見出し画像

ネットワークビジネスに潜むストックホルム症候群

先日、ビジネス仲間との間で「ストックホルム症候群」の話しが出て興味深い展開となりました。


そのきっかけとなったのが、ある自己啓発を事業とする企業の懸念点でした。


その懸念点が残念ながらMLM業界も一部同様と思えたので、その点を今日は書いていこうと思います。


MLMは、自己成長や経済的な成功を追求するための一つの機会であり手段でもあると思います。


ですが、このビジネスモデルにはいくつかの問題が存在するかと思います。


その一つが「ストックホルム症候群」という現象です。

皆さん「ストックホルム症候群」をご存じでしょうか?

ストックホルム症候群


1960年代にスウェーデンのストックホルムで実際に起きた銀行強盗事件に由来しています。

誘拐事件や監禁事件などの犯罪被害者についての臨床において、被害者が犯人との間に心理的なつながりを築くことをいう

ウィキペディア

この銀行強盗事件の人質が、加害者に共感や好意を寄せ、加害者が寝ている間に、何と警察へ銃を向けたり、解放後も加害者をかばうために捜査に非協力的だったなど、人質が犯人に協力して警察と敵対する行動をとっていたそうです。


何とも驚く心理ですが、甚大な圧力やストレスの、極限の状況下で、加害者と時間と空間を共にしていると、そんな信じられないことも起きてしまうのですね。


自分自身で判断が全く出来なくなる状況だったのでしょう。

ネットワークビジネスとストックホルム症候群


ネットワークビジネスでは、"成功者"と言われる人が、成功の秘訣や成功した姿を見せて、そのやり方やメンタルについてお話しをされることが多いと思います。


このビジネスに係わったことがある方は、一度はそんな光景を見たことがあるのではないでしょうか。

その"成功者"やアップライン、紹介者からの指導やサポートは時には価値があり、新たなスキルや知識を得られることもあると思います。

ですが、この関係性が過度になると、自分自身の判断力や自分の価値感を失ってしまうことがあるのではないでしょうか。


例えば、"成功者"やアップラインから、結果を強く求められる状況では、自分自身の意見や判断を押し殺してしまい、彼らの期待に応えようとしてしまうことがあります。

するとアップラインの言われるがままに考え、行動してしまう、、、
私は実際にそのような人を見たことがあります。

本人は、そうしたいとは全く思っていないにも関わらず、です。

このような環境下では当然、自己否定感やストレスが募り、自己成長どころではなくなっていきます。

ですが、自己の成長ためには自分の意志や判断ができることがとても大切ではないでしょうか。


自分自身の人生を自分で判断できずに、他人に誘導されたり、決められていくのは本末転倒です。


上記の例は、もちろんストックホルム症候群のような極限の状況とは異なります。


ただ、自己判断が出来なくなる状況に陥らないためには、"成功者"と呼ばれる人や、アップラインの教えていることが間違っていないのか、常に第三者的に自分を見つめて判断していくことは重要だと思っています。

"成功者"やアップラインが言っていることに違和感を感じたり、その状況が圧を感じるような場合は、自分自身が感じたその違和感や直感を信じて良いのです。

自己判断できなかったげじまゆ


私も以前は自分の意思や価値観が全く分かりませんでした。


当然、自分に自信もなく、自己肯定感はとても低く、物事の判断をするにも苦しんでいました。


そしてあるネットワークビジネスでアップラインの言われるまま、大量の製品購入をするために、大金のローンを組まされたことがあります。


そんな自分に嫌気がさし、勉強&実践を繰り返していったことで、自分の価値観や感情の整理、物事の判断が出来るようになっていきました。


情報が本当に多いこの社会で、良し悪しを決めていくのは自分です。


その判断力を高めていくには、自分が成長していくことが重要だと実感しています。


私は社員として内側からもこの業界を見てきましたが、残念ながら意識やモラルが低い企業や"成功者"と呼ばれる人、アップラインがいることは否めません。


そのような中、洞察力を高めていくことが、自分自身を守れる大きな武器になると思っています。

最後に、この記事の中で、成功者 に「" "」を付けているのは、何をもって成功者というのかは、個人それぞれの価値観で異なると考えていることと、

この業界の"成功者"と呼ばれている人の多くは、実際にはコストがかかり、利益はなく、実は大きな赤字であることを見てきているからです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?