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記述研究所の添削例8

こんばんは、記述研究所の源です。本日も添削例を見ながら確認していきます。
この添削例シリーズは、記述の答え方のヒントをお伝えし ています。キーワードを覚えるだけでは対応できない問題での考え方を伝えていきます。

ただし、このように答えなければいけないというものではなく、自分の解答を読み直す際の参考にしてほしいことを伝えています。

今回はアプローチ配置計画について問われた時の解答方法です。複数問われた場合には、しっかり全てに答えましょう。

それでは解答例を見ながら説明していきます。


設問:周辺環境を踏まえた建築物のアプローチと配置計画について述べよ

設問
解答例

今回の設問は、周辺環境を踏まえることを求めています。このため、周囲の道路や商業施設、住宅との関係性を考えながら設計したことを伝えるようにします。
また、アプローチ計画と配置計画の二つについて問われているため、どちらにも答えなければなりません。

それでは、解答例を分析していきます。

解答例修正ポイント


今回の設問ではアプローチ配置計画について問われています。複数の項目を問われているため、解答が何について答えているかを明確にできています。

解答例では、①施設部門のアプローチ②居住部門のアプローチ③住棟配置について分けて答えていますので、伝わりやすくなっています。


施設部門のアプローチ

わかりやすい計画となっている理由がはっきりとしていません。幅員の広い道路=人通りの多い道路という点に着目して、人の目につきやすいという理由を加えます。

居住者のアプローチ

住宅地が立ち並ぶ道路からアクセスすることで「連続性」に繋げています。なかなか一読しただけでは、何を意味するのかが伝わりません。
設計意図としては、落ち着いた雰囲気のある住宅地側から居住者アプローチをとり、静かな環境が連続していることを表しているのだと思います。

しかし、周辺環境として考えた場合、住宅地に面している側にアプローチを計画する必要性は少なく、南側に居住者のアプローチを取る理由としては弱いと考えます。

この場合は、目的の異なるアプローチは分離させることを思い出してください。車と歩行者、利用者と管理者などは明確に分離させる必要があります。

各種アプローチ

今回も、施設利用者と居住者では建物に入る目的が異なる人々ですので、アプローチを分ける必要があります。このため、動線を分離させるために居住者のアプローチを住宅地側にした理由とします。

また、居住者駐車場側にも入口を設けていますので、この工夫についても記述できます。


住棟配置

居住者の住宅を南側に向けて計画することで、採光が取れ、快適性を高めたことを記述しています。

南側に向けて、開口部を大きく設けたことで明るい部屋としたというように、具体的に工夫したことを付け加えると伝わりやすくなります。

住棟配置

また、今回の設問は周辺環境を踏まえた配置計画についてですので、解答例以外にも、北側の集合住宅と距離を開けた基準階を計画することでお互いのプライバシーに配慮したことも記述することができます。

さらに、カフェの配置計画として、交差点から目につく位置、商業施設に面する位置などとして記述し、集客性に期待したことも周辺環境を踏まえた記述となりえます。


以上を踏まえて、記述研究所の解答例はこちらになります。

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