公演を終えて〜ひびき〜

 どうもはじめまして。今回、役者を務めさせていただいた白石響です。

 劇団リブート『グッドバイ』、3公演とも無事終了しました。お越しいただいた方、公演をするにあたり協力してくださった関係者の皆様、本当にありがとうございました。

 正直、とても終わったという感覚がありません。ついこの間まで、本番なんてずっと先のことだなんて思っていたのに、気が付けばこんなところまで来てしまいました。
 思えば、本番を迎えるまでいろいろなことがありました。企画参加者それぞれが、大きな壁にぶつかり、悩んだ時期があったことと思います。それでも何とかその壁を乗り越えようと、みんなが互いに支え合って、試行錯誤を重ねてここまで来ました。そうして挑んだ本番。3公演とも、とても素晴らしいものになったと思います。僕自身、舞台上で幸せをかみしめながら演技をしていました。本当に最高の時間でした。

 今回、企画を通して、人っていいな、人とつながることって本当に幸せなことだなと強く感じました。
 今回取り扱った『グッドバイ』では、作中に登場する様々な人たちが、ひょんなことからつながりを持つようになり、最終的にはそれぞれが結ばれ、そこから愛が芽生えるようになります。
 実際の現場でも、人とのつながりを感じる機会が多くみられました。僕の場合、稽古の中でそれを感じることが多かったです。稽古場にいた人たちとは、たった2か月の間しか一緒にいなかったとは思えないくらい、仲を深めることができましたし、みんなのことが大好きになりました。この人たちと話したり、演技したりするのは、自分にとって言葉では言い表せないほど幸せなことだったし、みんなにとってもそうだったと信じています。人とつながることに苦労を要するようになってしまった今のこの状況下だからこそ、その素晴らしさをいつも以上に強く感じました。
 人と人とがつながりを持って、そこから愛が生まれる。そして、そんな人たちと一緒に何かをつくり上げる。それがどれほど美しくて、幸せなことでしょうか。僕は、これこそが演劇の、人生の醍醐味だと思うのです。

 もう『グッドバイ』をすることができない、田島周二や永井キヌ子をはじめとしたいとおしいキャラクターたちに会うことができないのはとても辛いです。でも本当に、この作品に、このメンバーに出会えたことは、自分にとって何よりも素晴らしいことだし、一生の宝物になったと思います。

 最後に改めて、企画に愛を持って関わってくださった皆さん、そしてその愛の結晶を観にきてくださった方々に心からお礼を申し上げます。本当にありがとうございました。またきっとどこかでお会いしましょう。




 グッドバイ。

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