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【遊戯王】 なぜ君のスネークアイはそんなに弱いのか? 【MD】

【スネークアイ】使ってるのに全然勝てない!!という初心者決闘者のあなたへ

どうも、まにわです。

みなさま、【スネークアイ】を使っていますか?

【スネークアイ】は12期を代表する罪宝ストーリーと密接に関係するテーマであり、登場以来圧倒的な力を持って瞬く間に環境のTop Tierとして君臨しました。
2024年6月2日現在でも、その勢いはおよそ衰えず、マスターデュエルでは前回(2024年5月)の制限改訂で関連カードである《“罪宝狩りの悪魔”》と《スネークアイ・エクセル》がともに準制限に、今回(2024年6月)の改訂でそのどちらもが制限カードに指定されることが発表されました。

そんな「最強テーマ」として名高い【スネークアイ】の噂を聞きつけ、多くの決闘者がURポイントを捧げ、デッキを構築し、ランクマに潜りました。
そして少なくない決闘者がこう感じたのではないでしょうか?

「……このデッキ弱くね?」

はい、そうなのです。
噂に聞きし凶悪な側面をいまひとつ感じることができないのです。

確かに、ソロモードで回せばそんじょそこいらのデッキとはまるで違う圧倒的な出力を体感することができます。
しかし実戦においては、日常的に飛んでくる手札誘発《増殖するG》《灰流うらら》《無限泡影》《エフェクト・ヴェーラー》のどれもが致命的に刺さります
ぶん回れば強いのですが、そもそも大半のケースで十全に回らないのです。

そのくせ、環境での評価はいやに高く、数々の結果を残していることに疑問を抱いている人も多いのではないのでしょうか?


実は、他ならぬ私もそうなのです。
釣りタイトルっぽくなってしまい申し訳ありませんが、私自身もれっきとした「【スネークアイ】を強く使えない勢」の一人。

しかし数をこなしていく過程で、最近段々と「なぜ自分の【スネークアイ】はここまで弱いのか?」についてなんとなくわかってきた気がします。
気のせいかもしれませんが

せっかくなので今回は「なぜ我々の【スネークアイ】は弱いのか?」について、現時点で感じている原因を記していきます。


我々の【スネークアイ】が弱い理由

前提として、この記事は遊戯王を初めて4ヶ月の初心者が書いています。
あくまで、初心者から初心者へ気づきを共有するための記事です。

そのため、ベテランの方からすると「今更そんな当たり前のこと言っているのか」みたいなことも数多く書いてあるかもしれませんが、ご容赦いただけますと嬉しいです。
(もし明らかに間違ったことを言っていた場合はご指摘ください)

初心者である、ということは非常に重要な事項です。
これは以下で語るあらゆる「【スネークアイ】が弱い理由」に関わってきます。
つまりまぁ、「弱いのは【スネークアイ】ではなく我々」ということなのですけどね

① リソースデッキをわかっていない

そもそも我々は、「【スネークアイ】がなぜ強いのか?」をわかっていません。
【スネークアイ】の大きな特徴はリソースデッキであるということなのですが、まずこのリソースデッキという概念をよく理解していません

リソースデッキとはその名の通り、リソースを確保することに長けているデッキです。
現在の私の理解では、リソースとは主に「次に打てる手の数」、もっと単純化して解釈してしまうと「手札・フィールドのカードの枚数」です。
仮に1枚1枚のカードパワーが平均的に弱くても、とにかく手数でゴリ押すことができます。

そしてまず、これが初心者とあっていません!

初心者にとってわかりやすいのは「圧倒的なエースモンスターが場を制圧する」タイプのデッキです。

とにかく目的のモンスターを出す。出せれば勝ち、出せなければ負け。
これくらいシンプルな方が初心者には理解しやすいです。

ところが、【スネークアイ】には制圧や相手ターンの妨害に優れたカードはありません!
【スネークアイ】がテーマとして相手ターン中にやることは、永続魔法化されたモンスターの特殊召喚や、墓地からの蘇生など、とにかく壁や後続を確保すること。相手への妨害は溜め込んだ手札誘発やテーマ外のギミックの仕事です。
つまるところ、割と相手に自由に動くことを許してしまいます。

