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熱中症の具体的な対策

人の身体の60%~70%は水です(年齢によって変化します)。
骨や歯を覗くと、人の身体のほとんどはタンパク質と水でできたゲルと言えます。
水を含むハイドロゲルは、水を失うとゲル特有の柔らかさや弾性がなくなってしまいます。
10%失っただけでも、ゲルの柔らかさや見た目(形状・色)は変化してしまい、性質を大きく変えるものもあります。

人の場合はどうでしょうか?

熱中症の症状

体の水分が2%失われるだけで、喉の渇きと食欲不振に襲われ、運動能力が低下します。体温調節機能も低下します。
3%失うと、更に強い喉の渇きに襲われ、頭がぼんやりしてきます
5%も失うと頭痛がし、情緒不安定になります。体に力が入らなくなり眠気に襲われることもあります。
10%となると、大変です。身体が痙攣し、循環不全に陥ります。意識を保つのも難しいでしょう。
20%は危険どころではありません。命を失います

水は体内の酸素や栄養の運搬、発汗による体温の調節体内の浸透圧やpH調整(弱アルカリ性を保つ。人の体液はpH7.4)、老廃物の除去など、数えきれないほど多くの役割を担っています。
3%でも失ってはいけません。
体内の水分を3%失った時の、強いのどの渇きや頭のぼんやり感は危険信号です。この時点で速やかに涼しい場所に移動し、水分補給(塩分を含んだスポーツドリンクが最適)をしなければなりません
もちろん、こうならないように対策する必要があります。

では、何をすれば良いのでしょうか?

基本的な熱中症対策

まず基本的なことですが、
暑い場所で長時間過ごさないことです。
そして、栄養(特にタンパク質)と水、十分な睡眠をとることです。
当たり前のようですが、これが出来ていない為に熱中症になってしまう方が多いんです。
年を重ねるほど体の水分量が少なくなるため、高齢の方は特に注意が必要です
一日に必要な水の摂取量は成人男性で約2.5リットル。
食品などから接種する水分を除くと、約1.3リットルになります。
性別や年齢、食事量によって変わりますが、
一日1リットルは水を摂取する必要があります

見落としがちなのが、小さな子の状態です。
小さなうちは、地面と体・頭の距離が近いため、地面から放射される熱をもろに受けてしまいます
外を出歩くときは、大人より強い熱に晒され易いことに留意してください。
また、マスクは不要です。
乳幼児が重篤化し易い感染症が流行っているわけではありません。
暑い中、小さな子にマスクをつける方が危険です。

身体の冷やし方

外部冷却内部冷却という二つの方法があります。
簡単なのは外部冷却ですね。
水で濡らしたタオルやアイスパックを肌の上からあてる扇風機などの風にあたると言った方法です。
皮膚の下を瞬時に冷やすことが出来ます。

しかし、外部冷却で身体の深部を冷やすことは出来ません。
深部まで冷やす内部冷却で思い浮かぶのは、冷たい水やスポーツドリンクなどを飲むことです。
一番効果的なのは、細かく砕いた氷を飲むことです。
なぜかというと、氷の状態で身体の中に入っていくため、身体の中で融けるときに熱を奪ってくれます
砕いた氷を持ち歩くと良いですね。

そして、外部冷却と内部冷却は併用して下さい
両方行うことで、効率よく身体を冷やすことができます。

外部冷却で効果的なのは腕と足を冷やすことです
腕と足は比表面積が体幹部よりも大きく、身体の外に熱を逃がし易いようになっています。
冷えていなくても、水道水などに足と腕をつけるだけで効果があります
近くに水がないときは、冷たいペットボトルや氷を持つ、腕や足にあてるのも良いですね。

熱中症を防ぐため、マスクは外す

そして、大人でもマスクは外して下さい。
外でつける必要はありません。室内でも密集していなければ不要です。
そもそも、海外では早くからマスク着用義務をなくし、マスクなしで多くのイベントが行われています。
サッカーの欧州選手権やテニスのウィンブルドンは有観客かつマスク無しでした
大谷翔平選手が出場したメジャーリーグのオールスターは、満員の観客でマスクは無し
オリンピックでも、日本は行き過ぎた対策をしていますが、海外では大勢がマスク無しで集まってオリンピックを観戦しています

なぜかというと、重要なのは死者数と重症者数だからです。
昨年の時点で減少していた上、ワクチン接種が進みました。
メディアは執拗に陽性者数を報道して不安を煽っていますが、陽性者数を必死になって追うのは意味がありません。
重症化し易いのは高齢者で、重症者と死者のほとんどは高齢者施設と病院内での集団感染で出ています(他国も同じです)。
多くの人が感染し、ワクチン接種も進んだことから、免疫が出来ています。
それは「感染しない」わけではありません。
重症化し難くなる」ということなんです。
他の病気も同じです。
感染だけにフォーカスするのは奇妙ですね。

高齢の方も、ワクチン接種が二回終わっていれば、マスクは外した方が良いですね。
猛暑の中、マスクを着けたまま行動するのは危険です。

最後に、水分補給は重要ですが、塩分も必ず取って下さい。
電解質は身体の中で重要な働きを行う、欠かせない物質です。
スポーツドリンクが好みで無い方は、特に塩分に注意して下さい。

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