おめでとう #Slack 10周年 & 生成AI後の世界について #SlackAIday
Slackの登場から10年だそうです。弊社が使い始めたのは2015年9月なのでまだ9年弱という経歴ではあるのですが、10周年記念で開かれたSlack AI Dayに参加させて頂きました
SlackAIについてはこちらからデモが見られるようなので、興味があるかたは是非ご参照ください
簡単に振り返るSlackAI
まとめたいチャンネルを設定しておくと、毎朝まとめが届くという機能。中の人に聞いた所、アナウンス系のチャンネルを設定しておくとキャッチアップが楽で良いのだそうな。Salesforceの場合、本国から英語で情報が降りてくることがあって、それのキャッチアップが大変だそうな。
リバネスの場合もシンガポール、マレーシア、フィリピンと海外メンバーが増えているのでいい感じに使える可能性はあります。
これはSlackの検索窓からプロンプトを入力すると生成AIが情報を要約して出力してくれますよというもの。これまでのようにキーワード検索した場合には最初はでないのですが、要約生成リンクを押すことでキーワードに合った情報を取得することもできるようです。
チャンネル要約系はSlackならではで良かったですね。特に期間指定をして要約してくれるんですけど、未読のみを解説させるという使い方ができます。これはいいなぁ。APIだと既読タイムスタンプの取得ができないのでカスタムアプリでこの機能の提供は不可能なんですよね。
押し寄せる情報の波に飲まれないために
これはSlackが極まっていくと必ず直面する話しで、通知すら見る時間が無い人なんてのがいたりします。真面目な人ほど未消化が気になってしまうようで病んでしまったりするんですよね。
チャンネル名が太字で表示されるというのは別に気にする必要ないというところに最終的には行き着く訳ですが、そこに至る間が難しさをはらんでいました。
SlackAIはこれらを解消してくれる可能性があります。
Slackというのはコミュニケーションハブですから、非構造化データの塊です。「はい」だけ打ってあるみたいなことは往々にしてありますし、文脈的には特筆すべき点が無いような情報もそこに存在しています。だって会話と同じですから。
その場にいなかった人がそういう会話履歴をすべて読んでいくのは現実的ではありません。あとから来た人はエッセンスだけ得られればそれで十分です。SlackAIを通して、情報の消化効率が上がるということに期待ができるでしょう。
実際に触っている訳じゃないので、これ以上のことは現時点で言えないのですが、コミュニケーションという情報密度が薄くなりがちなプラットフォームの中から、密度を上げた情報を取得できるようになる。これが未来のSlackの形で、すでに公開された機能という訳です。だれか購入したら詳細教えてください。
生成AI後の世界について
今回のイベントでは、東北大学の原山先生をお呼びして講演を頂きました。僕にとっては非常に示唆に富むお話しで、これについて触れておきたいと思います。
お話しの中で印象に残ったのは、発達途中の子どもたちの話しです。
大人はね、とりあえず触ってみないと話しになんないよということで、一ミリも異論なかったですね。あーだこーだ言ってるだけじゃ駄目です。触って何が起こるのかについて肌感を得ておきましょう。これはある種の大人の責任です。
生成AIが及ぼす影響
大人はいいんです、もう自己責任ですからね。何が起きても。
一方の子供はどうでしょうか。生成AIネイティブな子どもたちというのがいずれ育って行きます。なんならもう少ししたらうちのチビたちの手が届くところに自然と生成AIが現れる可能性が高い。AppleはSiriをアップデートさせるだろうし、生成AIと知っていようがいまいが、もうそこにあるものなんだよという日が訪れるのは間違いないでしょう。
大人から見ると、生成AIは時間圧縮効果が高く、楽になることに目が行きがちです。時間をかけて行わざるを得なかった作業を、頭を使うこと無く圧縮できる(可能性がある)というのが一番目立つ部分であり、そこばかりに囚われていると子どもたちのことが心配になります。
