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第471回:暗号通貨暴騰前夜の硝煙、デジタル通貨戦争勝敗の行方は如何に

ここ数日、BTCはじめ暗号通貨(資産)市場から、復活の兆しが感じられます。金融市場全体の雰囲気が良いこともあるのでしょうが、明確にスイッチが入ったポイントは、恐らくこのニュースからでしょうか。

参考1)ジャック・ドーシーの米スクエア、仮想通貨ビットコインに投資 全資産の1%に相当

以前、本稿でも指摘したように、恐らくインターネット界から次世代ブロックチェーン界にトランジションできる唯一の経営者は、ジャック・ドーシー氏だと思うのです。理由としては、過去の指摘と重複しますが、1)経営思想、2)Twitterというプラットフォームとブロックチェーンの相性、3)Twitterというビジネスモデルと暗号通貨の相性、の3点があげられます。“人と人の言語的・理知的繋がり”を可視化するTwitterにおいて、それぞれのユーザーが独自トークンを発行し流通させる仕組みが整えば、事実上、Googleを超えかねないトークンプラットフォームが完成してしまいます。技術的にはそう複雑ではなく、Twitterそのものをブロックチェーンに移管する事自体はセキュアになりトークナイズがしやすいというメリットこそあれ、デメリットはほとんどないのですよね。そんなことを考えていましたら、ドーシー氏が明確にこんな発言をされている記事を見つけました。推察と、ドーシー氏の経営戦略がピッタリあってましたね。

参考2)ブロックチェーンでツイッターの分散化へ ジャック・ドーシーCEOが今後のビジョンを語る

ともかく、ジャック・ドーシー氏が自他共に認めるビットコイナーであり、自身の創業したスクエア(決済端末サービス)社の資産1%相当を投資したことが、暗号通貨爆騰のトリガーとなったことは間違いありません。おかげで市場全体のモメンタムが大幅に改善しております。

参考3)ビットコイン高騰、12000ドルを視野

参考4)ビットコインのアドレスはなぜ急増した──市場で聞かれる3つの仮説

参考5)仮想通貨ビットコインは強気トレンドが進行中、11,000ドル突破につながった3つの要因

今回の一連の動きでわかったことは、BTCの価格上昇要因は存外単純である、ということでしょう。2020年2月~3月にかけて、本来リスクオフの代替アセットとして認識されねばならない暗号通貨市場が、金融市場と完全に連動するのを見て、喪失感と絶望感を本稿で記載致しました。その後、両市場の相関関係は、引き続き、“ほぼ完全に”連動している状況が続きますが、機関投資家やそこそこのバイイングパワーを持った投資家が少し動くだけで、これだけ(15%以上)モメンタムが改善するのであれば、金融市場の値上がりよりも暗号通貨市場の値上がりの方が面白いと考える投資家が増え、爆発的にバブルが起こりやすいインフラが醸成されている可能性は高いといえます。知名度がある企業とはいえ、“たかが53億円程度”の買いが15%以上もの市場モメンタム改善になるのであれば、金融市場に比べて遥かに持ち上げやすいと考える機関投資家は少なくないでしょう。実態景気が悪化しているのは100%間違いないわけで、しばらく緩和は続きます。一方で、各国政府から大量に刷られている莫大なマネーは、金融市場に流し込まれたとて個別株に直接向かうわけではなく、極一部のIPO銘柄、ETF等指数の買い上げや、一部はショートポジションに使われているように見受けられます。それが結果、長きにわたる“横横相場”で、特定銘柄だけ異様とも言える恩恵を受けたいびつな市場形成に繋がっており、フラストレーションを溜める機関投資家はかなり多いはずです。