相手も自分も自由度が高いのなら、ものを言うのは決闘者としての地力です。

「相手のデッキは何か?」「マストカウンターは?」「どのタイミングでチェーン確認が発生した?」「現在の主流の構築は?」「推察できる伏せカードや、残り手札の中身は?」「どこに妨害を打ってもらう?」「妥協展開は?」「どこまでケアして、どこまで突っ張る?」
全てを短い制限時間の中で考えなければいけません。
この精度面において、初心者とベテランの間で大きな差が出ます。
(そもそも、単純に知識が足りません)

この辺りが、「先攻取って最高の札引き込んでおけばほぼ勝ち。プレイングよりコイントスゲー」というメタビ系のデッキとの大きな差です。

② 【スネークアイ】の戦い方をわかっていない

リソースデッキの概念がわかっていなければ、【スネークアイ】テーマとしての戦い方も理解できません。
いくら強いデッキ握っていても戦い方を知らなけりゃ、そりゃ負けます。

では改めて、【スネークアイ】の強さとはなんなのでしょうか?

【スネークアイ】の最大の強さは、死なないことです。

そう、【スネークアイ】は死なないのです。
初動の数がとにかく多く、《蛇眼の炎龍》や《賜炎の咎姫》のせいであらゆるモンスターが墓地とフィールドをいったりきたりし、普通のデッキならとっくに機能不全に陥っていておかしくない数の妨害を受けておきながら、なお動き続けるゾンビのような強さが【スネークアイ】の強さの根源です。
(そしてキモがられる理由です)

逆に言えば、プレイングで意識することも「とにかく死なない」こと。

カード1枚でも場に残し、ライフ100でも命がつながれば、返しのターンに手札1枚からまた莫大なリソースを確保しだすのが【スネークアイ】というテーマなのですから、とにかく生き残ることを優先するべきです。

しかし、初心者にはこの戦い方が染み付いていません!

実際に、おそらく主流の動きではないはずです。多分。
大半のデッキでは一度敷いた盤面を完全に突破されてしまったら、そこから巻き返すのは至難のはずです。
そのため、初心者は「そもそも盤面を突破されないこと」に大きな労力を割いてしまいます。
(遊戯王初心者なので、巻き返し可能なテーマがどの程度メジャーなのかは実はよくわかっていませんが)

しかし、【スネークアイ】では盤面がガラ空きになる程度は織り込み済みで考えるべきです。
仮に何発か殴られても、生き残りさえすれば次ターンにつながる。
そうなれば相手ターン中に手札に蓄えた後続で、巻き返すことができる。
そう割り切ってとにかく生き残る方向にシフトチェンジするべきなのですが、この考えができていないと盤面を強固にするために妨害ギミックを積むような、歪な構築によせがちです。

その結果、「構築段階ですでに負けている」「負けたところで何が悪かったのかいまひとつよくわからず、反省もできない」みたいな結果がよく発生するのです。

(余談ですが、この性質があるからこそ、《スネークアイ・エクセル》の制限はかなり痛いです。単に初動として引き込みづらいだけでなく、後続要員の確保面で支障が出ますからね)

③ ロングゲームになりがち

【スネークアイ】の特徴がリソース確保による継戦能力の高さにあるということは、初心者に取って更なる問題を引き起こします。

そう、1回の決闘が異常にロングゲームになりうるのです。

現代遊戯王は高速化が著しいことで有名です。

先攻1ターン目で決着がつくのも日常。
相手がサレンダーしなければ2ターン目(後攻1ターン目)で捲り返されて決着するケースもざら。
捲りきれなかった場合は2ターン目中にサレンダーが入るか、3ターン目で先攻が攻めきって決着。

体感8割の決闘は、上のパターンのいずれかに入ると思います。

しかし【スネークアイ】を使用していると話が変わってきます。
特にミラーマッチや、最近主流の【R-ACE】【転生炎獣】あたりと当たると顕著で、5ターン目、6ターン目、7ターン目に突入することも頻発するのです。

決闘が長期化することの問題点は2つあります。

1つめは、状況が複雑になっていくこと。
「自分のデッキに残っているカードはあと何が何枚?」「お互いの墓地の肥え方は? 《賜炎の咎姫》や《転生炎獣レイジング・フェニックス》はいる?」「相手はどのカードを何枚使った?」「そういや前のターン《墓穴の指名者》をあのカードに打ったよな」等々……

