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コミュニケーション"コスト"を組織の"資産"にすることが出来ないか #Slack

最近よく考えているテーマがこれで、ある程度の答えが見えてきているのが最近です。

コミュニケーションコスト(を下げろ)ってよく言うじゃないですか。人と人の間のやり取りに無駄なコスト(理解する時間)がかからないようにすることって大事でしょというものですが、そもそもコミュニケーションってコスト(時間)をかけて行っているもので、そのコストがどこから出ているかというと会社の利益からでている訳です。


SlackとSalesforceで狙ってきたこと

コミュニケーションとは別軸ではありますが、リバネスで狙ってきたことは情報の蓄積(と開示)です。SlackとSalesforceに情報が蓄積されることで、それらを活用したアクションが取れると定義づけ、「蓄積・開示・分析・統合」の4つを行動規範にしましょうと位置づけています。
蓄積統合は難易度が高いので、ひとまず蓄積と開示をやりましょう。これは誰でもやろうと思えばできるから、というのがスタートでかれこれ9年が経過しています。

蓄積が資産になる:レベル1

Salesforceなんかは分かりやすいのですが、クライアントに対して行ったアクションを活動として記録しておけば、誰がどのタイミングでどんな提案をしてきたのかという履歴が残ります。
後々、同じ人に提案をする段になったときには、その人のレコードを見ることで過去のやり取りを把握し、より適切な提案をすることができるというものです。これは意図してデザインをしてきました。
Slackについてはもう少し粗い資産としての活用を狙っています。たとえば、何かが分からなかったとか、エラーが発生したみたいなことが起こったら、エラーコードを含めてSlackに書いておきます。
将来的に同じ事が起きたときにそのまま検索すると解決策がドンピシャで出てくるというもので、これはコミュニケーションそのものが資産化されていると言っても差し支えないでしょう

情報を蓄積することで資産になるというイメージは湧いたのではないかと思います

蓄積が資産になる:レベル2

2/14付でSlackが公開したSlack AIについてはこちらを参照

弊社では「Party on Slack」というSlackアプリを提供して、Slack内で生成AIを活用する方法を提供してきましたが、これの本家本元バージョンがついにリリースされます(日本語環境はまだだそうな)
何をやってくれるかというと
・スレッドの要約
・チャンネルの要約
に加えて、検索窓から検索することで例えばプロジェクトギズモってなに?と質問すると、生成AIがこれまでの情報をまとめてサマリしてくれるという機能で、Slackが生成AIと融合することになっています。

分析・統合は難しい

先程そんなことを書いたのですが、人間がやろうとすると難しかったことが、実は生成AIでパッとできるなんてことが起こりうるのが昨今の面白さだなと思っています。
生成AIに投入することができるトークン数は2023年に爆発的に増えました。最も大きいものだと書籍一冊分が入ってしまうほどです(ただし英語)。日本語でもそこまでには及びませんが、結構な量の情報をインプットすることができるようになりました。
これが何を意味するかというと、より多くの情報をもとに、テキストを解析してアウトプットすることができるということになります。
人間の脳みそと生成AIの計算機能、どちらが優秀なのかについては今のところ分かりませんが、今回のように元となる情報が存在してそれをなにかにコンバートするようなタスクの場合、LLMはかなりパフォーマンスするというのが私の感覚です。(逆に、なにもないところから面白そうな企画書を生み出すみたいな使い方をする場合はまだかなりの工夫が必要です)

そんな訳で、Slack上でコミュニケーションをしているだけで情報が蓄積され、生成AIを用いることで、微弱な資産だったものが大きな資産へと変貌する可能性があります。

コミュニケーションコストが資産になる時代はすぐそこ

そういった訳で、弊社リバネスナレッジではSlackを担いでいる訳ですが、それはそうなんですよ9年の活動履歴が残っている訳ですからね。
恐らくMSのteamsも似たようなことをやるのだろうと思いますが、今のところそういったニュースは目にしていません。どうなるのでしょう。
どちらかというとOpenAIと組んで新しい検索エンジンを作るっていうニュースが面白そうでしたね。打倒Googleなるのでしょうか。
さて話が脱線しましたが、コミュニケーションコストが資産になる時代はもう手が届くところまで来ています。すぐに使い物になるのかどうかについては使ってみないとなんとも言えませんが、この領域は本当に進化が速い領域です。
遅かれ早かれ、情報の蓄積が、組織のパワーになるという時代はやってくるのは間違いありません。
あなたの組織はその時に、波に乗ることができるでしょうか。これは大きなスピードの差を生み出すはずです。楽しみですね

なんでそんなことを書き始めたのかについて

実はさっきこんなことを発表しました

リバネスの #Slack 環境はエンタープライズグリッドというプランになっています。なぜかというと相手が無償ワークスペースでもSlackコネクトを利用することができるという、実質誰とでもSlackでやり取りできるという機能があり、これによってメールによるやり取りを激減させることでコミュニケーション効率をあげるという狙いがあります。 さっき管理画面見たら982個のワークスペース・1853チャンネル・2610人が接続されていました。 この間のやり取りをすべてメールでやっていたらと思うとゾッとするのですが、Slackを使うことでコミュニケーションコストを削減し、Slackでやり取りすることで生じたコミュニケーションコストは情報の蓄積という形で資産となるという考え方に至っています Slack10周年おめでとうございます。これからも頑張ってくださいね。Slack AIの着弾を心待ちにしています

https://twitter.com/geeorgey/status/1758010348664471640

実は弊社のSlack環境には社内メンバー130名に加えて、Slackコネクトを介した2610人が接続して日々のコミュニケーションを行っています。
それが何を意味するのかというと、社外とのやり取りを含んだ資産が形成されているということです。
これはリバネスにとっても大きなパワーになるだろうと期待しています。
実証はこれからではありますが、そんなことを期待して日々の実装を行っているのがリバネスのCIOですよというお話しでした。ありがとうございます。

ご相談お待ちしています

私が代表取締役社長をやっているリバネスナレッジでは生成AI関連だったり、Slack/Salesforceの立ち上げや定着支援を行っています。
いつでもご連絡ください。お待ちしております

noteにはこれまでの経験を綴っていこうかと思います。サポートによって思い出すモチベーションが上がるかもしれない。いや、上がるはずです。