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虹色に輝くカブトクラゲ

クシクラゲ類は触手を持たず、球形や楕円形をしています。
しかも、刺胞動物のクラゲのような針を持ちません。
一般的にイメージされるクラゲとは随分違います。
以前投稿した「クラゲの化学」でも触れましたが、オビクラゲやフウセンクラゲ、ウリクラゲ、カブトクラゲなどが代表的です。

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ウリクラゲ(新江ノ島水族館HP:http://www.enosui.com/diaryentry.php?eid=04151)

そんなクシクラゲ類の中で、個人的に好きなのがカブトクラゲです。
クシクラゲ類の中では珍しい、傘型のクラゲです。
カブトクラゲの特徴は、光が当たると虹色に輝くという点です。

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キタカブトクラゲ:(新江ノ島水族館HP:https://www.enosui.com/diaryentry.php?eid=03838)
*タイトル画像もこの写真です。

縦に走る8つの櫛板(くしいた)を持ち、その櫛板を細かく波打たせることで泳いでいます。この櫛板に光が当たると、七色に輝きます。
板には細かい繊毛が並んでいるんです。
「泳いでいる」と書いてしまいましたが、厳密には遊泳能力を持っていないため、水中を漂っているだけです。他のクラゲも同様です。
水流が無いと沈んでしまうんです。

クラゲはタンパク質でできた、透明なゼラチン質の生き物です。と言っても、95%以上が水です。ハイドロゲルそのものだと思います。カブトクラゲは虹色に輝くハイドロゲルと言えるでしょう。

様々なクラゲを飼育していることで有名な、加茂水族館の公式Youtubeチャンネルでは、毎週土曜日オールナイトカモスイという生中継を行っています(17:30頃〜翌朝8:30頃、休みの時もあります。)。
今回はキタカブトクラゲなので、その美しさと不思議さを堪能することが出来ます。
泳いでいる様子を見ると分かるのですが、傘と言うより、兜に見えます。
だからカブトクラゲなんですね。
ぜひ、動画でチェックしてみて下さい。


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