こうなると、やはり出てくるのは決闘者としての地力です。
特にこの場合、プレミも複雑になってくるので、問題を見つけたところで再現性にも疑問の余地がでてきます。

2つめは、単純に時間がかかること。
他のデッキなら1ゲーム5分や10分で終わるところが、20 ~ 30分が平気でかかります。
こうなってくると1回の決闘が終わったところで、「さぁ、もう一戦!」と行きにくくなってきます。
「今の決闘30分近くかかったのに、あともう一戦やる? 晩飯は? 睡眠時間は? どうしよう……」
というような悩みが生まれ、次戦にいけないこともしばしばです。

そもそも、経験者になるには文字通り実戦の経験を大量に積まないといけないのに、同じ時間あたりの実戦の回数が半分以下に減るのは、実のところかなり無視できないマイナスです。
1ゲーム 10分で終わるデッキなら、同じ時間に3つのデッキタイプと当たれたかもしれないのに、その知見をまるまる落としていることにもなりかねません。

仮にその辺りの懸念が払拭できたとして、単純に疲れます。
なにせ30分間、ときには途中から敗色濃厚であることを察しながらも、ギリギリまで粘り続けなければいけないのです。
これで実際負けたときの疲労感は、なかなか馬鹿にできないものがあります。
とっととサレンダーしたい欲求に駆られながら、しかし5回に1回くらいは本当にそこから捲り返したりできてしまうため、本当に詰んだと確信するまで耐えなければいけません。
(詰まされたことを確信する前に諦めてサレンダーしてしまうのは、それこそ上の「【スネークアイ】の戦い方」に反します)
この辺りも、人によってはかなり重たい問題でしょう。


④ メタゲームが読めていない

ここまではプレイングのことを語ってきましたが、実は遊戯王において、個人的にはプレイングよりも重要な要素があると感じています。
それが構築です。

構築の良し悪しは、些細なプレイングスキルの差など消しとばします。
極端な話、一方がもう一方に対してガンメタを張った構築のデッキを使っていたら、長期的に見たときに間違いなくメタった方が勝ち越します。
(というか、それが「メタる」ということです)
相手の戦略に対して全く回答札がないタイプのデッキを渡されてしまったら、もはやプレイがどうこうという話ではありません。

実戦において、少なくとも現環境でそこまで極端なガンメタが発生する頻度は低いのですが、それでも環境に対するメタゲームを読むことは重要です。

……が、残念ながらこれも初心者にはできません!

環境へのメタを読むことは、実際問題かなり難しいのです。
当初私は「月一の新弾実装や制限改訂のたびにメタゲームが変わるのだろう」ぐらいに考えていましたが、実際に対戦するデッキを調べてみるとおよそ1週間もすれば《エフェクト・ヴェーラー》《PSYフレームギア・γ》《屋敷わらし》《拮抗勝負》あたりの採用トレンドが変化しているように感じますし、それに伴い個別のテーマへの遭遇率にも若干の変化があるように思えます。
(この辺り、個人的にはまだ確証が持ててないので、知見のある方の追加情報やコメントをお待ちしております)


実は【スネークアイ】の強さを語る上で、「リソース確保による継戦能力」は体感で4割程度。
5割は、「メインギミックが少数のカードで完結するため、誘発を大量に積めること」にあります。
(残りの1割は永続魔法化という除去手段)

この強みを十全に生かすには、環境へのメタゲームを読んで適切な誘発を採用しなければいけないわけですが、初心者はこの辺りの構築に遅れをとり、環境に刺さりにくい対策札を積んでしまいます
結果、上級者が使うそれと比較して対処に困る場面への遭遇率が増えます。

つまり、プレイングスキルで遅れをとっている上に、やたらと難しい場面へと遭遇してしまうのです!
(まぁ、これは別に遊戯王に限った話ではなく、初心者は危機察知能力が低いため、往々にして上級者より対処困難な問題への遭遇率が上がりがちだったりします)

上で構築の良し悪しはプレイングスキルの差を消しとばすと書きましたが、そもそもプレイングスキルのない人間には構築力も味方してくれないので、上級者との差は開くばかりということですね。悲しみ。