・量的緩和
・市場介入(原則、買いのみ)
・為替介入
・減税
・消費促進に向けた大規模財政政策

こうした5大政策は、コロナが落ちつかない限り半永久的に続くわけで、刷ったお金をどこに、何に使うか、という論点は、継続的に議論されます。マネーサプライを本気でやってもなかなか上がらない金融市場にお金を流し込むよりは、一発注入するだけで一気に上値をブレイクしやすい暗号通貨市場にお金を流し込んだほうが、遥かにキャピタルゲインが得やすいとなれば、そちらに心が傾くのが人情というものです。今後、政府系も含めた機関投資家、大規模な事業会社が、アセット・マネジメントの一環でBTCに買い入れを行っていくことは間違いなく、もしかしたら4~5倍、場合によっては10倍近くの値上がり幅が、暗号通貨に期待できるかもしれません。恐ろしく下がったIV(インプライド・ボラティリティ、価格変動率)が、絶好の買い場のサイン*だったのかもしれません。
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若干の主観的バイアスも入っているかもしれませんが、デジタルマネーブロックチェーン暗号通貨銘柄は、これから間違いなく注目され、買いが入るセクターになるであろうと、強く感じている次第です。そんな折、各国政府がデジタル通貨についてもようやく重い腰を上げるようになりました。前述のような、暗号通貨市場を盛り上げたほうが資金効率が良い、という仮説から、具体的なユースケースを各国政府が連携して実現しようと考えているのかもしれません。金融政策で暗号通貨市場を買い上げ、財政政策・景気対策でデジタルマネー、デジタル通貨、暗号通貨を活用促進することができれば、各国政府は、一挙両得で莫大な歳入を確保することができます。

参考6)中銀デジタル通貨、実証実験「21年度の早い時期に開始」=日銀

参考7)日米、EUなどが中央銀行デジタル通貨について共同報告

参考8)デジタル通貨、大規模実験へ 市民5万人対象―中国・深セン

各種記事を見るにあたり、“どう考えても”デジタル通貨のシステム要件を満たすのはブロックチェーンしかあり得ず、何故、具体的に、技術要件の前提をブロックチェーンだと明言しないのかは全くもって不思議で仕方ありません。政府各国に紐付く様々な利権があるのかもしれませんが、コインポストさんの記事内にある、

・コンバーチブルで、アクセスしやすく、低コスト。
・基盤となるシステムは24時間年中無休、相互運用可能、プライバシーを守る安全なもの。
・CBDCを運用するシステムには民間部門が関与し、イノベーションと競争をもたらし、その採用をサポートする必要がある。

この3点の条件は、如何様に思考を凝らしてもブロックチェーンしかないように思えます。一つだけ、常時24時間、アクセスしやすいかどうかでいうと、パブリックチェーンのノード状況(いわゆるネットワークの安定性)によって、全ての記録をチェーンでつなぐため多少の時間はかかりますが、1.部分的にオフチェーンを活用する、2.政府独自のパブリックチェーンを公開しあい互いに接続しあう、というテクニカルな方法で容易に解決可能です。

我が国における日銀の見解に基づくと、デジタル通貨の導入までのタイムフレームは、最短でも恐らく以下のようなものとなります。

・2021年度、早いタイミングで、概念実証
・2021~2022年度にかけて、実証実験
・2023年度以降、パイロットプラン、テスト導入から本導入へ移管

かたや、本稿でも幾度なく指摘してきたデジタル人民元については、既に社会実装のフェイズに入ってきております。先進諸国の政府とコンセンサスを取りながら金融政策を定めていかなければならないハンドルの難しさは理解するものの、中国政府のスピードに周回遅れしている状況を看過せざるを得ないのは、忸怩たる思いであります。

参考9)デジタル人民元、テスト運用に12万個のウォレットを開設:中国人民銀行副総裁

参考10)デジタル人民元、300万件を超える取引に利用されていることが明らかに

既に本稿読者の皆様はご存知のことと思いますが、おさらいを兼ねて記載しておきます。記事の書きぶりによると中国政府は暗号通貨、仮想通貨に否定的な見解を有しているように錯覚をしますが、デジタル人民元を準備する中国政府は、他方で、BSN(ブロックチェーン・サービス・ネットワーク)をローンチしており、このBSNは、主力となるパブリックチェーン(暗号通貨)に一通り対応したものとなっております。そして、BSNを通じたトークンエコノミーを実現するにはBTCを始めとする通貨が必要となるため、既に中国政府は相当のロットのBTCを買い集めていると踏んでいます。そして、BSNのネットワークが正式に世界へローンチされたタイミングで、デジタル人民元(DCEP)はそのチェーン上で管理される政府の公式通貨として、リリースされるはずです。対米国への政策を考えても、ドル経済圏の脱却を悲願とする中国政府にとって、次世代の通貨がBTCを中心とする暗号通貨・ブロックチェーンになることは間違いなく確信を持っており、自国だけで13億人、中華経済圏(一帯一路構想含む)を入れれば20億人以上のユーザーを担保として取っている国家なわけですから、

1)自国で発行する通貨に価値をつける
2)シニョリッジ(通貨発行益)は中国が独占する
3)世界各国の自由民主主義国が参戦する免罪符がある

この3点の条件を満たす通貨形態は、

1)中国人民元(DCEP)はBSN上で発行される
2)BSNはリザーブとして常にメジャーコイン(BTC、ETH、他)を一定量確保している
3)BSNは政治思想を超えて、自由に開放されている

