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子どもたちは一つ一つ納得しながら成長していく

 2年生の子どもたちと国語の時間に教科書を音読をすると、句点で止まれなかったという。だから、妻は、子どもたちと、「なぜ、句点で間をあけることが大事なのか」を考えたそうだ。妻は、2年生の担任である。
 子どもたちは、「交互読みができない」と答えた。交互読みとは、句点ごとに、読み手を変えるというものである。でも、この答えだと、一人で音読するときにはあてはまらない。納得いく答えではなかった。沈黙が教室にひろがったとき、ある子どもが次の文を例に出した。

 竹やぶの竹のはっぱが、
 「さむかったね。」
 「うん、さむかったね。」
 ささやいています。

 「さむかったね。うん、さむかったね。」だと、一人がつぶやいたことになる。句点で間を空けないと、二人のやりとりには聞こえないというのだ。子どもたちは、一つ一つ納得しながら成長していく。ただ、できることが増えていくのではなくて、考えあった経験の共有がちからになることを教えられた。

 

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