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メイド喫茶愛を語る〜マユリカ阪本・後編〜

マンゲキの中で、もっともメイド喫茶を愛する男として自負する彼が、前編に引き続きメイド喫茶の楽しみ方を語る。

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ネタ合わせにも使っていると言うと、普通の喫茶店でもいいんちゃう?と言われたりするんですけど、ネタ合わせって煮詰まったりすると相方の中谷とピリつくんですよね。

でも、メイドさんがいるというだけで和むんですよ! 
このクッションって僕にとっては非常に大事なんです。目の前にはブタ人間コンテストがいて(中谷のメイド喫茶ネーム)、それをずっと見ててツラくなると周りにメイドさんがいる。
まさに目の保養です。ネタ作りも捗るってもんです。

ネタ合わせの時はだいたい2時間くらいいて、別のメイド喫茶店に行って、また戻ってネタ合わせの流れが多いですね。
ただ、単独前の1週間前くらいの、本気のネタを作る時は行かないです。集中できないので。まぁ1ヶ月前なら行きますけど。

どうやらご主人様同士で暗黙のルールというのはあるらしい。

メイド喫茶って意外と毎日来てるご主人様がいっぱいいらっしゃいます。この人、普段何をして暮らしてんのかなって思うんですけど。まぁ毎日来てるのを知っているということは、僕も毎日行ってる。と言っても週3~4日くらい……人のこと言えないですけど。

一応、そういうご主人様たちもツンデレーダー(前編参照)を注文しはるわけです。ということは、みんなの前で晒しもんになるということなので、そこでシラっとされるとマジでツラいものがあるので、笑ってあげるとか、温かい目で見てあげるという暗黙の了解がありますね。ご主人様同士の気遣いもメイド喫茶ならではだと思います。

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ちなみにツンデレーダーでビンタコースなどの時に言われるセリフは、メイドさんによってまちまちです。それが楽しみの一つでもあります。

とはいえ、大体が「お前キモいんだよ」が多いですけど、ほかに覚えてるのは「私が立ってんのになに座ってんのよ! 立ちなさいよ!!」ってガツンと言われて立たされたり、「そんなに私のビンタ、お金払ってまでしてほしいの?」と言われて「はい、ほしいです」って答えると「じゃ、ビンタしてって言ってよ、もっと大きい声で、店中に聞こえるように言いなさいよ」って身もふたもないようなことで罵られ、その通りにしたらしばかれて……たまりませんね。

もちろん周りのご主人様たちはその姿を温かい笑顔で見守ってくれて。そういうの、山ほど経験あります(笑)。

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もし、阪本がメイド喫茶のオーナーとなるならどんな店をするのだろう。

ツンデレーダーはマストで色々なバリエーションを考えたいですね。とにかくツンデレーダー充実で。そしてドジっ子は常に在籍させたいですね。店側からしたら困ると思うんですけど、何回かに一回は水をこぼすとかね。

あとはメイドさんに水をお代わりした時は毎回話しかけるのではなく、3回に1回にしろって言いますね。毎回喋られるとありがたみがないので。もっともったいぶれって指導します。

あとはボケるなってことを掲げたいです。がっつりボケてくるメイドさんがいるんです。それもよくわからないボケを言うてくる。

たまたま13日の金曜日にメイド喫茶へ行った時に、帰りに「今日は13日の金曜日なので気をつけてくださいよ。帰りにリュックをガッとされるかもしれないですよ」って言われたんですけど、意味がわからなくて……ただただモヤモヤだけが残るという。今もよくわからなくて、逆に記憶に残ってるんですが。

とにかくボケられると、めちゃめちゃ冷めるんですよ。日常生活において、メイドはご主人様にボケないじゃないですか。それを守ってほしいとオーナーなら言います。

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では、個人的にオススメのお店を教えていただこう。

1位はやっぱり最初に連れて行ってもらったこれぞザ・メイド喫茶だと思う、大阪・日本橋にある、CCOちゃですね。
ツンデレーダーをとにかく体験していただきたいです。もし恥ずかしければ、アイスコーヒーを頼むだけでもシロップやミルクを入れてくれる時にニャンニャンって言いながら入れてくれたりするので。あと、めろめろメロンジュースとかは甘えてくれるようなセリフを言うてくれたりするし、お絵かきオムライスも、あぁメイド喫茶に来た~って思えるはずです。


2位は、e-maidで、ここで普段はネタ合わせをしています。ほぼメイドさんがいるというだけの喫茶店なんで。チェキで一緒に写真を撮ってくれるサービスはありますが、定食も食べることができるほんと、使い勝手のいいメイド喫茶ですね。

3位は、日本橋5丁目にあっためいどるちぇですね。もう閉店してしまったんですけど個人的には一番好きでした。
僕が恋したメイドさんがいたところで、中谷を頻繁にトイレに行かせた店です(前編参照)。もう一度復活を心から願うメイド喫茶です。

やっぱり、一度はメイド喫茶に足を運んで欲しいですね。テーマパークとしてマンキンで楽しんでほしい。メイドさんの過剰すぎるサービスに素直に乗っかって、可愛いものをまっすぐ受け止める自分自身でいてほしいです。それでも恥ずかしいと思うなら、それはもう来ないでください。

僕にとってのメイド喫茶とは「歯医者に行く」、「美容院に行く」の並びにある、生活の一部なんです。いつか卒業しなければいけない日が来るとは思いますが、それまでは通ってメイド喫茶愛を深めたいと思ってます。

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■マユリカ プロフィール
阪本と中谷のコンビ。
阪本の特技は遠投。中谷の特技は絵を描く事(イラスト、マンガ、似顔絵)、口笛、バク転、バク宙、ブラインドタッチ。
2020年「第9回ytv漫才新人賞決定戦」決勝進出
第二回上方漫才協会大賞 新人賞

マユリカINFO

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取材・構成/仲谷暢之(アラスカ社)
写真/月刊芸人編集部

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