任天堂の新しいものを生み出す力はどこから生まれる?

任天堂はそもそもイノベーションを志向する企業である
- 根底には「娯楽はいずれ飽きられる」という想いがあり、娯楽を提供する企業としては常に世の中にない新しいものを提供していく必要があると考えている
- 新しいものといっても、最先端の技術を用いるという意味ではなく、現行の技術や汎用品を用いて廉価に抑えつつ、これまで世の中になかったニーズを開拓することと捉えている
- 廉価で新しいニーズを追求する姿勢は「世界のユーザーへ、かつて経験したことのない楽しさ、面白さを持った娯楽を提供する」という経営方針にも表れている

任天堂がイノベーションを生み出す仕組みはBSにある
- BSの8割以上(約1兆円以上)は流動資産であり返済の必要がない自己資本が原資となっている
- リッチなキャッシュの中から、事業の黒字・赤字関わらず、毎年500億円以上を研究費に投下し、複数のシーズを常に走らせている
- その中からユーザーのニーズやソフトウェアサプライヤーのニーズに合った製品を世に出していき、上手くいった製品でキャッシュを回収し、リッチな流動資産を確保している


 上記のようなとこまでは何となく汎用化していえそうですが、じゃあどうシーズの中から当たるプロダクトを拾い上げるのか?となると、途端に説明が難しくなります。以下の株主説明会Q&Aの中でその点に関する質疑応答があるのですが、ざっくり言ってしまえば個人のソフトパワーみたいなものに依っているとのこと。だからこそ他社が真似できないユニークなポジションを築いているとは思いつつ、もう少し他社でも参考になるような形に形式知化できるとよいなとコンサル的には思いました。


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