一級建築士製図試験を受けたはなし⑥

こんにちは、記述研究所研究員の源です。
先日、一級建築士製図試験結果の合格発表がありました。今回は私の合格発表時の経験をお伝えしたいと思います。なお、この経験談はあくまで個人的主観ですので、軽ーく読み流してください。

初年度のはなし

私が製図試験を始めて受けたのは平成26年「温浴施設のある道の駅」です。当時は仕事が忙しかったため、製図試験以降は製図のことをすっかり忘れ去り、合格発表の日程も全く覚えていませんでした。

製図初年度は、以前にも書きましたが完全に独学で臨みました。資格取得を焦っていなかったことと、根拠のない自信を持っていたこと、経済的なことなどから選択しました。

本試験2週間前に資格学校の模擬試験を受け、初めて他人からの評価を受けたのですが、箸にも棒にもかからない状態でした。
この時、「受からなくて当たり前」くらいに叩きのめされたので本試験では全く気負わずに気楽にできたことが功を奏したと思います。

この年の問題は比較的簡単だったと言われましたが、エスキスも早めに固まり、時間内に全てを完成させ提出することができました。
特に焦ることもなかったので、手応えとしては五分五分くらいかな?と思いながら帰ったことを覚えています。

試験が終わった後には何の情報も入れなかったので、自分のプランが多数派なのか、少数派なのかなど、全く知りませんでした。試験後に情報を入れないことは、余計なことを考えなくて済むので、今考えてみると、おすすめです。試験後に、何を心配したとしても合否結果は変わりませんからね。

さて、合格発表の日ですが、当時は忙しかったため、徹夜仕事でした。ほんの隙間に職場のソファーで仮眠を取っていましたが、携帯の着信音で起こされました。

資格学校からの電話で不合格を知ってしまったのですが、寝起きに腹立ちましたね。なんで、そのな余計なことを知らせてくるのだろう?と思いましたが、結局は勧誘だったんです。不合格を知った瞬間に、来年のことを考えるはずなんてありません。そっと、2度と電話しないようお願いし、電話を切りました。

学科試験結果の添削サービスで書いた名前などから結果と照らし合わせて電話したと思いますが、不合格だった人への連絡は、ある程度時間をおくべきだと思いますよ、営業さん。その方が、契約を取れる確率はあがると思いますけど…

今年の合格発表から氏名はなく、番号のみになっているので、このようなパターンでかかってくる電話は減るのでしょうか?もし、減るのであれば、良い変更なのかもしれませんね。

電話の後はさすがにイラッときたので、外へ出て頭を冷やしました。ふと気付くと雪が舞い落ちてきていました。ジワっとくる悔しさはありましたが、涙が溢れるほどではありませんでした。

今考えると、人生で最も忙しい時期に受験していたわけで、睡眠時間を削りながら日々、勉強していました。努力が足りなかった訳ではなく、勉強の方向性が間違っていたのが、後々、反省したところです。

二年目のはなし

二年目の製図テーマは「市街地に建つサ高住」です。基準階タイプであり覚えることが多いので過年度有利と言われていました。
ちなみに、昨年度の反省から勉強方法を見直し、資格学校に通うこととしましたが、選んだ学校は不合格電話をしてきた学校以外から選びました。根に持つタイプなので。

とにかく、二年目は燃え尽きるまでやろうと決めて挑みました。通学期間には1日1枚の作図を目標として、宿題は最低2パターン提出することを自分に課しました。まだまだ体力もあったので全ての時間を勉強に打ち込む勢いで無理ができましたが、今ではもうできないと思います。

試験当日はいつも通りに力を発揮できたと思います。試験時間中、用意していた飲み物、食べ物に手を付けることなく、トイレにも行きませんでした。それくらい集中しまくっていたのだと思います。

再現図を書くことはしませんでしたが、解答例などを見ても大きく外れたものはなかったので合格すると思い込むこととしました。ネットなどをみることもなく、試験後は製図試験のことを忘れて過ごしました。

二年目の合格発表日もなぜか徹夜で仕事しており、発表のことは何となく覚えていましたが、合格発表を見るよりもソファーでうたた寝をしていました。

昨年同様、着信で目が覚めましたが、通学する資格学校の営業担当者からの合格報告でした。同じ起こされ方でも、寝覚めはよかったです。
偶然にも、外は雪が降っており、一年前とは違う清々しい気持ちで雪を眺めていたのを覚えています。

まとめ

今考えてみると、私は今までの社会人生活で最も仕事が忙しかった二年間に受験していました。人それぞれの事情はありますが、忙しい中でも時間を見つけ、効率的に勉強することができれば合格できると思います。

合格率4割弱の相対評価試験であるため、ライバルよりも多く勉強することは当たり前です。さらには勉強法方が間違っていない必要もあります。

私が最も効率的と思う勉強法方は、やはり大手資格学校に通うことです。カリキュラムを消化不良起こすことなくこなせれば、まず、合格レベルには達するはずですから。あとは、やる気次第だと思います。

当然、その他の手法を用いても合格は可能だと思いますが、カリキュラム、テキスト、問題などの全てにおいて、大手との差は大きいと思います。

ただし、資格学校は「大金を支払ったのに、本試験で出題されたことを教えなかった!」ということを避けるためなのか、不要なことまで教えられます。このため、情報をうまく捌いていくスキルが必要になります。その点だけ、気をつけないと情報の消化不良を起こしてしまいます。
合格までの最短距離を早く見つけ、地道に邁進すれば、必ずゴールに辿り着けると思います。

最後まで読んでいただきありがとうございます。