⓪ そもそもデッキが弱い

構築関連で、「それを言っちゃお終いよ」みたいな話なのですが、初心者の場合そもそも構築に必要なカードが足りてない、ということも結構あるのではないかと考えています。

これまで語ってきたことは「十分強い構築を、組もうと思えば組める」ということが前提なのですが、実際のところ【スネークアイ】はかなりブルジョアデッキのため、まず組むのに一苦労します。

2~3枚積み必須である《“罪宝狩りの悪魔”》《黒魔女ディアベルスター》《蛇眼の炎燐》あたりが軒並みUR。3積み前提の《篝火》も当然UR。必須ギミックである《原罪宝-スネークアイ》《蛇眼の炎龍》《賜炎の咎姫》も全部URだし、捲りに必要な《世海龍ジーランティス》や最近実装された《S:Pリトルナイト》もUR。
人によっては《リンクリボー》《I:Pマスカレーナ》も生成しなくちゃいけないし、本当に初心者だったらそもそも《増殖するG》《灰流うらら》《墓穴の指名者》《抹殺の指名者》あたりも持ってないかもしれない。ここら辺も全部UR。

この状態で「《エフェクト・ヴェーラー》をあと2枚生成してください」は、実際問題かなり酷です。
無課金はもちろんのこと、ぶっちゃけ多少課金しても厳しいものがあります
「とりあえず確定パックの1枚だけ採用して、あとは様子見で……」みたいなお財布に配慮した日和見な判断も、当然と言えば当然です。

なんならここから【クシャトリラ】出張ギミックまで作らないといけないのですから、ぶっ倒れても仕方ないというものでしょう。
(というか、実際自分も作れてません)

この辺りの「最悪妥協してもデッキは回るUR」は妥協すればするほどに当然デッキは弱体化していきます。
行き着く先は、「プレイングスキルが劣る状態で、より困難な局面に、より弱いデッキで挑む」という地獄の光景です。

そりゃ、勝てんやろがい。


まとめ

今回は「なぜ我々の【スネークアイ】はこんなに弱いのか?」を考えてきました。

結論として、

  • プレイヤー側に遊戯王というゲームへの理解と知識が足りていない

  • そもそも構築が弱いが、強い構築は難しくて高い

  • 時間的な制約もあり、初心者と相性が悪い

あたりが原因なのではないかと思います。

上2つは「回数をこなして強くなる(ついでに長く続けてジェムを稼ぐ)」あたりで解決できる気がしますが、正直時間面に関してはどうしようもない気がします。
個人の事情や好みもありますし、場合によっては一度【スネークアイ】から離れ、別のデッキを握ってみるのもいいかもしれません。

「せっかくURポイントかけたのに……」と感じるかもしれませんが、各種手札誘発やEXデッキの中身は汎用性が高いものが多く、また【罪宝】ギミックも出張性能が非常に高いです。
《“罪宝狩りの悪魔”》《黒魔女ディアベルスター》と《裏切りの罪宝-シルウィア》を組み合わせれば、どんなデッキでも1特殊召喚 & 1妨害が手札コスト1枚で確定するため、大抵のデッキで採用が検討できるはずです。
12期のうちは関連カードが実装され続けることもほぼ確定しているため、完全に無駄にはなりにくいでしょう。

また、今回の記事で書いたことが全てとはもちろん言いませんし、もしかしたら間違ったことを書いているかもしれません。
皆さまもぜひ、「なぜ自分の使う環境デッキは弱いのか?」「どうしたらもっと強く使えるのか」を考えてみてください。
(そして Note か Twitter に書いて教えてください)

以上、こんな長文にここまでお付き合いいただきありがとうございました。
いつか自分の実力が追いつき、【スネークアイ】を強く使いこなせるその日を夢見て、遊戯王を楽しんでいきましょう!!

……え、使いこなす前に規制される? それはそう


追記

アンサー記事を書いていただけました!!
内容としては本記事の内容を踏まえた上で、「ではどうすれば強く使えるのか?」というものです。

個人的にも(解決策まで書かなきゃ記事として片手落ちなんだけど、それが書けりゃそもそもこの記事書いてないんだよなぁ……)と歯痒く思っていたところなので、こうして補完していただけるのは本当にありがたいです。

ここまで読んで共感していただけた初心者の方は、是非あわせて読んでみてください!!

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