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ぬり絵=もどし作業

塗ってる自分があまり好きではなかった幼少期

私は小さい頃からぬり絵が好きで、いつも一心不乱に塗っていた。
ただ、性格的には保守的で「人と同じ」に安心するタイプだったので、いつも塗り終わったものは「お手本」と似ていて、我ながら本当につまらない仕上がりだった。

肌は「肌色」、髪は「黒」や「茶色」、洋服は「暖色か寒色のグラデーション」といった感じ。
あと、はみ出すのがどうしても嫌で、周りを濃く塗ってから中を薄く塗る手法もずっと変えていなかった。

たまにいる「髪をピンクとブルーのミックスにする子」とか、「洋服に自分で柄を描きたす子」とかの感性を大変うらやましく思って、自分の才能のなさにがっかりしたこともたくさんある。

もちろん、大人になった今では多少は色遊びできるだけの経験値が貯まったし、そもそも今の時代に「肌色」は存在しない。

そんな中にあっても、やはり私は「見たことある感じ」に落ち着くし、安心感を抱く。
色を塗ることで、「あるべきもの(色)をその場所に戻す」という感覚が近いのかもしれない。

塗る前のぬり絵に抱くトキメキ

「あるべきもの(色)をその場所に戻す」ということにつながるかもしれないが、まず下絵を眺めているのが好きだ。
これから色を取り戻して、完成に向かう高揚感がある。
ずっと眺めていられる。
単純に細かくて美しい絵が好きというのもある。

ぬり絵は考えが溢れがちな私にとって大切な作業

私にとってぬり絵は多分、グチャグチャと気持ちや考えがまとまらない脳をニュートラルにしてくれる「もどし作業」なんだろう。

余計なことを考えないで済むし、なんだかやりとげた感もある。
塗り方の技術は伴っていなくても、とても充実した時間を過ごせるのだ。

仕事が忙しくて、普段はなかなか触る暇がないが、これからもまったりとつづけていこう。

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