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ハケンの人:バブル世代。

直属の上司はバブル世代、そして私は氷河期世代だ。高校生の時は女子大生ブーム、大学生になると女子高生ブーム、バブル世代を横目で見ながらさぁ社会人になると言った時にバブルがはじけ、団塊世代ジュニアだけに人数も多く、就職活動が本当に大変だった不遇の世代である。   さて、去年のコロナから派遣社員が続々と契約終了で切られてしまったのだが、そうなるとやはり業務が滞るとのことで、この春から復活させることになった。   そしてここのところとても奇妙な現象が起きている。派遣会社より紹介される

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ミモザ。

ときどき若手をお昼の社食に誘って、 日々の仕事に問題がないか、我慢しすぎていることはないか、さりげなく聞いたりしている。 先日、その一人がプライベートの話をし始めたので聞いていると、 あ!報告があるんです。彼女が出来ました! という。 おぉよかったねぇ。 前の彼女と別れて少し時間が経ってると言ってたもんね。 いつ出会ったの?と聞くと、2週間前らしい。 付き合い始めの2週間なんて、毎日本当に楽しいよねぇというと、コロナの影響なんて全くないような明るい笑顔で そうなんです!

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海苔巻きしょうゆ味。

今週から仕事始めの会社は多かったと思う。 例年であれば、年末なら仕事納めでカレンダー、 年始ならお年賀の菓子折りを持って取引先の担当者が挨拶に来られる。 というわけだったが、コロナのせいで年末年始の挨拶がほぼなくなってしまった。 これの意味するところは、いやらしい言い方をすれば、カレンダーもない、お菓子もない 年になってしまった…ということになる。 ところが、さっきゼロックスの近くで    「ご自由にお取りください」のおかきの缶を 発見する。 あれ?このおかきはどちらの

新興勢力と秋の空。

今朝のこと。マスクをしつつ、音楽を聴きながら会社の門をくぐると「あら~マスクしてたら誰だかわからなかったわ」と、遠くから大声で話しかけられる。 よくよく見ると、日々の清掃に来て下さるお掃除の女性だった。びっくりしたのが今まで敬語だったのがいきなり長年の友人のようにくだけた話し方になっていて、もともとこちらは社会人としての対応しかしていなかったのでこの変化にやや戸惑いを隠せない。 日々のお掃除はトイレがメインだったから、その方とは顔を合わせることはあっても、会釈をするか朝の

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ピーク。

自分が主催の会議前は微妙に緊張があるので チョコレートの摂取量が増える。 最近のお気に入りはオフィスグリコのアーモンドピーク。 そんな時に限って先輩が来る。 え?もしかして、、、2箱食べたの? これはですねー、150円なのにプラリネペースが0.3%入ってるんですよ。 なので、絶妙な味わいなんです。 0.3%ってさ、ほとんど入ってないに等しいやん。 で、でもですね。 アーモンドがローストしてあって、カリカリで、表面をキャラメリゼしてあるので、口の中で噛んだ瞬間に香ばし

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nutrition

先輩がちょっと確認したいことがあると言って、私の席にやってきた。 机のモノをチラチラ見ている。 ダイエット中って言ってなかった?      これカロリー高いよ? あぁ、これですか。 これはですね。 心の栄養なんで、身体にはつかない予定です。

健康診断、その後。

今年も無事に健康診断が終わり、目標の数字も達成し、ホッと一息ついていたら診断結果が戻ってきた。恐る恐る封筒を開けると、項目すべてが見事なA判定。こんな結果を見せられたら気も緩むものだが、ここで少し問題が勃発した。     いや、勃発ではない。 「わが身の振り返り作業」を実施することになる。 ちょうどXデーであった健康診断があった翌日に身内が亡くなったのだが、その時の体型といえば今までになく絞っていたので、去年は着れなかった喪服のジッパーがすんなり上がり、お通夜でもお葬式でも