「しっかりと頭を使うということが無いまま大人になりゃしないか?」
そういう思考に至ったりします。だって私達は生成AIネイティブで育っていないから。苦労して頭捻ってお勉強してきたあれしか知りませんから。それをしないでちゃんと大人になれるのだろうか?というところは正直なところ僕にも分かりません。どうなんだろう。
例えば宿題を生成AIに見せてチートしちゃうみたいなことは想像に難くありません。サボろうと思えばいっくらでもサボることはできちゃう。ただ、それは従来の勉強方法に照らし合わせると全く育たないということになりますよね。
逆に、生成AI時代を見据えた宿題の出し方なんてものもきっとあるのだろうと思います。100文字という制限で物語の導入を書いてください。出力が面白かった人から順に点数をつけます。ちなみに点数をつけるのも生成AIが行います。みたいなのも良いかもしれない。出力を1000文字以内でみたいに制限しておけば、生徒30人いたとしても3.3万文字です。Claudeですら余裕で処理できてしまいますね。こんなプロンプトで評価するって事前情報を与えておいても良いでしょう。試行錯誤はいくらでもできる訳ですから、そういった仲で表現力を鍛えるなんてこともできそうです。
子どもたちの成長方法はすでに変わってきているのだろう
これは別に生成AIに限った話しではないのだと思います。将棋の藤井聡太棋士だって、AIと一緒に将棋の深淵を覗きにいったからこそ今があります。AIは幸いなことに人間と違って疲れません。いくらでも付き合ってくれるという特徴がある訳です。興味を深堀りしていくような教育にはおそらく向いているのではないでしょうか。
自分の子供時代のことを考えれば、先生ガチャというのは確実にあったよなと思うわけです。先生は人間でしたから、彼らによって自分の興味がプラスに成ることもあればマイナスになることだってある訳です。そういったガチャ感を平均化してくれるという効果はきっとあるんじゃないかな。
一方で、AIに操られてしまうという可能性もありますよね。教育を生成AIに任せっきりにした世代の思想がなんかヤバい、という世界に進む可能性はゼロでは無いわけです。
今はすぐになにか対応が必要という段階では無いのかもしれませんが、せっかくの生成AI時代だからこそ、それに触れながら育つ子どもたちに寄り添う必要はあるのかもしれないななんて思っています。
人に寄り添うということ
僕自身こんな感じなので
こんな雑なことを言ってしまったりするのですが、ちょっと今は反省しています。僕は元来システムは人間の仕事を奪って楽にしてくれるものとして享受するタイプだったのですが、今まさに生成AIを使うことでそれを実現するための仕様書を書いていたりします。
AIが出すフィードバックは、直接人間に伝わります。これは本当にすごいことです。業務改善みたいなものにだって使うことはできる訳ですが、どこまでそれを追求するかについては検討したほうが良さそうです。
ものすごくしっかりしたフィードバックがあることによって、人間の成長は一気に加速する可能性はあります。ただ、それが人間という生命体に寄り添った形で提供されるかどうかはまた別の話しなのではないか。
インプットが多すぎたときに人間はどのように反応するのか。とっとと取り入れて成長するぞ!という人ばかりでは無いのだろうとおもいます。カリカリにチューニングされたAIを人間が対峙したときに、ありがたいと思えない人はおそらくいるのでしょう。そのようなときに人間に寄り添うような、ある種の遊びを設計しておくみたいなことは、人間とのインターフェイスとして生成AIを活用していく場面には必要になるのかもしれません。
もやっとした話しではあるのですが、ここ数日のインプットの中で自分の中の考え方にも多様性が生まれて来た感触があります。
George GPTに良い影響があった今週だったなぁという、誰得な文章を書いてみました。お読み頂きありがとうございます。
noteにはこれまでの経験を綴っていこうかと思います。サポートによって思い出すモチベーションが上がるかもしれない。いや、上がるはずです。