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【死亡保険は3種類】加入前に知っておきたい生命保険の基礎知識

就職、結婚、出産など、ライフステージが進むにつれ、加入を検討し始める方が増える生命保険。
生命保険のなかでも、死亡時に手厚い保障を受けられる「死亡保険」は、大きく次の3種類に分けられます。

・終身保険
・定期保険
・養老保険

本記事では、保険営業歴15年の私が、加入前に知っておくと役に立つ、死亡保険の基礎知識について解説します。

貯蓄でまかなうことが難しい大きなリスクへの備えは、生命保険を活用するのがベストです。
保険会社の営業に勧められるがまま契約し「こんなはずじゃなかった」と後悔することのないよう、知識を身につけたうえで検討しましょう。


終身保険

終身保険は、被保険者の身が終わるまで、つまり亡くなるまでの一生涯を保障する保険です。
死亡時の年齢にかかわらず、契約時に決められた死亡保険金額が支払われます。
保険期間中に保険料が上がることはありませんが、期間が定められていない分、3つの保険のなかで最も高くなります。

終身保険は貯蓄型の保険であり、途中解約で「解約返戻金」を受け取れるタイプもあります。
この仕組みを利用すれば、必要時に老後資金や教育資金に充てることも可能です。
また一生涯の保障があることから、葬儀代などの死後整理資金の準備として活用される方も。

これまでは円建ての終身保険が一般的でしたが、最近では米ドルや豪ドルなどの外貨建ての終身保険も多く販売されています。

定期保険

定期保険とは、保険期間があらかじめ決められた保険のことです。
基本的には5年、10年、長いもので20年に設定されています。
期間中に被保険者が亡くなった場合、契約時に決められた死亡保険金額が支払われます。

定期保険は、保険期間が一定であること、またいわゆる掛け捨て型の保険であることから、保険料が割安なのが魅力です。
教育費などが必要なお子さまのいらっしゃるファミリー世帯などにとって、安い保険料で手厚い保障を受けられる点は、大きなメリットといえるでしょう。

定期保険には更新があり、更新時の年齢で保険料が算出されるため、継続とともに保険料が上がっていきます。
そのため、入りっぱなしにするのではなく、家族構成やライフステージの変化に合わせてプランを見直すことも重要です。

最近では、10年や20年といった定期的な更新ではなく、90歳や100歳まで長期にわたって保障を受けられるタイプも注目されています。
もちろん掛け捨て型の保険になるため、終身保険よりも安い保険料で、葬儀代などの死後整理資金としても活用できます。

ちなみに「定期」という言葉がつくことから、定期預金の仕組みと混同し、保険期間終了時にお金が戻ってくると勘違いされる方も。
定期保険の場合、期間終了や解約によって支払った保険料が返還されることはありませんので、ご注意ください。

養老保険

養老保険は、「生死混合保険」とも呼ばれる死亡保険の一種。
被保険者の死亡時には死亡保険金を、保険期間終了時に生存していれば満期保険金を受け取れます。
一般的に死亡保険金額と満期保険金額は同額ですが、死亡保険金額のみを数倍にして支払うタイプもあります。

保険期間は定期保険と同じく、あらかじめ決められています。
更新はなく、保険期間終了時に満期保険金を受け取れるため、保険料も定期保険と比べて割高です。
万が一の保障を確保しながら、満期保険金を受け取れるため、以前はとても人気のある保険でした。

最近では、有期型の変額保険と呼ばれる養老保険も販売されています。

新しい形の死亡保険

近年、収入保障保険といわれる新しい形の死亡保険も登場しました。

これまでの死亡保険は、死亡時に一括で保険金が支払われる仕組みでしたが、収入保障保険では、被保険者が亡くなった場合、契約時に定めた保険期間満了時まで毎月年金のような形で保険金を受け取れます。
そのため「天国からの仕送り」とも呼ばれることも。

ちなみに「収入保障」とありますが、生存時の収入を保障するものではありません。
被保険者の死亡時から保険満了時までの期間が短かった場合、受け取れる保険金の総額が少なくなることから、定期保険に比べ保険料が安くなる傾向にあります。
毎月お給料のように受け取れる年金タイプであること、保険料を抑えられることから、ファミリー世帯に多く活用されています。

まとめ

生命保険はイギリスで誕生しました。
そのイギリスでは、生命保険のことを「ラストラブレター」と呼ぶそうです。
亡くなった方が、愛する家族に送る最後のラブレター。
生命保険には、大切な人への感謝と愛情が込められているのです。

万が一のとき、その想いがきちんと届くように、正しい知識を身につけたうえで生命保険への加入を検討しましょう。


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