【振り返り】コパ・デル・レイ 準々決勝 アスレティック・ビルバオvsレアル・マドリード

 2022/2/4
@サン•マメス

【スターティングメンバー】

アスレティック・ビルバオスターティングメンバー

アスレティック 4-4-2
GK
26 アギレサバラ

DF
18 デ・マルコス
5 ジェライ
4 イニゴ・マルティネス
17 ユーリ

MF
30 ニコ・ウィリアムス
14 ダニ・ガルシア
6 ミケル・ベスガ
10 ムニアイン

FW
9 イニャキ・ウィリアムス
22 ラウール・ガルシア


レアル・マドリードスターティングメンバー

マドリー 4−3−3
GK
1 クルトワ

DF 
17 ルカス・バスケス
6 ナチョ
3 ミリトン
4 アラバ

MF
14 カゼミーロ
10 モドリッチ
8 クロース

FW
21 ロドリゴ
11 アセンシオ
20 ヴィニシウス


【感想】
得点は最小得点での決着ではありましたが拮抗した良い試合だったと思います。
失礼な言い方になってしまいますが、格下側が奮闘すると面白い試合になりますね。

【キックオフ前の互いの状況と予想】
直近のリーグ戦では試合終了間際に追いつきエルチェと2−2で引き分けたマドリー。この試合でエース、ベンゼマは負傷交代しこの試合も欠場。あと、忘れてはいけないのは各国の代表メンバーです。特にブラジル代表の4人はチームに前日合流というハードスケジュール。そのため4人ともスタメン起用は驚きました。
またベンゼマは怪我で不在のためトップはセンターはアセンシオを起用。

一方のアスレティックは、4回戦でバルセロナを延長戦で勝利し、
直近のリーグ戦では今季ここまでホームで無敗だったラージョにバジェカスで勝利。
ここ1ヶ月は互いにスーペルコパを戦いこなしている試合数も多く、特にアスレティックは延長戦を2回も戦っているのでスタイルを考えると少し厳しいのかなと言う予感もしていました。
スーペルコパと12/22のリーグ戦を観た感じではマドリー有利という感じでしょうか。

【試合について】
試合が始まっての流れですがアスレティックがボールを保持しているマドリーに対して前からプレスをかけて行く予想通りの展開に。もう少し詳細にいうと、マドリーのサイドバックにボールが入る、もしくは、センターバックがサイドにボールを持ち出そうした時点でプレスのスイッチが入ります。
対してマドリーはクロースやモドリッチがサイドに流れてサイドで数的優位を作りプレスを回避を試みていました。しかしサイドで数的優位を作ってボールを渡してもそこで取られたり、モドリッチからの展開に対してアスレティックの中盤2枚の素早いプレスでアスレティックはボールの奪還に成功するシーンが何度も見られました。26分までマドリーがシュートを打てなかったのはそう行った点も理由でしょう。このアスレティックのプレスに終始マドリーは苦戦します。個人的に特に試合を通して良かったのはダニ•ガルシア。前半の可能性を感じさせるミドルも含めて、効いてるシーンが多かったです。
とは言え、マドリーも全く攻撃の手立てはないわけではなく個人の能力の高さで、シュートに結びつける場面もいくつか見られました。
例えば28分のミリトンからヴィニシウスへの対角線のロングフィード。この場面はダニ•ガルシアに防がれますが、マドリーはこういう狙いがもっとあっても良かったなと思います。しかし精度とスピードとも素晴らしいフィードキックでした。
前半は0−0で終了。アスレティックの狙い通りで進んだ前半という印象でしたが、マドリーもそこまで焦っている印象はありません。
少し話はそれますが、ニコ•ウィリアムスの負傷は残念でした。ミリトンにも簡単には負けない強さと速さを見せつけていましたし、しっかりとマドリーの左サイドを苦戦させていました。

後半も同じような展開で進みました。
この流れで進んで行くのであれば、アスレティックの運動量が落ちてきてから展開が変わっていくのかなと思いました。マドリーも狙いのもそこにあったのかと思います。しかしアスレティックはなかなか運動量が落ちませんでした。実際は少しづつオープンな展開になってきたのですが、プレスの綻びに繋がりはしなかったのがこの結果に結びついたように思います。
ポイントは2つあったと思います。
1つは前半からプレスが効いて早い段階でボールを奪えており、ボールをアスレティックが保持できてたため消耗度合いを抑えられた点。ここはチームとしての狙いから得られた副産物でしょう。反対にマドリーも前からプレスに行くことはないので、その点も消耗を抑えられた要因かと思います。マドリーは後半、トップの真ん中をロドリゴに変えましたが、大きな変化は見られませんでした。やはりベンゼマの方がビルドアップのパスコースに顔を出す動きが何枚も上手です。ベンゼマがいればなぁと思わせる試合ではあったかと思います。

2つ目はアスレティックの攻撃です。後半は特にイニャキ•ウィリアムスの背後を取る動きが顕著でした。この動きが直接点に繋がることはなかったのですが、マドリーのバックラインを下げさせ、不要な中盤でのロストの機会を減らし、しっかりとセットした状態からプレスをかけられたのが最後まで効果的にプレスをかけられた
要因でしょう。1つ言っていないといけないのは、マドリーの両センターバックです。特にミリトン。フィジカルとスピードでウィリアムスともやりあえるところを見せつけていました。プレミアリーグでも十分通用しそうですね。まあ、個人的には移籍して欲しくはないですけど、、、

明らかにプレス強度が下がったと感じたのは80分のカゼミーロの1対1の手前のシーン。ここはモドリッチがうまくプレスを回避して前線に運んでいます。ここで点を決められなかったのが命運を分けました。

試合を決めたのはニコ•ウィリアムスと交代したベレンゲル。素晴らしい切り返しからの左足のシュート。カゼミーロのパスがカットされて決められた流れでしたが、やはりあの時間までしっかりとパスをケアし続けたからこそ繋がる得点でした。ベレンゲルは今シーズン初得点とのこと。得点力不足のアスレティックにとってはこれをきっかけに調子を上げて欲しい選手でしょう。

【結論】
アスレティックの期待する流れで進んだゲームだったと思います。クラブとして非常に調子の良さを感じさせる試合でした。1シーズンにアトレティコ、バルセロナ、マドリーを破るクラブなんて過去にいたのでしょうか。おそらくいたとしてもそう多くはないに違いないでしょう、アスレティックは凄いことをやってのけました。得点力不足が改善されないとリーグ戦は苦戦が続くでしょうか、しかし3強が全て敗れたコパ•デル•レイはこの流れで勝ち取って欲しいなと思います。





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