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健康診断。

年に一度、会社の健康診断がある。病院からレントゲンの車だとか一気にやってきて、血液検査や尿検査、心電図に身長や体重を計りひととおり実施される。メインの検査がひととおり終わると、内科医による医師の診察と面談がある。 健康診断の結果は3年分のデータが並べられていて、例えばコレステロールの値がその3年でどう変化しているのかも本人が自覚出来る様になっている。また体重に±5㎏の変化がみられると、生活にどんな変化があってそのような結果になったのか?という質問をされる。 例えば、異動になっ

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「ビンボーくさい」の意味。

関西ではよく「ビンボーくさい」と言う単語がよく使われる。 これは「貧乏」の言葉が意味する経済状況を示すものではなく、思考や雰囲気、センス、広くは生き方そのものなどを指す場合が多い。 例を出してみよう。 バブルを謳歌した世代の部長が新入社員3人をなごませるために食事に誘った。 みな社会人なりたてホヤホヤの22才。 部長が「お店は予約したからね」と行ってみると、大学生ご用達のような大衆居酒屋だった。飲み放題込みの2500円だったらしい。 食事と飲み放題での金額なので、これはかな

「不遜」って書ける?

「私だ!」 受話器越しに半沢直樹で三話くらいから登場しそうな悪役頭取のイメージで低い声が響き渡る。 世界中の人が自分のことを知っていて、ナンバーディスプレイにその番号が出ていて、電話を取った人は自分が名前を名乗らなくともわかってくれるはずという前提で話す、そんな顧客がいる。 ある分野では世界的に有名だが、かなりニッチな業界なので彼の認知度は先日の都知事選の投票率よりはるかに低い。 かなりの高齢なので親も兄弟も亡くなっているだろうが、この態度で電話がかかってくると 「親の顔が

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のど越しで味わう京都のおやつ。

小学校に上がる前から、お盆には親戚と一緒にお墓参りをし、八坂さんを通りぬけて「鍵善」で涼を取るのが恒例だった。そう考えると、くずきり歴はもう数十年になる。 「鍵善」は、屋号が確認できているのが1695年、現時点で325年も続いている老舗中の老舗の京都の和菓子屋さんである。 歴史のあるエルメスでも1837年創業なので、業界は違えどダントツでその上をいく年月を重ねている。 店内に足を踏み入れると、中は一瞬ひんやりする。 改装する前だったか子供の頃はもっと暗く感じて、それだけで

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バレエシューズ。

毎朝、通勤時にすれ違うファミリーがいる。 40代前半と思われる夫婦はまだ1才になるかならないかの赤ちゃんを連れて、2人で会話しながら駅に向かって歩いていく。 ちょうどその日は雨の日で、夫婦はお揃いのHunterのレインブーツを履いていた。 翌朝、前日の雨が嘘のように太陽がまぶしかった。ふと足元を見ると、その夫婦はお揃いのバレエシューズを履いていた。 夫であろう男性は背も高く180㎝近い感じか。 黒の本革のバレエシューズ。 まず、その大柄の男性が履けるサイズがあったのに驚いた

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Spotify。

出勤前の慌ただしい時間は、心を一定にしつつも気分を上げる音楽を聴きたいので、毎朝Spotifyにその日の気分の単語を入れていく。 例えば今だと、「朝、春、さわやか、Jazz」というように。そうすると絶妙なセンスでもってこちらの気分をくすぐる音楽がセレクトされるので気持ちの良い朝がスタートできる。 ところが、今朝のSpotifyは少し様子が違っていた。ゆったりとしたとてもスローで低温の音が少しずつ流れてくる。顔を作ったり、朝ご飯を作ったりしながら聴いてはいたが、待てど暮らせどい

友を待つ桜。

桜について大好きなエピソードがある。 桜は、人一倍協調性があるらしい。 最初に咲いた一輪は 最後に咲く一輪を待って 満開になって一斉に散ると。 風が吹いても 雨が降っても 最初の桜は健気に散らないらしい。 日本人の特性を凝縮したかのような そんな性質を持っている桜。 今、世界のあちこちに住んでいる 日々さまざまな想いを抱えた 友人たちへ。 これから季節が変わって たとえ桜が散ってしまったとしても この写真に収められた桜の時間は止まったまま。ずっと満開ですから。 また

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