「ハンセン病文学」と私 〜大江満雄編『詩集 いのちの芽』(岩波文庫)刊行を祝して〜
まず初めに、「幻の詩集」とも言われた『いのちの芽』の岩波文庫での復刊にご尽力なさった、国立ハンセン病資料館の木村哲也氏、岩波書店の皆様に、心より、お祝いと感謝の言葉をお届けしたい。
志樹逸馬との出会い 恥ずかしながら、私が「ハンセン病文学」と出会ったのは、つい数年前のことだった。そのころはまだTwitterのアカウントを持っていて、いつものようにだらだらとタイムラインをスクロールしていたら、誰かがリツイートした、石井正則氏のツイートにふと目がとまったのだった。いや、正確に