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オフも油断は禁物です

こんにちは、セタゲンゴです。

水戸ホーリーホックの2022シーズンが終了し、ロスになってる方々もいるかもしれません。

私自身も試合がない週末は物足りなく感じてしまっています。


でももうフロントは来シーズンに向けて動き出しています。

社内での組織編成に変化があり、社長小島のリーダーシップのもと、キックオフミーティングも行われました。

一人一人が複数のミッションを持ち、責任を持って推し進めていく。

高度な能力が問われる部分も多分にあると思いますが、ワクワクが勝っていると言うのが本音です。

早速課題、というかやることはいっぱいあります。

新体制発表はいつにするか、ドラフト会議はどうしようか、マスコット総選挙に向けては、必勝祈願もそうですし。

再来年のクラブ創立30周年事業もありますし、県北プロジェクトもですし、とにかく裏方はやることいっぱい盛りだくさんなんです。

とにかくまずは来シーズンにむけてこの時期にいかにしっかり仕込めるかで、その1年の過ごし方は大きく変わりますからね。

とにかくオフ中もいろいろ大小のイベントはやっていきますので、お楽しみにしてください。

ホーリーホック的コミュニケーション

そんな中ですが11/3、千波湖で明治安田生命さんのウォーキングイベントがあり、300名(実質スタッフと選手が加わり310名)が参加しました。

晴天にも恵まれ、唐山選手、山田選手、柳町選手が参加したこともあり大盛況。

全員で記念撮影

シーズン終了後に選手と交流する機会があまり作れなかっただけに、ファンサポーターも多く参加してくださいました。


この日についてご紹介したいこぼれ話は、参加した選手たちの立ち振る舞い。

ウォーキングがスタートして先頭を歩いていた唐山選手のところへ、すごいスピードで迫ってきた山田選手。

どうしたのかと思ったら、

「ここからゆっくりペース落としながら後ろの方まで行けば、多くの方々と交流できるので」

という理由だと。

そこからニコニコしながらまた後ろの方へ下がっていきましたが、選手がそんなことを考えて行動していることが誇らしかったですし、いい意味でスタッフの期待を大きく裏切るような行動に、感心すらしてしまいました。


ちなみに私は唐山選手の近くを歩くミッションでしたが、彼もその人柄全開でして。

話しかけられれば常に笑顔で対応していて安心できました。

気づいたら参加者の方のワンコを預けられ、一緒にお散歩する展開になってましたが、それすらもはや自然な光景で。

(向こうから変なの来てるw)

柳町選手もファンサポーターの方のペースに合わせて最後方をゆっくり一緒に歩いていたようで、後でSNSをチェックしましたが、とても良い対応ができていたようです。

20歳の3人ですが、頼もしいなと思える振る舞いで、世の中でいうとまだ大学2年生とかですが、プロサッカー選手としての成長を感じることができました。

彼らのお陰で参加者の皆さんの満足度も高かったと確信しています。

2023アイデンティティ

そんな11/3はもう一つ大きな発表を。

2023シーズンの新しいユニフォームのデザインをリリースさせていただきました。

©️MITOHOLLYHOCK

グッズおじさんたちと一緒に、半年以上前からコンセプトやデザインについて会議を重ねてきました。

皆さんにとってどこか懐かしく、しかし新鮮さもあるデザインになったのではと思いますし、是非多くの方々にご購入いただき、来シーズンもいっしょに戦って頂ければと思ってます。

ユニフォームはファンサポーターを繋ぐアイデンティティですからね。

ちなみにグッズおじさんたちはもう次は来シーズンのコラボユニ、そして2024シーズンユニと、先へ先へと準備を進めていくんです。

皆さんに良いものをより早くお届けするために、みんな日々努力させていただいております。


余談ですが、うちの娘はピンクのGK用がお気に入りとのこと。

「ホームはみんな買うだろうからね。目立つのはピンクでしょ」

だそうです。

2022シーズンは赤(こちらもGKモデル)を選択していましたが、来シーズンも同様のようです。

恥ずかしがり屋さんのくせに(笑)

ファミリーセッション

シーズン終了後、1年間応援してくださったパートナー企業の皆様に向けた感謝会を実施しました。

選手たちも全員参加し、個別に感謝の気持ちを伝えることができたかなと思っています。

また個別に企業訪問をさせていただいたり、各サッカースクールにも行き、子供たちとの交流も行ってきました。

水戸ホーリーホックとしてはこういった活動の一つ一つをSNSを通じて発信し、少しでも多くの情報を世の中にお届けしていこうと考えています。

それが関わってくださる皆様との繋がりをより良いものにしてくれると思っていますし、選手たちも自分たちの取り組みが世に出るとなると、改めてちゃんとやらなくちゃという気持ちになってくれるはずです。


