見出し画像

パリ・オペラ座の日々1993~1994:7月21日 南仏旅行②「ゴルド」


7月21日

昨晩は激しい風で夜通しドアがカタカタと揺れ続けて、それが気になってよく眠れなかった。寝坊して近くのパン屋さんで朝食。(雪)は疲れていたのでまた二度寝して、(G)はカフェへ。もう一泊するので今日はのんびりする。

お昼過ぎから二人でゴルドの町をグルグルと散策。角を曲がるたびに素晴らしい景色が広がりそのたびに感動する。風にはラべンダーやハーブの匂いが混じっている。お昼ご飯は宿泊しているTante Yvonneで。120Fのムニュだけどとにかく全部美味しい。

その後お城の中にあるヴァザルリー美術館を訪問。ゴルド出身のアーティスト。現代美術と11世紀建造の城という組み合わせが斬新で面白かった。狭い展示スペースなので、観覧者はそのままで作品の方が移動するという展示があり、これも興味深い。

夜は再び宿の向いのプロヴァンサルで。今夜も何もかも最高に美味しかった!

朝パン&ジュース 23F
カフェ 6F
はがき 8F
タントイヴォンヌの昼食 297F
ヴァザルリー美術館 50F
はがき 10F
水 8F
ホテル代 528F



画像1


ゴルドには最初から二泊するつもりで宿をお願いしていました。特別大きな観光スポットがある場所ではないので、とにかくのんびりするように心がけました。移動の無いゴルドでの一日は、本当に静かで幸せな時間でした。村は端から端まで歩いても15分くらいの小さな空間です。でもそこにはフランスでも指折りのセレブたちの別荘が立ち並んでいます。当時の現役大統領のミッテランもゴルドに別荘を構えているということでした。


画像2

宿泊していたタント・イボンヌでの昼食


画像3

バス通りを通って村の反対側まで来たところ。


画像4

村の外れ(日付がバラバラなのは多めに見てください。カメラを2台もっていてズレたのか?機械がおかしかったのか?記憶があいまいです) この道路の両脇の草むら、全部ハーブです。タイムやらセージやらの匂いでいっぱい。


画像5


左側の建物の、シンプルに石を積み上げただけの建築物に注目。これはプロヴァンス独特のボリーと呼ばれるものです。


画像6

(典型的なボリーと呼ばれる建築物)

漆喰の類を使わずに、単純に石を積み上げることで建物が構築されています。ミストラルの強い風に耐えるようにする工夫なのでしょうか。

見ての通り、プロヴァンスの土地というのはそれほど肥沃なものではありません。古くからオリーブ栽培が盛んで、その搾り小屋が歴史的な建造物になっているということでしたが、結局そこまでは行きませんでした。


画像7


画像8

村のあらゆる場所が、こういったシンプルな石積みで構成されています。どれほどの時間をかけて積み上げられたものかと想像していました。


村の中心部にはお城が残されていて、内部がヴァザルリー美術館になっていたので、夕方なんとなく鑑賞しました。時間に余裕があるのでのんびりと。

ハンガリー出身のヴァザルリーは、1940年代以降パリで活躍した「オプ・アート(錯視の知覚心理学的なメカニズムにもとづいて、特殊な視覚的な効果を与えるよう計算された絵画作品のジャンルのこと。広い意味での「だまし絵」の一種)の先駆者だったアーティストです。1976年に500点あまりの作品を揃えて開館した美術館だったのですが、残念ながら1996年に閉館してしまったそうです。同じプロヴァンスのエクス・アン・プロヴァンスにある「ヴァザルリー財団美術館」というのはまだ継続しているみたいです。

画像9

その時購入した絵葉書。スタイリッシュなグラフィックアート。かっこ良い!



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?