上記のロジックしかありえません。聡明な読者の皆様はご存知の通り、実態は、DCEPは自由に発行し放題(シニョリッジ)、中華圏にアクセスするためのBSN利用権は、中国政府の意向次第、という、典型的な中華思想をふんだんに盛り込んだ経済圏になることは間違いないのですが、中国政府も幹部クラスは相当に頭の良い人が多いので、こうした本音が隠せるようなギミックは既に用意していることでしょう。恐らくそれは、為替レート、つまり、“1DCEPあたりいくら”、という計算ロジックに全ての謎が隠されることになるはずです。

現在の為替市場は、経済力があり発展の担保が得られる一強国(米国)が率いる固定相場制から基軸通貨(米ドル)が生まれ、アジア含め世界各国の経済成長が見込まれた後、各国通貨の安定性が確認されてから緩やかに変動相場制へと移行してきた歴史があります。デジタル通貨は法定通貨の為替と連動する、といったところで、偽札等の存在も含め世の中に存在する全ての紙幣の枚数を数えずに、中央銀行、民間銀行に存在する預金残高を計算根拠として“エイヤ”で金融政策を立案してきた過去と、発行枚数、流通枚数、各人の保有枚数が全て明瞭に数値化されるデジタル通貨では、その性質が全く異なります。もちろんある程度は、既存の法定通貨の為替市場における価値を算定根拠とするでしょうが、先行してデジタル通貨を発券した“デジタル人民元の為替ペア(算定根拠)”に従う、となると、知らず識らずのうちに既存の法定通貨軍が中華圏に飲み込まれてしまう可能性すらあります。突如として金・ドル兌換が停止されたニクソン・ショック、1ドル360円の固定相場制、そしてプラザ合意で急遽円高になった過去の歴史を振り返るまでもなく、為替市場で中核となる通貨のパワーは、これは相当のものであり、『何故360円だったのか?何故急遽円高に誘導させられたのか?』といった当然の疑問を抱いたところで、執行される時は問答無用に従わざるを得なくなります。もしデジタル通貨市場で、デジタル人民元がデファクト・スタンダードとなった場合、1DCEPの為替ペアが他国のデジタル通貨における為替ペアのスタンダードになりますし、そうなるとDCEPをコントロールすれば、世界の通貨を自由に動かすことまでできてしまいかねません。もちろんDCEPの価値の礎となるBSNがどのようなリザーブ比率でDCEPの価値を算定するかにもよりますが、FRBの地下に眠るとされる米ドルの価値根拠、膨大なゴールドを誰も見たことがないように、BSNのリザーブレシオがそのとおりに保管されていることを証明する方法はありません(ブロックチェーン上のコインであればアドレスで捕捉することは可能です)。

この、デジタル通貨を核とした通貨戦争は、次世代のシニョリッジ(通貨発行益)をどの国家が取るのか、その分水嶺となる、歴史的に見ても極めて重要なイシューです。グーテンベルクの印刷技術革命で聖書・宗教が広まったと同じく、このデジタル通貨発行により、世界の力学は根底から大幅に変わり、革命的インパクトが市場に与えられることも十分にありえます。一つ言えることは、デジタル通貨とブロックチェーンは切っても切り離せない関係にあり、通貨そのものとして流通するかは別に、技術要件ではデジタル通貨は必ずブロックチェーンに依拠します。その意味ではビットコイン・アルトコインの価格はまだまだ上がりますし、技術としてのブロックチェーンはよりディープな注目を集めてくることでしょう。
我々ビート社は、DCEP、BSNの実装はもちろん、独自の暗号型クーポンのCMWT実装や言語対応、アプリのUI・UX刷新などを全速力で行っており、デジタル通貨政策で必須の技術を一通りカバーできる体制を構築しています。他方で米国のVisa決済周りを始めとする領域においても伝統的金融機関と橋頭堡を築きながら事業を進めておりますので、人類史最高峰の通貨革命・金融革命で市場を掌握できるよう、引き続き尽力する所存です。デジタル通貨の話題が盛り上がる好機に、様々な方向から様々な視点でユニークな仕掛けを万全に準備しておりますので、これからのビート社の取り組みも是非ご期待くださいませ。

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Beat holdings limited(9399)CEO。早稲田大学商学部卒。実業家としての経験を活かし、複数の上場企業における投資銀行/バリューアップ業務を豊富に経験。2016年衆議院予算委員会における中央公聴会にて、最年少公述人として日銀の金融政策に関する意見を述べる。
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