そんな中、今シーズンの選手たちの最後の活動となったのがファミリーセッション。

これはトップチームの選手とアカデミー所属の選手が交流するというもの。

オンラインではありますが、ジュニア、ジュニアユース、ユース、トップの選手が22のグループに分かれ、自分の人生における「心が大きく動いた出来事」を発表し合うという企画です。

下は11歳から上は45歳の本間選手まで、全員がグループに分かれて色々な話をし合い、最後に全体でよかった話を発表するというもの。

グループの分かれるトップチームの選手たちも自分の話をするし、アカデミーの選手の話にもコメントなどやアドバイスをする。

まさにオンラインがなせる最高のコミュニケーションであり、私も1つのグループのファシリテーターを務めながら、この取り組みの素晴らしさを噛み締めました。

©️MITOHOLLYHOCK

まだ10代とはいえ、誰もが1人の人間。

多感な思春期を迎えてる子も少なくありません。

日頃は知り得ない家庭環境や過去にあったことを共有することで、聞いているだけでも心が揺さぶられる時間だったと自信を持って言えます。

ある14歳の子が話してくれたお祖父さんが亡くなった時の話。

痴呆で最後は色々な方に迷惑を掛けてしまったが、お葬式に本当に多くの方がいらっしゃり、お祖父さんの人生の大きさを強く感じたそう。

残されるお祖母さんを心配になったそうですが、お祖父さんの人柄がこれだけの人を集めたことに感銘を受けたという話は、これが中学生の発表か、と驚きました。

また彼はそのお葬式で、忙しくてお母さんとの会話が少なかったことに寂しさを感じ、改めて家族のコミュニケーションの大切さに気づけた、と。

果たして14歳の時の自分にこんな感性があっただろうか

それをこうやって言葉にできてプレゼンできただろうか

そう考えると、彼のスピーチは私の中でも今シーズンのトップクラスに入る心が揺さぶられた瞬間でした。


他にも多くの子供たちが家族への感謝を口にしてくれていました。

私が担当したグループで鵜木選手が、

「家族や支えてくれる人を大切にしない選手は応援されないし、徐々にベンチやピッチに外においやられていく。家族への感謝を常に持ってほしいし、それができていることは素晴らしい」

と話してくれたのですが、こういう選手の言葉で、若い子たちは自分の考えに自信が持てるようになれるのだろうなと思いながら聞いていました。

余談ですが鵜木選手は8月に加入し、3ヶ月しか経っていないですが、本当にチームに、そしてクラブに溶け込んでくれています。

大洗町PR大使としてもすごい積極的に参加してくれ、オフに入っても大洗の海に行き、SNSでアップしてくれるなど、心からこういう取り組みに参加していたことを証明してくれました。

こういう姿勢は必ずファンサポーター、パートナー企業や行政の皆さんにも届くし、応援したいと思うのです。

それは水戸ホーリーホックが選手たちに求める理想像であり、加入したての鵜木選手がそれを体現してくれたことをとても嬉しく思っています。

鵜木選手はきっとこれからもっともっとすごい人間になると確信しています。

さいごに

こうやって選手たちはシーズンが終了してからも色々と活動してきました。

正直、来シーズンいる選手いない選手あると思います。

シーズンが終わってしまったら気持ちが抜けちゃう選手もいるはずです。

でもこれも仕事だし、これができる選手になってほしいと1年間クラブをあげて向き合ってきましたので。


もしかしたら他クラブの選手は、こういう取り組みを面倒臭いと思うかもしれません。

もしかしたらうちの選手にもそういう気持ちがある選手はいるかもしれません。

これは西村GMもよく理解していますし、私自身も三流選手として当時サッカースクールとかに行かされてたとき、イヤイヤだったという気持ちからも、良く想像できます。

でもなぜイヤイヤだったのか。

もちろん自分の意識に低さが最大の理由ではありますが。

それ以外にもそういう取り組みを評価してくれないクラブだったからかなと。

「お前は試合出てないからこういう部分で貢献してこい」

っていう空気がどうしてもあったからかもしれません。


水戸ホーリーホックはこういう部分にこだわり、人間教育に注力しているクラブ。

サッカー”も“できる人間を育てるクラブです。

だからこそ、選手たちは積極的に参加してくれるし、適当に対応はしませんし、私たちクラブもそういう選手たちを最大限評価させていただいています。

こういうオンラインでのコミュニケーションができるようになったことは、コロナ禍になったことが大きな要因です。

コロナ禍をチャンスにできるかどうかは自分次第。

つまり。

オフだってチャンスにできるはず。

もっともっと仕掛けていきますのでお楽しみに。


私たち水戸ホーリーホックは、本気で地方クラブのモデルケースになります。

6年後スタジアムができる頃、11歳の少年がトップ契約にたどり着けることを願って。

それでは、楠本選手の契約延長を祝って。

グーテナハト。


頑張るときはいつも今
瀬田元吾

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