs日テレベレーザ
の試合が、15時00分キックオフで開催されました。


その前に18節振り返り

2024年のWEリーグは過密日程が問題になりましたが、ゴールデンウィークも例外ではなく、ベレーザはホーム西が丘で、5月2日にアルビレックス新潟レディースと対戦。長野はアウェーで5月3日にサンフレッチェ広島レジーナとの対戦。
長野は6日の試合との間隔が中2日の長距離アウェー広島とかなり厳しい条件。一方のベレーザは、すぐ上の順位で消化試合が1つ多い新潟との直接対決。これを落とすと3位浮上はかなり厳しくなる重要な一戦でした。

西が丘の上位対決

17時03分キックオフ。社会人には大変厳しい、連休の谷間とはいえ平日夕方の試合開始。何とかしてけれろ。西ヶ丘に到着するも最寄りの駐車場は満車。少し距離のあるコインパーキングまで移動して徒歩で西が丘に到着した頃には、試合開始寸前でした。

鈴木陽選手は、この重要な一戦で先発。

両チームスタメン。

ベレーザが押し気味に試合を進めますが(新潟の前半シュートはゼロ)、新潟も堅い守りで失点は防いでいた前半ロスタイム。

ラストワンプレー。藤野→鈴木→土方と繋いだボールに最後飛び込んだのは、3バックの坂部選手。前半終了間際でカウンターを被弾する可能性も少なかったのはあるでしょうが、それ以上に「(なぜ自分がそこまで上がってたのか)分からなかった」と自身が試合後インタビューで語っていたように、ベレーザのパス回しと関係性の中で、自然と空いたスペースに坂部選手が飛び込む形になり、その流れに身を任せたベレーザにしかできないようなゴールだったと思います。

ゴール直後に前半終了となり、1-0で折り返し。
後半へ。

新潟は、やや元気のなかった道上選手に代えて上尾野辺選手を投入。徐々に反撃の活路を見出していきます。

71分。既に自身の交代が準備されているのを気付いていたか、新潟の杉田選手が凄い気迫とスピードで坂部選手を弾き飛ばしゴール前へ。しかし僅かに最後のタッチが長くなったか、ベレーザのGK野田選手にシュートを弾き出され無念の表情。

80分。上尾野辺選手のFKをゴール前で合わせたのは、新潟DF三浦選手。
新潟が同点に追い着き、残り10分とロスタイムで決勝点を狙う総力戦になってきました。

ロスタイムの時間を気にし始めた頃、ベレーザの宮川選手がエリア内で転倒、ベレーザにPKが与えられます。
この日の主審は結構クセのある方で(長野Uスタジアムでも色々あった)この日もかなりナイーブな笛の吹き方をしたり、スローインやFKの位置、壁の位置もかなり細かく修正をさせたりと目立ってましたが、試合の行方を左右することに。リプレイ見ると手が掛かってると言えなくもない・・・くらいで、間近で見ていたベレーザ側のサポさんからも「微妙だった」と言われるくらいでした。

このPKを、藤野選手がきっちり決め、ベレーザが勝ち越しました。

ロスタイムも凌ぎきり、ベレーザが新潟に2-1勝利。
ジャッジが試合を大きく左右したのは残念でしたが、両チームとも上位を争うに相応しい好ゲームを見せてくれました。

アウェー広島での自滅

一方の長野。
シーズン開幕当初に自分たちがやっていたハイプレスを広島にやられ、苦し紛れのバックパスを相手に渡してしまい前半に失点。後半にはCBの間に中盤が下がって受けるパターンを完全に狙われ、ボールロストからサイドに展開され、クロスから失点。自滅して0-2と敗れ10試合未勝利、順位も11位に転落しました。

GW最終日の長野

前日までの晴天から、この日は午前中に小雨も降る曇り空。試合前後は雨はなかったのですが、物凄い風が上空では吹いていて(スタジアムは風の影響が抑えられる作り)、フラッグの金具が聴いた事のないリズムでカンカンカンと音を立てていました。

本日のスタグルは、やはり橙宴さんで、唐揚げと麻婆スパゲッティ。

西が丘では、新潟戦前に既に売り切れの鈴木陽選手グッズ。これを持って南側のメインスタンド自由席(アウェー側)へ。こちらに座るのは6年半ぶり、レディースの試合でアウェーに陣取るのは初めてです。

前日までの予告なく登場した新グッズ「龍のぼりキーホルダー」。
鯉のぼりを、廣瀬龍監督にかけて龍の背に載せてるようです。
4長江選手は交換でいただき、11川船選手は泣きの2回追加分(5,000円+追加1,000円)の最後に自力召喚しました。

でっかいヘアクリップを着けてお散歩(ピッチ状態確認)に出てきたベレーザの鈴木陽選手。長野の風間優華選手と談笑。入団が早かったので昔から先輩っぽく接してますが、同い年です笑
2017年から2019年まで長野に所属していた鈴木陽選手。当時を知るのは、2018年入団の風間選手の他は、
伊藤有里彩選手(2019年、高3の頃に特別指定選手で一時加入)
大久保舞選手(2019年長野加入)
三谷沙也加選手(2018年長野加入)
中村恵実選手(2019年長野加入)
川船暁海選手(下部組織所属、2019年カップ戦でレディースデビュー)
選手は、これだけ。だいぶ少なくなりました。あとは池ヶ谷GKコーチ。

