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手術への疑問

 息子の手術が、無事終わった。手術時間は、想定より長かったが、看護師さんが、「病室で待つ時間は、思っているより長いですよ」と声をかけてくれていたので、不安が膨れあがることはなかった。でも、手術室の前で待つというイメージしかなかった私には、待っている間は「病室にいる親を呼びに来ない」という事実にすがることしかできなかった。

 最初に手術をすることを息子に告げたとき、息子はひどく動揺した。身体を大きく十字に切られると思い込んでいたからだ。鬼滅の刃の戦闘シーンが思い浮かんだ。

 手術前にも、動揺を見せたらしい。妻が聞き取ったところによると、おへそを縫うという表現がひっかかったらしい。おへそをバッテンに縫い付け、おへそがなくなるイメージである。ミッフィーちゃんのおへそである。

 身体を切って開くとはどういうことか。縫い付けるとはどういうことか。息子は、麻酔の色も聞いたらしい。小児外科医も麻酔科医も、息子の目を見て、ていねいに説明していただいた。息子の人間としての尊厳も大切にしてもらった。記して、感謝したい。ありがとうございました。

 

 

 

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