個人的「べからず集」

プロ野球解説者の権藤博さんの著書の中に「べからず集」というものが登場する。「もし自分が監督になったらこれだけは絶対にやらんぞ」ということをまとめたもので、プロ野球関係者のみならず、ビジネスを行う上でも重要な教えがまとめられている。

個人的にも最近、「べからず集」を集めるようにしている。上司から言われて憤りを感じたことは、自分が出世した後に部下に言うべきことではないと思い始めたからだ。

最近あった事例として。ある業務をやっていた際に「確かにやらなければならないことではあるが、それに手をつけると膨大すぎてとてもマンパワーが足りない」ものがあった。この内容を引き継いだ時、確かに少しずつでも手を付けなければならないなとは思ったが、あまりに大変すぎるし、外部委託するしかないな…と考えていた。
ところが、上司は自分に対して「前担当がやっていなかったからといってやらなくていい理由はない。できる方法を考えろ」ということを言い出した。

この言葉自体は正しいものかもしれない。ただ、問題なのはこの上司、今までその「やれていない」業務を上司としてそのまま放置し続けた人物であるということだ。「放置した」というのが正しくないとしても、部下が業務量の多さからできなかった仕事を自分が上司として解決することができなかったにも関わらず、部下にはそのことを謝罪するわけでもなく、「方法を考えろ」としか言わない。

上司としてマンパワーを集めるにも限界はあるかもしれないが、部下として自分は「てめえこの業務を本当に今の担当者だけでできるわけねえだろバーカ」と感じ、著しくモチベーションを下げてしまったので、少なくとも自分のようなタイプにはこの手の物言いは不適切なんだということになる。

自分は「この業務は人員もしくは外注の金が必要」と伝えた言葉に「前の担当者ができてないからといってやらない理由にはならない、できる方法を考えろ」と返されても、「いや、できる方法って要は金か人員なんだよ」としか思えないのだ。これは議論がかみ合っていない。

まあ自分としてはできうる限り方法を考えるが、もうこいつとは適当に付き合って業務の出力は低めでいいや…と思ってしまった。この手のことを集めて将来の糧にしよう。

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