5年前のリーグカップ、ベレーザ戦の記事。
奇しくも、鈴木陽選手が靭帯断裂の大ケガから復帰後公式戦初ゴール、風間選手と川船選手の公式戦デビューなど色々あった試合でした。「試合直後に泣いたのはあの時だけ」と後日鈴木陽選手が語っていた試合。当時は、将来そのベレーザに入団するなんて想像もしていませんでした。

メインスタンドや、両ゴール裏にも挨拶。
今年の1月に亡くなられた、長野のゴール裏の中心的存在だったみやこさんも、鈴木陽選手の長野所属時には特に気に掛けて応援されてました。

ベレーザのゴール裏に挨拶する、アイドル風の女性。
と思ったら、私も良く知ってる元松商学園の選手でした。メニーナ・セリアス出身で、この日のゴール裏に下部組織も応援されている方がいたこと、そして彼女が松商学園女子サッカー部の臨時コーチのような形で帯同していた(当日は松商学園女子サッカー部がボールパーソン)ことで、予期せぬ遭遇となりました。私も直接会うのは数年振りだったかな。お元気そうで何より。

試合前練習

いつも通り、GK先行練習から。

両チーム、フィールドプレーヤーも登場。

ベレーザのメンバー発表。予想はしてはいましたが、中3日の新潟戦で先発していた鈴木陽選手はリザーブへ。残念。

久し振りの先発となる久保田選手に秘策を授ける?長野の廣瀬龍監督。

5年前のUスタで得点を決めている菅野選手。

両チームスタメン。

選手入場

前半

長野のキックオフで前半開始。

前半、良くベレーザの攻撃を凌いでいた長野ですが、シュートは岡本選手がバーに当てたこの一本のみ。

34分、ベレーザの木下選手が岩下選手をかわしてシュート。これは右ポストに当たり、宮川選手が詰めますがGK梅村選手がブロック。

ベレーザの先制点

41分、左サイドの藤野選手から中央へ長いスルーパス。

公式ハイライトからスクショ

藤野選手にボールが渡った瞬間の配置。
ここから、手前にいる宮川選手が藤野選手の近くへ動き、中央やや左の神谷選手は左斜め前のスペースを狙い走ります。

公式ハイライトからスクショ

宮川選手を追った知久選手が追うのを止め、藤野選手の前方3人の足が止まった瞬間、待っていたかのようなスルーパス。CB岩下選手が神谷選手を追っている為、オフサイドラインも下がった上に中央の〇を書いたエリアは絶好の狙い目。久保田選手も背後を取られています。

抜け出したベレーザFW土方選手の狙いすましたループシュートが決まり、ベレーザが先制しました。

その後もベレーザがチャンスを作りますが、長野0-1ベレーザのまま前半終了。

ハーフタイム

選手・審判団の引き上げ時には警備員さんが。いつもこんなに物々しい感じでしたっけ?

ベレーザのリザーブ選手は、数分の練習で早めの引き上げ。

長野はコーチが3人(1人はタニガーン選手の通訳?)来てみっちり練習。

後半

追加点

51分。
ベレーザDF村松選手から長い浮き球のパス。

これを右サイドから走り込んだ山本選手がトラップしてシュート。

バーに当たった跳ね返りを神谷選手がダイビングヘッドで決めてベレーザに追加点。
神谷選手は、これでシーズン途中加入からの5得点目、全てヘディング。ビアホフを彷彿とさせます(例えが古い)

更に追加点

53分、ベレーザの左サイドから敵陣深く侵入し、宮川選手がクロス。

長野の宮本選手に当たってコースが変わりますが、そこに走り込んだのは土方選手。ダイレクトボレーでしっかり決めて0-3に。

祝福されるアシストの宮川選手。
宮川選手は12節の広島戦で後ろから転ばされ鎖骨を骨折。全治3ヶ月との診断でしたが、1ヶ月と少しでの戦線復帰。前節の新潟戦のPK獲得に続き、この試合でもアシストと結果を出しています。

長野0-3ベレーザ。
長野が3得点以上したのは、ぶん殴り合いになった浦和戦(3-5)のみ。しかも後半途中でゼロ。ほぼほぼ試合は決したように見えました。

長野は57分、久保田→奥川、知久→奥津、菊池→福田の3選手交代。
奥津選手はずっと先発から離れている印象有るけど、ケガ?今の低迷する長野を攻撃面で引っ張らなきゃいけない選手のひとりのはずなんですが。

ベレーザは62分、藤野→鈴木陽、山本→松永。
勝負が決したからでしょうけど、藤野選手のこれだけ早い交代は見たことがなかった上に、ポジションが違う鈴木陽選手との交代も初。藤野選手も山本選手も若干浮かない表情でした。

