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子どもたちの達成感とともに、子どもたちと成長と前進を共有する

 妻が半日の年休だった。彼女は、公立小学校で2年生の担任をしている。担任が不在ということは、子どもたちにとっては、自習が続く日となる。
 彼女は、ただ、自習をさせるプリント等を用意するだけでなく、何をするのかを模造紙に書き出し、一つ一つの課題に対して、自習監督に来た先生に評価してもらったという。その日の午後に学校に戻ると、模造紙には、はなまるが全部ついている。「すごいね。みんながんばったね」と大いに褒めたそうだ。その一言を言うために、1日年休でもいいと言われたそうだが、半日にしたという。
 子どもたちには、朝、模造紙を貼り、指示をするだけでなく、たとえば、日直さんには、「自習監督の先生に、プリントを配ってくださいと言うんだよ」とか、「先生を職員室に呼びに行ってもいいんだよ」とか、「わからないところは教えてくださいというんだよ」とか、ただ静かに自習をしている以外にも、自分たちでどのようにがんばるかは工夫できると、子どもたちに仕込んでいる。学校から戻ると、子どもたちは「自分たちもよかったです。ぼくたち、がんばりました。」と、自分たちで取り組めた実感を伝えてきたという。
 肯定的評価は教師がつくり出すことができる。彼女は、何を自習させるかを考えるだけでなく、どのように自習に取り組ませるかを考え、自分たちで授業をつくっていくことを子どもたちに学ばせている。子どもたちの達成感とともに、子どもたちと成長と前進を共有し、教師への信頼関係をつくっていく。日々の実践にある、ささやかだが、たしかな教師の工夫が子どもたちを変えていくことを教えてもらった。

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