で、何故か右ウイングみたいな位置に置かれる鈴木陽選手。なんでやねん。

66分、長野は宮本→小澤。

ベレーザは70分、村松→岩清水、木下→池上。
中盤の心臓である木下選手、そして今のベレーザで私が最重要選手だと思っている村松選手を下げ、本格的な舐めプに入るベレーザ。ちなみにもうひとりの中盤の要である菅野選手は、この日はリザーブに入ったままお休み。連戦の疲れか新潟戦で若干精彩を欠いていたようにも見えましたが、長野戦は休養に充てられました。

実は同じ感想を書いていた方がSNS上にいて安心したのですが、この交代が多かった時間帯からしばらく、私はうとうとしながら試合を観ていました。長野が不甲斐ないのに加え、ベレーザも交代によってどんどんグレードダウンしていき、正直眠てえ試合になってました。ベレーザの交代選手の質がという話ではなく、チームとしての機能性が落ちていました。特に前線。神谷選手が常に最前線で鈴木陽選手がサイドだの斜め後ろだの色々置かれてましたが、正直2人ともやり辛そう。長い時間かけて2トップにしたいのならまだしも、恐らくベレーザにその気はない。なら並べて使うのは止めて欲しいのだけど・・・。万能性がある土方選手が抜けたら更に酷くなりそう。

長野は76分、最後の交代。三谷→川船。
あと15分程度、3点ビハインドで川船選手。正直手遅れ。
かつてベレーザに勝ったり負けたりしていた頃の長野は、守備で我慢しつつ、2018年なら鈴木陽選手のポストプレーからの國澤選手のロングシュートで1-0勝利したように、局地戦で相手を上回るスピードなり高さなり使わないとベレーザ相手では厳しいと思ってます。技術じゃ絶対相手の方が上なんだから。それがあるとすれば川船選手のスピードか、タニガーン選手の高さのはずなんですが。川船選手もタニガーン選手もサイドに置いてるような最近の長野ではそれも夢のまた夢。

17歳差の岩清水選手と川船選手がマッチアップしてるのを見て感慨に浸るくらいしか楽しみは・・・。

なんて思ってたら76分。奥津選手のクロスに飛び込んだのは伊藤めぐみ選手。このヘディングはベレーザのGK野田選手が横っ飛びで間一髪掻き出しました。
現在6得点でチーム得点王のめぐ。今年はキャプテンも務め、チームで唯一と言っていいくらい、開幕時の期待を上回る活躍じゃないですかね。例年のパターンだと、オフに引き抜かれるか海外移籍なんですが(泣)

80分、ベレーザも最後の交代。土方→木村。

若干天気は下り坂とはいえ、ゴールデンウィーク最終日に1,000人に届かない集客。SNS以外に集客に結び付くことなんてやってませんもんね。この日の宣伝何かやってましたっけ?本田監督の頃にやっていた、重要な試合前に選手・監督が街頭やイベントに出てのチラシ配りとか開幕前の一度だけだったし、練習見学日は月に片手で数えるほどしかない。試合前は特に何もない。試合後はサポと話そうとする選手をスタッフが引っ込める。客増える要素がない。

試合運営してくださるボランティアの方々、いつもありがとうございます。

明らかにうまく回ってなくて表情も暗いので、鈴木陽選手の写真も少なめ。

ロスタイムに光るプレーが。
エリア内に侵入したベレーザの木村選手、素晴らしいフェイクターンで岩下選手を置き去りに(カメラアングル見ての通り、私も一瞬騙された笑)。しかしシュートは僅かに枠の外。後で先輩方にイジられてました笑

試合終了後

この日の長野Uスタジアムの雰囲気は、選手も監督もサポーターも負け慣れてしまっている感じがしました。
アウェー席に陣取ってはいても、長野がこうも残念な試合になるとは悲しい。今シーズンのここまでから可能性も覚悟してはいましたが、0-6になってもおかしくない試合だったと思います。個の頑張りが全くチームとして線にならない。
更に驚きだったのは試合後の監督コメント。

「個の違い」「個の力」試合前から分かっていたことを敗因に挙げられましても。久保田選手の起用の話で「メンバー外のトレーニングで頑張っていることをスタッフから聞いていました(中略)懸命にトレーニングを重ねている選手を起用したいと思っています」って、毎日練習見てるんじゃ?スタッフから聞いたってえっ。最近スタメンで出てない選手は頑張ってないんですかね。
どうも話が部活の試合回顧っぽい。プロリーグですよね。

この日の敗戦で、長野の順位はそのまま11位も、10位のマイナビとは勝ち点2差。次戦は9位のセレッソと。まだ最下位の可能性も残ってます。
ベレーザは、この勝利と同日の新潟0-2神戸の結果で、3位確保が現実的になってきました。残り3試合で2位神戸との勝ち点差7をひっくり返すのはさすがに非現実的(直接対決も消化済み)ですが、油断すると新潟にまくり返されるので、連勝でシーズンを終えたいものです。




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